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論語を読む  作者: 三河
泰伯
186/196

恭而無禮則勞

・原文

子曰

恭而無禮則勞。

愼而無禮則葸。

勇而無禮則亂。

直而無禮則絞。

君子篤於親、則民興於仁。

故舊不遺、則民不偸。


・書き下し

子曰(しいわ)

(きょう)にして(れい)()ければ(すなわ)(ろう)す。

(しん)にして(れい)()ければ(すなわ)(おそ)る。

(ゆう)にして(れい)()ければ(すなわ)(みだ)る。

(ちょく)にして(れい)()ければ(すなわ)(せま)し。

君子(くんし)(しん)(あつ)ければ、(すなわ)(たみ)(じん)(おこ)る。

()(きゅう)(わす)れざれば、(すなわ)(たみ)(うす)からず。


・解釈

先師は言われた。

『丁寧も礼が伴わねば疲れる』

『慎重も礼が伴わねば臆病だ』

『勇敢も礼が伴わねば乱暴だ』

『実直も礼が伴わねば排他だ』

『君子が親族の情に厚ければ、民に仁の心が芽生える』

『旧友を忘れ得ねば、民の人情も厚くなる』


・私言

後半2節は『身内贔屓すればよいのか』と勘違いしそうだな


・用語

恭:礼儀正しい、丁寧

労:疲れる、骨折り損

慎:慎重、慎み深い

(おそ)る:怖がり、臆病

勇:勇ましい、勇敢

乱:乱暴、粗暴

直:実直、正直、率直

(せま)い:心が狭い、他を許せない

故旧:古い友人、昔馴染み



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