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賢哉回也
・原文
子曰
賢哉回也。
一簞食、一瓢飮、在陋巷。
人不堪其憂。
回也不改其樂。
賢哉回也。
・書き下し文
子曰く
賢なるかな回や。
一簞の食、一瓢の飲、陋巷に在り。
人は其の憂いに堪えず。
回や其の楽しみを改めず。
賢なるかな回や。
・解釈
先師は言われた。
『回はなんと賢者であることか』
『一膳の飯、一杯の汁、裏路地の住まい』
『常人ならば耐えきれず荒んでしまう』
『それなのに回は変わらず、道を学び楽しんでいる』
『回はなんと賢者であることか』
・私言
回さんは道を修める以外眼中に無いのだろうな。
だから早死にしてしまったのでは?
・用語
一簞食:竹を割った食器に一杯の飯
一瓢飮:瓢箪を割った器に一杯の汁
陋巷:裏路地
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