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論語を読む  作者: 三河
公治長
103/196

吾未見剛者

・原文

子曰

吾未見剛者。

或對曰

申棖。

子曰

棖也慾。

焉得剛。


・書き下し文

子曰(しいわ)

(われ)(いま)剛者(ごうしゃ)()ず。

(あるひと)(こた)えて(いわ)

申棖(しんとう)あり。

子曰(しいわ)

(とう)(よく)あり。

(いず)くんぞ(ごう)なるを()ん。


・解釈

先生が言われた。

『私は不撓不屈(ふとうふくつ)剛者(ごうしゃ)に出会ったことが無い。』

ある人が言った。

申棖(しんとう)は如何でしょう?』

先生は言われた。

(とう)は欲が深い、あれでは剛者にはなれんな』


・私言

欲深い=欲に負けやすい=意思が弱い

という構図なのだろう。

だからどうしたって話でもあるけどね。


それにしても例に出された(とう)さんが憐れだ。

推挙されたってことはそれなりの人物だろうに、二千数百年経っても欲深いってことが伝わってるんだから


・用語

剛者(ごうしゃ):意志が強く、信念を曲げず、困難に屈しない人


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