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第九話 錬金スキルと本来の錬金術師

明日も9時と17時に更新します。


あとそれとは別に20時あたりに軽い設定集的なの(一部のスキルとかの詳細)をあげるので多少のネタバレ気にしない人や興味ある人は覗いてみてください。

 ステータスカードを見て現状を確認する。


八代 夜一

ランク6

ステータス

HP  74

MP  66

STR 62

VIT 57

INT 59

MID 75

AGI 60

DEX 61

LUC 52

スキル 錬金レベルⅠ 錬金素材作成レベルⅠ  錬金真眼レベルⅠ(固有) 霊薬作成レベルⅠ アルケミーボックス 錬金術の秘奥(マスターアルケミー) 剣技覚醒

ジョブ 錬金剣士レベルⅠ(固有)


 これが丸一日、休むことなく周回を続けた成果である。なお愛華はとっくの昔に帰った後だ。


 一見するとそれだけの時間を掛けてもたった3ランクしか上がっていないように思えるかもしれないが、俺が34まで上げるのに五年も必要だったことからもたった一日でこの数字は驚異的なものと言っていい。


 もっともランクは高くなればなるほど必要経験値が増えるのでいつまでもこの調子が続くとは言えないが。


(ランク6になってから大分経つからそろそろ7になってもいい頃だと思うんだけどな)


 まだ時間はあるしもう少し粘ってもいいかもしれない。とは言え流石の俺も二十四時間近く戦いっぱなしは気疲れするので適度に休憩を挟んではいる。


 その休憩中に考えるのは錬金剣士となったことで得られたスキルなどについてだ。


 錬金のスキルは錬成の上位互換で簡単に言えば素材に応じて様々な錬金アイテムが作成できるというものだ。スキルレベルに応じて作れるものが限られるので欲しい物を作るためにもこのレベル上げも必須だろう。


(錬金のスキルレベルを上げるためには錬金を使ってアイテムを作るか、解体をすればいいのか)


 錬成も同じ条件でスキルレベルが上がるらしい。もっとも錬成の時はレシピがなくてアイテムが作れなかったし、解体に関してもできなかったのでどうしようもなかったが。


 錬金素材作成のレベルは錬成素材時と同じで作った素材の量に応じて上がるらしい。


 幸いなことに錬金素材作成は錬成素材作成の上位互換スキルなので錬成アイテムも作成可能となっている。レベルⅠでは錬成水と錬金水が作れて、レベルⅡになれば錬成砂と錬金砂が作れるようになるはず。


(錬成素材作成のスキルレベルを上げることは難しいことではなかった。でもそれだけじゃダメだった訳だな)


 錬金も錬成も作用させるためにはレシピが必要となる。

 レシピがなければたとえ材料が揃っていても成功しない。


 そしてそのレシピを手に入れるためには、基本的には錬成眼や錬金眼と呼ばれる別のスキルが要る。まあ俺はその更に上位互換の錬金真眼を持っている訳だが。


「これ最悪の罠だったな。現状じゃどうやっても錬金術師になれる奴はいないじゃないか」


 錬金眼系のスキルを手に入れるためには錬金神の神殿とやらに自分が作った錬金系素材を一定数奉納する必要があるのだ。


 だがその錬金神の神殿とやらは現状ではこの世界には存在しない。


 その神殿があったのはかつて神族達の世界が存在していた場所だからだ。つまりその場所がダンジョンで再現でもされない限りは錬成眼系のスキルは入手不可能となっている状態である。


 錬金眼系のスキルがなければレシピも手に入らないので錬金スキルも上がらない。

 となるとジョブレベルも実質的には上げられないことになる。


 錬成術師以外にも使えないゴミジョブと呼ばれるものは幾つか存在しているが、恐らくそれらも同じような形で本来の力を発揮できていないのだろう。


「そこまで再現できるほど余裕がないのか、それともワザとなのか」


 どちらにしても普通の方法では錬成眼系のスキルは手に入らずレシピも入手不可能。レシピが作成者本人の頭の中になければいくらスキルやジョブレベルをあげても何も作れない。


 つまり現状では錬成術師も錬金術師も無駄に使えもしない材料だけを作るだけのジョブでしかないのだ。俺のように特殊な手段で錬金眼を入手でもしない限りは。


 なお錬金剣士や錬金術師のジョブレベルは錬金レベルと連動している模様。

 錬成術師の場合は錬成と連動ということになる。


 錬金真眼系については目の能力を使用した回数と入手したレシピ数に応じてレベルが上がる。その度に能力の強化や新たな能力が追加されることなどがあるらしい。


 現状での錬金真眼の能力は簡易的な透視能力と視力強化。ダンジョン関連の物やスキルなど、要するにあちらの世界関連のことに対する一定の鑑定能力。そして錬金可能なアイテムなどを見た際のレシピ解析能力だ。


 霊薬作成はレベルに応じて霊薬を作成できるようになるらしい。


 これがないと霊薬を作ってもその効果に制限が掛かったりあるいはデメリットがある物になってしまったりするようだ。なお傷薬は霊薬というカテゴリではなく体力回復薬(ライフポーション)などがそれに当たるらしい。


 まあこれについては効果が高い薬はどれも霊薬だと思って構わない感じだ。レベル上げ条件は霊薬を作成すること。


 アルケミーボックスはアイテムボックスの上位互換で錬金を行う際にはこの中に入れてある素材を消費して行われる。


 なおアイテムボックスもそうだが普通ならこのスキルを使用時はその場から身動きできなくなるデメリットが存在する。


 剣技覚醒はその名の通り剣に対する高い補正が加えられる。言ってしまえば剣を扱う腕が上がり易くなると思えばいい。


 そして最後の錬金術の秘奥(マスターアルケミー)。これが現状では破格の性能を誇る。


(全ての素材の解体分析だけでもヤバイのに錬金術師系統のスキル使用時に必要な時間を完全に無しにする上に消費MPも全て一になる。更に錬金スキル使用時に無条件で作成物の品質を一定値上昇させて品質を安定化。極めつきは本来なら錬金術師は錬金術師関連のスキル以外は使用できないとか、アルケミーボックス使用中は行動不能とかの制限を無効化してやがる)


 この錬金術の秘奥(マスターアルケミー)は錬金真眼という固有スキルを手に入れることで初めてなれた錬金剣士という固有職になることで手に入るものだ。


 つまり本来の錬金術師は自分で魔物やダンジョン由来の素材を採取して、更には自分で錬金素材を作成してそれを掛け合わせて錬金アイテムを作る形だ。


 その際には一定の時間が掛かる上に他のジョブなどで得られたスキルは使えなくなる。


 体力回復薬(ライフポーション)や戦闘に使えるアイテムを作れるからそれでも十分強いと思うが、その制限すら取っ払ってしまっているのがヤバイ。


 なお錬成術師は作れるアイテムが少なくなった錬金術師の下位互換だと思っておけばいい。


「その上で錬金剣士のジョブ効果で錬金アイテムに対するレベル×20%の補正だからな」


 錬成術師よりも効果を発揮する範囲は狭くなってしまったが効能は高まっている。


 そのおかげもあって最大レベルⅩになれば特定のアイテムに対して200%補正というこれだけでも間違いなくぶっ壊れ性能まっしぐら。


 これがゲームなら即座にナーフ対象になるレベルの代物だろう。

 いや、もはやチートに近いかもしれない。


 だからと言って遠慮するつもりなど欠片もないが。苦労して得た力なのだから最大限活用させてもらうに決まっている。


「さてと、そろそろ休憩は終わりにするか」


 休憩の度にMPが枯渇するまで錬金素材を作ったりゴブリンを解体したりすることでスキルレベル上げも同時に行なっている。


 と言うかMPが全快するまで戦い続けて、そうなったら素材作成と休憩を挟むヘビーローテーションである。


(会社に顔を出さなきゃいけないのが二日後だからあと一日は行けるな)


 その一日で行けるところまで行ってしまいたい。

 出来ればランク10でスキルレベルも2か3くらいまで。


 そのためにも素早く効率的に敵を殲滅しなければ。


「お、大当たり」


 その願いをダンジョンも叶えてくれようとしているのか、あるいは上昇したらLUCの値がそれを引き出してくれたのか目の前には四体のゴブリンキングと一体のゴブリンエンペラーが現れてくれていた。


 普通なら強敵の出現に嘆くべきところだろうが俺にとっては幸いでしかない。


 まずは突っ込んで一体のゴブリンキングを斬り捨てる。

 最初の内は一撃で倒すことも出来なかったが上昇したステータスならこのくらい訳ない。


「さあ遊ぼうか」


 まあその遊びはすぐに終わってしまうことになるのだが。


 ゴブリン達の断末魔の悲鳴は誰にも届くことなくあっさりと消えていくのだった。

休憩とは?(笑)


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― 新着の感想 ―
[一言] 報酬である魔石は取れないけど経験値は入ると。 周回するの当たり前ですね!!
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