77 仕事を教えない食堂の末路
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第7章 みやび覚醒、すべてを知る力
53 仕事を教える気がないひと
54 シフト、マーサ 習得師スキル
55 能力師スキルは性魔力
56 シフト、マーサ ふたたび
53-56のあらすじ
虐げられていた男Bは、みやびの副人格マーサに助けられて仲間になった。
◇
ミエルたちが去った後の店
男A
「ああ、けったクソ悪い。
おい、この書類はなんだ?
なにが書いてあるか分からねえぞ!」
男C
「どれですか?
ご説明します」
男A
「いらねえよ、やりなおせ!」
女A
「どうされましたか?」
男A
「ああ、こいつが訳が分かんねえ、書類をもってきやがったんだよ。
おまえからも言ってやってくれねえか?」
女A
「どうされたのですか? 昨日、満足された書類とほとんど同じですよ
ほら、あなたのサインもあります」
男Aは女Aにはメロメロだったので、素直に昨日と今日の書類を見比べた。
どちらも内容は理解できなかったが、同じように見えた。
そして、昨日の書類には、たしかに自分の文字でサインが入れてあった。
男A
「どういうことだ?」
女A
「聞きたいのは、こっちですよ!
ふざけてないで、ちゃんとしてください」
男Aは、きつねに騙されたような気持ちになったが、どうしようもなかった。
そして、いままで出来ていたことが出来なくなったので、まわりのひとたちにバカにされて、やりかえされてしまった。
影から、その様子を見守っていた男がいた。
葵 大地
「あの男は、モンテ領の害だな。
モン、おっと、白丸さまに報告しなければ・・・」
(注釈)
モンテフルーツ大公爵と呼ぶと嫌がるので、
白丸と言い直しています。
49 白丸の正体と最寄ギルド変更届 を、ご参照ください。
◇
白石白丸の執務室
白丸
「たい焼き屋さんって、儲からないよな」
姫子
「あら? 場所次第では儲かるわよ」
大地
「それにしては、多くの人を雇ってますよね」
白丸
「悪のにおいがするなら、調べてもいいけどな」
姫子
「たたけば、ホコリくらい出るでしょうね」
大地
「いえ、ですから、店長が従業員に怒鳴り散らしています。
そして、どう見ても儲かっていないので、本業が別にあって、資金洗浄に使われている可能性が高いです」
大地の熱意に打たれて、白丸は、たい焼き屋さんの監査に行くことにした。
決して、背後の姫子から発せられる殺気に負けたからではない。
◇
たい焼き屋の店長は、抜き打ち監査に驚いた。
普段の店長なら、簡単に切り抜けることができたはずだった。
しかし、今の店長は、マーサのベルマイラで能力抑制されていたので、ボロが出てしまった。
参照 55 能力師スキルは性魔力
白丸
「では、営業取り消しですね」
姫子
「従業員名簿などの書類もお預かりしますね」
大地
「店長たちは、取調室にご案内します」
店長と店員たち
「ふざけんな」
全員で殴りかかってきたが、あっさり返り討ちにされてしまった。
白丸
「鍛錬がたりないな。カタナを抜くまでもない」
姫子
「ハイヒールを履いていないのが見えなかったのかしらね?」
大地
「非戦闘員だったのかな?」
店長と店員たちは後悔した。
『弱そうに見せていたのは、勝てそうと思わせて油断させるためだったのか?』
◇
モンテ領を侵略しようとしていた悪の組織にて
敵の幹部
「従業員を怒鳴りつけていたから、悪目立ちしたようですね」
敵の総長
「善良な店の振りをしろと指示したはずなのだがな?」
敵の幹部
「戦闘になることを見越して、人格よりも体格を優先した結果ですね。
それで、釈放されたら、どの業務をさせましょうか?」
敵の総長
「重要な前線基地をつぶした責任をとってもらおう。
そうでもしないと、
『パワハラは組織をつぶすからダメだ』
と理解できない者が多かろう。
あの怒鳴られていた気の弱そうな人間は、表の看板として良い印象を与えるはずだった」
敵の幹部
「現地採用をやめて、全員を組織から送った方が仲良くできるのではないですか?」
敵の総長
「それではダメだ。
現地のクチコミと、現地の人の良さそうな人物が働くことで、店の印象が良くなるのだから」
敵の幹部
「おっしゃることは理解しましたが、当分の間は募集を掛けても、誰も来ないでしょうね」
敵の総長
「計画が2~3年遅れになる責任を取らせるしかないと分かってくれたか?」
敵の幹部
「御意」
そして、店長および店長のパワハラを止めなかった店員たちは、敵組織の全員が見守る中で、この世との別れを告げたのだった。
この公開処刑により、善良にふるまうことの重要性を、組織の構成員たちに理解させたのだった。
◇
白丸の執務室
白丸
「弱すぎて、憂さ晴らしにならなかった」
姫子
「油断していると、強敵に会ったときに泣くことになるわよ」
白丸
「そんな敵がいるなら、ぜひ、連れてきてくれ」
大地
「縁起悪いことを言わないでくれ」
姫子と大地は、白丸が勝てない相手に出会ったときのことを考えて、不安な気持ちになった。
77 仕事を教えない食堂の末路 おわり




