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【台本形式】みんなの安全を守ってきた「神の代行者」、パーティを追い出されたから、自分の安全を優先します。  作者: サアロフィア
第8章 モンテフルーツ大公爵の目的

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63 白石白丸は、あばれたい

ながらく、お待たせしました。

待っていてくれたひと、ありがとうございます。

俺はモンテ領の入領審査官 白石白丸だ。

だが、それは世を忍ぶ仮の姿、実はモンテ領の領主であるモンテフルーツ大公爵だ。


知っている、というか、分かっていた。


という声が聞こえる気がするのは、気のせいだろう。


モンテは持っているという意味だ。

つまり、俺はフルーツを持っているという意味だ。どうせなら、モンテカタナと名付けて欲しかった。


初代大公爵であるモンテマニー大公爵の妻である千の理香様が代々の領主に持って欲しいと願うものを名前に付ける決まりがある。


名前リストの中に【ハート、真心】はあったが、カタナ、剣、つるぎなどは無かった。


なぜ、フルーツが入っているかと言うと、砂糖を禁止するためだ。砂糖は中毒性があり、モンテ家の体質的には耐性がなく、みにくく太ってしまうそうだ。また、揚げ物も良くないらしい。


という訳で、砂糖と揚げ物は、モンテ領主として禁止して領内に入れないようにしなければならない。当然のことながら、酒タバコも禁制品だ。


ところで、モンテ領内には美しい容姿の人間が多い。このことと関係しているかも知れない。


先日の入領希望者に鑑定スキル上級を持つ女性が居たが信用度が青色だったので問題無かった。


俺としては、斬り捨てても良い悪人を探しているので残念としか思わなかった。


モンテ領内には昔、モンテマニー大公爵の支援を受けて領地の不正を見つけ次第、悪人を成敗していた監察官ルナの一行が居た。


居たらしいではなく、居たと断定する理由はいくつかある。まずは、俺自身に紅丸剣術、黄庵医術、青商売術が伝わっていることから、ただの伝説ではなく実在することは疑う余地は無い。


そして、モンテマニーの紋章と呼ばれる赤いプレートと、大きい記念盾の板が机に置いてある。これらは使い方が分からないから飾りにすぎない。まあ、赤いプレートは肌身はなさず持ち歩いている。


「輝け! モンテマニーの紋章」という決め台詞に恐れあわてる悪人が多かったらしい。まあ、俺は再び伝説を作ろうと思っている。


なぜなら、せっかく身につけたのだから使いたくて仕方がない。特に紅丸剣術を使う機会がめったにないのだ。剣道の試合で使おうと思ったのだが、強すぎて相手に怪我をさせてしまった。


「若、紅丸剣術は、弱いものイジメするためのものではありませんぞ!」


と、爺に説教されてしまった。長かった。


要点をまとめると、紅丸剣術とは、

ひとつ目、この世に悪をなす妖刀を砕くための剣術である。

2つ目、正義なき力は暴力、力なき正義は無力、力ある正義をなすための剣術である。

3つ目、百歩譲っても、罪なき人々を苦しめた実績がある悪人にこそ使うべき破邪の剣術である。


という訳で、俺は爺に見つかっても、説教されなくて済む相手を探している。


つまり、悪人を探す必要があるので、入領審査官を担当している。鑑定スキル上級で信用度が赤色と判明した人たちには、城下町には入れず、周辺の外町に住んでもらっている。


そこへ、領主という地位を隠して、白石白丸という一人の剣士として、目を光らせている。もちろん、一人では限界があるので、審査官と隠密を務めている姫子と大地にも手伝ってもらっている。


本業である領主の仕事、領地運営は公平性と自制心、自戒心が強く求められるので、憂さ晴らしに暴れたくて仕方ない。


俺の熱い情熱をぶつけることができる悪人に出会える時が待ち遠しい。小物の悪人は役人が捕まえてしまうから俺の出番は無い。


できることなら、役人を味方に付けるずる賢い悪人が望ましい。法で裁けぬ悪にこそ、俺のカタナで斬られる栄誉はふさわしい。


 お読みいただき、ありがとうございます。

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