表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
論語を読む  作者: 三河
公治長
111/196

子張問曰 令尹子文

・原文

子張問曰

令尹子文、三仕爲令尹、無喜色。

三已之、無慍色。

舊令尹之政、必以告新令尹。

何如。


子曰

忠矣。


仁矣乎。


未知。


焉得仁。

崔子弑齊君。

陳文子有馬十乘。

棄而違之、至於他邦。

則曰、猶吾大夫崔子也。

違之。

之一邦、則又曰、猶吾大夫崔子也。

違之。

何如。


子曰

淸矣。


仁矣乎。


未知。

焉得仁。


・書き下し文

子張(しちょう)()いて(いわ)

令尹(れいいん)子文(しぶん)()たび(つか)えて令尹(れいいん)()りて、(よろこ)(いろ)()し。

()たび(これ)()めらるれども、(いか)(いろ)()し。

(きゅう)令尹(れいいん)(まつりごと)(かなら)(もっ)新令尹(しんれいいん)()ぐ。

何如(いかん)


子曰(しいわ)

(ちゅう)なり。


(いわ)

(じん)なるか。


(いわ)

(いま)()らず。

(いず)くんぞ(じん)なるを()ん。


(さい)()斉君(せいくん)(しい)す。

(ちん)(ぶん)()(うま)十乗(じゅうじょう)()り。

(すて)(これ)()り、()(ほう)(いた)る。

(すなわ)(いわ)く、(なお)()(たい)()(さい)()のごときなり、と。

(これ)()る。

一邦(いっぽう)()き、(すなわ)(また)(いわ)く、(なお)()(たい)()(さい)()のごときなり、と。

(これ)()る。

何如(いかん)


子曰(しいわ)

(せい)なり。


(いわ)

(じん)なるか。


(いわ)

(いま)()らず、(いず)くんぞ(じん)なるを()ん。


・解釈

子帳さんが先生に尋ねられた。


(子帳)

『楚の子文は、三度令尹に任じられましたが喜ぶ風でも無く』

『三度令尹を免職させられましたが、不満があるようでも無く』

『新令尹への引継ぎを怠る事もありません』

『先生は如何思われますか?』


(孔子)

『忠実な人である』


(子帳)

『仁者ではありませんか?』


(孔子)

『さてなぁ・・・それだけで仁者とは言えまい』


(子帳)

『斉の君主である荘公が家臣の崔子に殺された時』

『同じく家臣の陳文子は馬車10台分もの資産を捨てて他国に逃げました』

『しかし逃げた先の国で【崔子のような悪人が居る】と言って別の国に行きました』

『その別の国でも【崔子のような悪人が居る】と言ってさらに別の国に行きました』

『先生は如何思われますか?』


(孔子)

『清廉な人である』


(子帳)

『仁者ではありませんか?』


(孔子)

『さてなぁ・・・それだけで仁者とは言えまい』


・私言

いやぁ・・・まぁ・・・仁では無いと思うよ子帳さん

今読んでも『子文さんは職務に忠実だなぁ』と思うし、『陳文子さんは汚い事が嫌いなんだなぁ』と思う


・用語

令尹(れいいん):宰相に相当する役職、行政のTOP


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ