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ちょっと急展開かもしれませんが。
ダンジョンの上に現れた城の門が、鈍い音を鳴らしながら開いた。
中から出てきたのは多種多様なモンスター達。
「……一体何が起きたんだ?」
自衛隊員の一人がぽつりと呟く。だが、誰もそれに答える者はいない。
その時、門の奥から一人の男がゆっくりとその姿を現した。
「ふむ……ここが奴等の故郷か」
翼と角を持ち人とは思えない姿をした男がモンスター達に指示を出す。
「さぁお前たち、此処が憎き奴等が帰りたがっている場所だ……殲滅せよ」
重みの有る声で発した命令と共にモンスター達が、地を空を駆け出す。
慌てて伝令を飛ばし対処しようとする自衛隊だが、モンスター達の強さに自衛隊の攻撃は届く事がなく、一人また一人とその命を散らしていった。
「……弱いな、奴等の故郷と言うから苦戦すると思ったのだがな」
「調査に来ていた兵でしょうから、それなりに強いと思ったのですがね……如何致しますか?」
「各ダンジョンに干渉し、モンスター共を溢れさせればいいだろう」
「仰せのままに」
謎の男の側に仕えるモンスターが指示を受けたと同時に姿を消す。それから数分後、世界中のダンジョンからモンスターがあふれ出した。
「まったくつまらんな……まぁいい、この状況を記録しておけ、奴等の絶望する顔を楽しめるだろ。其れに奴等の仲間がよばれる事は無くなるからな」
部下と思われる一人に記録するよう指示をだしてから、意味深な言葉を残し、その男は黒い穴を作り出しその先へと消えていった。
世界が地獄絵図と変わっていく。
城から出たモンスター達が街を山を木々を焼き払い、数多の命を消していく。人々は泣き叫び逃げ惑うが、モンスター達は隅々までその力を使い命を見つけては喰う。
ダンジョンから飛び出たモンスター達も其れに続き、先へ先へと進むそれは、モンスターのパレードだ。
この日人類は滅び、地上はモンスター達の楽園へと変わった。
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