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子見南子
・原文
子見南子。
子路不說。
夫子矢之曰、予所否者、天厭之、天厭之。
・書き下し文
子、南子に見ゆ。
子路説ばず。
夫子之に矢いて曰く
予が否らざる所の者は、天之を厭てん、天之を厭てん。
・解釈
先師が南子夫人と会したが、子路がいい顔をしない。
そこで先師は誓われた。
『私の行いが道を外れるようならば天が捨て置かれまい、天が捨て置かれまい』
・私言
礼節を重んじる孔子さんと、不倫の噂の絶えぬ女性が会ったとあっては、くちさがない世間のいい噂話となってしまう。
それを打ち消すべくこういう話が残ったのだろう。
・用語
子路:孔子さんの弟子、政治感覚に優れ正義感が強かったそうな
南子:衛の君主の奥さん、宋朝さん(宋の公子)と不倫関係にあり評判が大層悪かった
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