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禮之用和爲貴
・原文
有子曰
禮之用和爲貴。
先王之道、斯爲美。小大由之、有所不行。
知和而和、不以禮節之、亦不可行也。
・書き下し文
有子曰く
礼の用は和を貴しと為す。
先王の道も、斯を美と為す。
小大之に由るも、行われざる所有り。
和を知りて和するも、礼を以て之を節せざれば、亦行うべからざる也。
・解釈
礼儀というものは厳格で堅苦しいものでは無く、和、すなわち周囲との調和が大事だ。
古の王たちの政道も、和があったから美しいのである。
しかし、なんでもかんでも和であるなら好いというものでも無い。
和が大事なのだと知りつつ、折り目では礼節を正さなければ、上手くはいかないものだ。
・私言
時折、社会で話題に出るマナー講師はこの一節を胸に抱くべきである。
マナーに拘り過ぎて食事の味が分からなくなったり、会話の内容が飛んでしまっては意味が無い。
ましてや人の作法を嘲るなんぞ、それこそ非礼。




