質勝文則野
・原文
子曰
質勝文則野。
文勝質則史。
文質彬彬、然後君子。
・書き下し文
子曰く
質、文に勝てば則ち野なり。
文、質に勝てば則ち史なり。
文質彬彬として、然る後に君子なり。
・解釈
先師は言われた。
『本質が教養に勝れば、すなわち田舎者である』
『教養が本質に勝れば、すなわち鍍金である』
『本質と教養の調和が取れてこその君子である』
・私言
何事もバランスが大事だね。
ただ問題は、誰しも『自分はバランスが取れている』と思い込んでいることだ。
自分の立ち位置は自分ではなかなか気が付きにくい。
※後述するが『史』とは文章を掌る役人の事であり、『書類は書式が整っているのが大事で中身は二の次』といういかにも役人的な意として扱われている。
なので解釈としては、『外側の見栄えはするが、中身が無い』として鍍金と表現する。
・用語
質:本質・資質・質朴さ
文:教養・見栄えの良さ
野:粗野・田舎者
史:文章を掌る役人
彬彬:調和が取れてい入る様
・余談
文質彬彬:故事成語・外観と実質のつり合いが取れている様
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