詩三百
・原文
子曰
詩三百、一言以蔽之、曰、思無邪。
・書き下し文
子曰く、詩三百、一言以って之を蔽えば、曰く、思いに邪無し。
・解釈
詩経にある詩は三百ほどあるが、これを一言で言い現わすならば、『ただ純粋』であると言えよう
・私言
『邪な思いは無い』という事は、ただただ純粋という事になろう。
実際詩経の詩は純朴なものが多い
字数が足らぬ故、少し紹介しよう
【桃夭】
桃之夭夭:桃の夭夭たる
灼灼其華:灼灼たる其の華
之子于帰:この子、帰ぎ于かば
宜其室家:其の室家に宜しからん
桃之夭夭:桃の夭夭たる
有蕡其実:有蕡たる其の実
之子于帰:この子、帰ぎ于かば
宜其家室:其の家室に宜しからん
桃之夭夭:桃の夭夭たる
其葉蓁蓁:蓁蓁たる其の葉
之子于帰:この子、帰ぎ于かば
宜其家人:其の家人に宜しからん
・訳
若々しい桃よ
燃え盛らんばかりのその華よ
この娘が嫁いで行ったのならば
嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう
若々しい桃よ
はちきれんばかりのその実よ
この娘が嫁いで行ったのならば
嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう
若々しい桃よ
一面に生え盛るその葉よ
この娘が嫁いで行ったのならば
嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう
詩経の中で最も著名なのがこの【桃夭】だと思う。
結婚のめでたさが如実に表れている。




