四十二話
日常情報回ゆえ短めです。
朝から物騒なニュースがやっているな……光の柱の出現か。しかも起きた場所が、少し前にダンジョンが出来たって話があった場所だよね?
「ゆー坊おはよう。何やら物騒な話じゃのう」
「お兄ちゃんおはよう! 光の柱さんだって!」
「二人共おはよう。何か悪い予兆じゃないと良いんだけどね」
言ってから思った……これフラグだよねぇ。それにしても、光の柱か……レーザービーム的な物じゃないと良いけど。
スマホで情報板を眺めてるけど……うん、この話題で一杯だな。ダンジョンなのかどうなのかって話が一番多いな。
「大きなライトさんでもあったのかな?」
「ドラゴンかもしれないよ?」
「えぇぇぇぇぇ!? それは怖いなぁ……」
「まだ解らん話じゃからの、続報を待つしかないじゃろ」
爺様の言うとおりだね、国が動いてるだろうし……僕等は近寄ることすら出来ないだろうからな。しかしアレがモンスターの攻撃だとすれば、爺様は気がついて……るよね。光の柱だもの、それこそドラゴンの咆哮的なビームだったらと思うと……危険極まりないよね。
「とは言え、ゆい? 僕等は日常生活を全うするという使命があるんだよ? さぁ学校に行くよ」
「ふぁーい」
「気をつけて行くのじゃよ」
まぁこんなニュースの日であっても学校では割と平和だ。喋りたいけど喋れない! って空気だけね。結局口を開けば、ご飯・ゲーム・漫画やアニメ・異性の話ばっかりだ。
とはいえ、小声でその話をしている人はいる……まぁ僕もその一人なんだけどね。
「……でね、結弥君。あの光の柱が危険だよねって話してたんだけど」
「危険なのは僕もそうだと思うけど、違うこと考えすぎてると足元危険だよ?」
うん、今は何時もの訓練? の時間だ。喋りながらは問題ないけど、意識をそちらに飛ばしすぎるのは駄目だ。現にぽんと棒で足を突いたら、足場を踏み外したよ。
「あぁ……やっちゃった」
「お口を開くのは良いけどね。意識まで広げすぎたら駄目だよ」
まぁ今日に限っては周りの人も同じ感じだけど。やっぱり皆、光の柱の事が気になってるんだな。
意識が飛びまくってて、足を踏み外したり、棒での攻撃を避けたり出来ずにいるよ。
「うん、今日はこの辺にしておこうか……気になりすぎてて駄目だね。まぁ僕も気にはなってついついスマホで調べたくなるんだけど」
「あー……確かに新情報とか無いかなって思っちゃうよね」
まぁスマホで色々調べながら話したけど……新情報なんて早々無いよね。でも気になるんです!
学校が終わり協会へ、今日は九層の情報の売買だったんだけど……こっちが色々聞きたくなるな、まぁまだまだ情報なんて収集出来てないだろうけど。
「白河君こんにちは、今日はどうしたの?」
「情報のやり取りですよ」
そう言って九層についての資料を渡しておく……少し話をしながらだけど。
「……よく攻略できたわね、これ」
「ほら……其処は何時もの企業秘密な方法です」
「朝方戻ってきたのはそういう事だったって事よね」
「まぁそこ等辺は書いてある通り、ダンジョン内にも昼夜が存在するって事で」
火計に奇襲を繰り返しただけなんだけど……まぁ火計に使った素材とかも特殊だから、燃やしましたとは言わないし書いてない。魔粉入りの燃料なんて作るの現状だと婆様ぐらいだろうからね。
「で、協会の方であの光の柱について何か知ってることってあるんです?」
「えー……あー、うん。殆ど解らないかな? まぁ一つだけ気になる部分はあるんだけどね」
「あー、言えない感じの?」
「普通はね? まぁ君になら言っても問題ないって言われてるし、ただ外で話したりはしないでね?」
「まだ早い感じって事ですね、了解です」
「どうも光の柱が消えたら城があったとかって話がされてるの」
城とな!? それは本拠地? それとも前線基地的な物なのだろうか? どちらにしてもソレがモンスターの城であれば……これは迂闊に口に出せないな。情報が漏れたらパニック間違いなしだよ。
「その顔を見た感じ気がついたみたいね? まぁそういう事よ」
「あー……確かに危険ですよね、色々と」
「そういう事、国が動いてるから色々と確定するまではね」
しかし城型ダンジョンか……構造的に考えても洞窟型で下に潜っていくタイプよりも、モンスターが溢れ出やすいだろうな。四方から警戒するにしても人数いるだろうし……大変そうだな。
まぁこの件は爺様達にも少しの間黙っておこう。誰が何処で聞き耳立てるかわからないからね。
因みに今日はダンジョンに潜らず帰宅。まだ武器の調整終わってないからね……さてどんな調整がされるのやら。
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