十世可知也
・原文
子張問
十世可知也。
子曰
殷因於夏禮。
所損益可知也。
周因於殷禮。
所損益可知也。
其或繼周者、雖百世可知也。
・書き下し文
子張問う
十世知るべきや。
子曰く
殷は夏の礼に因る。
損益する所知るべきなり。
周は殷の礼に因る。
損益する所知るべきなり。
其れ或いは周に継ぐ者は、百世と雖ども知るべきなり。
・解釈
張さんが尋ねました。
『十世代の後のことがわかりますでしょうか?』
孔子は答えました。
『殷の時代は夏の時代を踏襲したものだ。』
『いくらかは改変しているが、大元は変わらない。』
『今の周も殷の時代を踏襲したものだ。』
『これもいくらかは改変しているが、大元は変わらない。』
『周の次の時代が来ても大元は変わらないだろう。ならば百世代を重ねようともわからぬはずがない。』
・私言
孔子が生きたのは紀元前500年ごろ、今から2500年前になる。
今の天皇陛下が126代目で、今年が皇紀2682年だから、孔子の時代から数えてだいたい百代になったわけだ。(初代の方は怪しいし、南北朝とかもあるからね)
政治の仕組みこそだいぶ変わったが、人間として見ればそんなに変わって無いのかもしれんな。




