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論語を読む  作者: 三河
為政
19/196

詩三百

・原文

子曰

詩三百、一言以蔽之、曰、思無邪。


・書き下し文

子曰しいわく、三百さんびゃく一言いちげんってこれおおえば、いわく、おもいによこしまし。


・解釈

詩経にある詩は三百ほどあるが、これを一言で言い現わすならば、『ただ純粋』であると言えよう


・私言

よこしまな思いは無い』という事は、ただただ純粋という事になろう。

実際詩経の詩は純朴なものが多い

字数が足らぬ故、少し紹介しよう


【桃夭】

桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

灼灼其華:灼灼(しゃくしゃく)たる()の華

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其室家:()室家(しっか)よろしからん


桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

有蕡其実:有蕡(ゆうふん)たる()の実

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其家室:()家室(かしつ)よろしからん


桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

其葉蓁蓁:蓁蓁(しんしん)たる()の葉

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其家人:()家人(かじん)よろしからん


・訳

若々しい桃よ

燃え盛らんばかりのその華よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


若々しい桃よ

はちきれんばかりのその実よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


若々しい桃よ

一面に生え盛るその葉よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


詩経の中で最も著名なのがこの【桃夭】だと思う。

結婚のめでたさが如実に表れている。

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