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可以託六尺之孤
・原文
曾子曰
可以託六尺之孤、可以寄百里之命。
臨大節而不可奪也。
君子人與、君子人也。
・書き下し
曾子曰く
以て六尺の孤を託す可く、以て百里の命を寄す可し。
大節に臨みて奪う可からず。
君子人か、君子人なり。
・解釈
曾さんが言われた。
『幼君の補佐を頼み、国運を任せ得る人物』
『大事に臨んで変節せぬ人物』
『そのような人が君子ではないのか、まさに君子である』
・私言
立派な人ではあるな
・用語
六尺之孤:六尺は身長、当時の一尺は22.5㎝なので六尺=135㎝、幼さを表す。孤は孤独のことで、親の居ない幼子となる。転じて幼く未熟な君主を指す。
百里之命:百里四方に下す命令=大国の国政を指す。
大節:志や節操
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