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吾與回言終
・原文
子曰
吾與回言終日、不違如愚。
退而省其私、亦足以發。
回也不愚。
・書き下し文
子曰く
吾、回と言うこと終日、違わざること愚なるが如し。
退きて其の私を省みれば、亦以て発するに足る。
回や愚ならず。
・解釈
回さんは話していても意見や質問も無く、馬鹿なんじゃないかと思える。
しかし生活の様子や立ち振る舞いを見ると、『ハッ』と気づかされることが多い。
なかなかにして彼は馬鹿じゃないな。
・私言
人はなかなか侮れぬといったところだろうか
しかし、回さんはなぜ何も言い返さなかったのだろうか?
話を遮ったり、自分の考えを述べるのは不徳だとでも思ったのだろうか?
それにしても『回や愚ならず』はなかなか良い言い回しだ。




