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キッチン・テロリスト ふたたび

「ご、ゴメンナサイ。もうしません。だから、許して」


 満腹以上にふくれた腹が邪魔をしているらしい。珍妙な格好で、頭をピコピコと動かしている。


「まだ残ってるじゃん。それとも、別の料理にする?」


「だから。うぷ」


 とうとう、モリィさんは口を手で押さえてしまった。


 おかしいなぁ。


 本性がドラゴンであるモリィさんは、魔獣肉は食べられない。だから、普段使わない禽獣類の料理にしたのに。気に入らない味付けの料理だったのかな。


 手持ちの素材も調理済みの料理も、ほとんどが魔獣を使っている。ということで食料庫をのぞいてみたら、肉も野菜も、とんでもない量が保管されていた。おーい、誰が食べるんだ?! ・・・わたし、なんだろうな。きっと。

 いい機会だ。全員に協力してもらうことにする。すっきりさっぱり、断捨離しよう! 違うか。


 そういえば、アルファ砦でのお祭り騒ぎの時にも色々な素材を使ったっけ。味付けは、こんなだったかな。それとも、こっちかな。そうだ、薬草抜きで再現してみよう。味見も兼ねるなら、一品の量は程々にして、メニューを増やして、大皿に盛りつけて。


 晩餐会、というほどではないが、参加者は、かなりの人数にふくれあがった。工房のメンバーだけでなく、ミゼルさんやトングリオさんら騎士団一同と、交代前の警備員の人達もスタンバイしているからだ。

 団員さんが混ざっている理由は、団長の身辺警護という名目で、三班も派遣されてきたから。

 なんというウルトラC。強引にも程がある。ペルラさんは安心していたし、傭兵さん達とも和気あいあいとしているし。問題はない、のだろう。・・・本当かな。


 ヴァンさんだけは、わたしが夕飯を作ったと聞いたとたんに逃げ出そうとした。みんな揃っての夕飯にそれはないと、一葉さんにホールドしてもらった。そして、そのまま、調理室の出入り口に据え置き、アンゼリカさん避けにも使えて、一石二鳥!


 ちなみに、四葉さんが料理を手伝ってくれている。下ごしらえだけだけど、それでも大助かりだ。・・・料理まで覚えなくていいから。いいってば。


 それはさておき。


 強引に口に押し込んではいない。むしろ、誰もが我先にと喜んでぱくついていた。そんなこんなで、大皿に盛った料理は、五品ぐらいまでは、あっという間に皿が空になった。

 それが、十品、十五品と追加されるほど、どんどん空になるのが遅くなり。


 傭兵さんと団員さん達は、「交代時刻になりましたので」と言って途中で退席した。

 まだ料理は出てくるよと声を掛けたら、食卓から無理矢理視線を引き剥がし、ダッシュで飛び出していく。食べ足りなかったのかな。後で差し入れしよう。


 工房のメンバーだけでなく、入れ替わりに戻ってきた傭兵さん達も、ひとり、またひとりと、いつの間にか休憩室から居なくなっていた。食後のお茶も飲まないで。


 ただ、どういう訳か、退席直前、誰もが「すみません」とか「ごめんなさい」とか言っていた。どういう意味だろう。


 ムミオさんは、真っ青になっていた。治療師さんは、皆、鋼鉄の胃袋を持っていると思ってたけど、そうでもないようだ。エッカさんが特別仕様なのかもしれない。


 同席者が減ったのをこれ幸いと、モリィさんは上機嫌で残っていた料理を片っ端から平らげていた。食欲大王様は、健在だった。

 しかし。やがて、だんだんと作り笑いっぽくなり、一皿食べ終わるのに時間がかかるようになり。そして、とうとう何かが限界になった、らしい。


「お、怒ってるの?」


「何をさ」


 モリィさんの吶喊は、一種の荒療治となり、わたしの悶々とした気分を吹き飛ばしてくれたのだ。お礼を言いこそすれ、怒っているはずはない。ないったらない。


「それにしても、みんな、あんまり食が進まなかったよね。味付けが濃過ぎたかな」


 思いつくままに作りまくった。とは言え、夜食には、ちょっと多いかも。


「そんなことはないわ! 美味しかったもの。ただ、美味しすぎて、こう、食べ過ぎちゃって、・・・うぷ」


「そうなの?」


 ずいぶん前に、ヴァンさんとウォーゼンさんを連れてピクニックに行って大盤振る舞いした翌朝、二人とも食欲がなかったっけ。でも、あれは、滅多に訪れることのない場所でテンションが上がって、昼間の狩で体力を使った分、食欲が増した所為だろう。

 しかし、昼間の騒動程度で、つい食べ過ぎるほど空腹になるかな。


「食べるのを止めれば良かったんだよ」


「だって、だって! 久しぶりのダーリンの手料理なのよ?」


 流石、食欲大王様は、どこまでも自分(の胃袋)に忠実。


 わたしも見習わなくちゃ。


「それほどの味とは思えないけど?」


 まだまだ、鷹ねえの要求するレベルにはほど遠いというのに。

 そして、完璧女将(時々暴走)アンゼリカさんの料理は、見た目もよろしくて、常に食欲をそそる。剣技も料理の腕前も超一流で、おまけに超美人。天は、二物も三物も与えることがあるらしい。


 えこひいき反対! わたしにも、せめて身長を!


「ダーリンは自分を判ってないのよっ! けぷ」


「判るって、何が? そうだ。まだお替わりあるよ。どう?」


「ちがぁ〜〜〜〜ぅんぷ!」


 興奮し過ぎて、お腹が活発になったらしい。とうとう、モリィさんも休憩室を出て行った。よろけてたけど、大丈夫かな。


 とにかく。これだけ食い溜めしてくれれば、当分は大人しくなる筈。


「・・・こんの。悪党」


 最後まで残っていたヴァンさんが、ぼそりとつぶやく。


「どこが? 料理を作っただけなのに」


「どの口が言いやがる! それより、いい加減、放しやがれってんだ」


 そう、まだ一葉さんにホールドされたままなのだ。椅子をがたつかせて必死に移動しようとするが、すぐさま元の場所に連れ戻されている。一葉さんってば、頼りになるなぁ。


「ほい。ただの水。なんにも混ぜてないよ」


 まだ料理の残る大皿を片付け、ヴァンさんの前にコップを置いた。


「それにしても、気持ち悪くなるまで食べずには居られない料理なんざ、どこで覚えてきやがったんだっ」


「どこも何も、自己流だよ?」


「嘘付け」


 ヴァンさんが、恨めしそうに睨みつけてきた。どの料理も、真っ先にヴァンさんの目の前に置いてあげただけのに。

 標的その一は、食欲がなかったのではなく、自分の意志で食べる量を目一杯制限していただけ、だったらしい。努力の甲斐あって、全ての料理を口にしている。試食係としては満点だ。


「どの料理がおいしかった?」


 他の人達は、感想を聞く前に遁走されてしまった。まあ、明日聞けばいいか。


「味付けなんか判るかよ! 黄色の姉ちゃんじゃねえが、口から漏れそうだ」


「もったいない。やめてくれない?」


 きちんと消化して欲しい。でないと、使った食材に申し訳ない。


「・・・てめえ。判っててやりやがったな」


「なんのこと? 遠慮するのを止めただけだもん」


 作りたいから作る。どこかおかしいだろうか。どこもおかしくはない。ないったらない。


「説明を省くなって、何度言わせるんだ!」


「だってさぁ。ボクが、どれだけ努力しても、我慢を重ねてもさ、騒動はあちこちから飛んでくるし、強引に巻き込まれるし。

 いっその事、全力で事に当たった方がいいと思うんだ。というか、そうすることに決めた」


 ヴァンさんの口が、ぱかっと開いた。そして、一気に顔色が悪くなった。おや? ちゃんと説明したのに、何故だ。


「今日の料理には、なんにも混ぜてないのに。どしたの?」


「・・・なんでまた、いきなりそういう話になるんだ?」


「どうせ巻き込まれるなら、楽しんだ方が勝ち」


「勝ち負けじゃねえ!」


 ちっちっちっ


「人生長いんだもん。くよくよしてたらもったいないじゃん♪」


「目立ちたくないんだったら、今まで以上に自重しやがれってんだ。それより楽しむってなんなんだ?!」


「既に目立ってるし。手遅れでしょ」


 騎士団員勢揃いした中で、開封されてしまったのだ。ローデンに限るとしても、今更「ただの一般人」で押し通せるとは思えない。


「だから! これ以上、注目を集めてどうする気だよ、おい! 俺達じゃフォローしきれねえぞ」


「何かあったら、その時はその時〜♪」


 三倍返しは当然だよね。加えて、捻りを利かせたお礼参りなら、楽しさ倍増。ああ、どんな手を使おうかな。


「やめろ。やめてくれ。頼む。このとおり!」


 青い顔に汗を滴らせて、ヴァンさんが懇願する。


「止めることなんかなんにもな〜い」


「んな顔してて誰が納得するか!」


「顔なんかどうでもいいじゃん」


「話をそらすな! ・・・ちょっと、耳を貸せ」


 いきなり低い声でわたしを手招きする。


「後で返してね」


「のし付けて返してやる! じゃなくてだな。もしも、だぞ? おめえのあの格好がバレたらどうするんだ? 俺一人では、どうやっても庇いきれん」


 他の人は居ないというのに、小さな声でつぶやくヴァンさん。


「え? みんなまだ知らないの?」


 うおっ。ヴァンさんが赤鬼になった。


「・・・おめえが、俺のことをどう見ていたのか、よーーーーく判った。だがな、馬鹿にするのも大概にしろよ。そんな薄情者だと思ってたのかよ。ああん? 巫山戯けたことを抜かす口はこれか!!」


 うぎゅ〜〜〜〜っ


「ひらひ、ひらひよふぁんはん!」


 両手でほっぺたを思いっきり引っ張られた。痛いってば!


 すぐさま振り解く。


「だから言ったじゃん。そんときは、そんとき」


 悪役よろしく、大暴れ。うん。怪獣映画の主役でも何でもやってやる。極寒ブレスは、見た目のインパクトに劣るかもしれない。もうちょっと派手なやつはないかな。


「やるな! するな! やらんでいい!!」


 ヴァンさんは、ガタガタゴトゴトと椅子の上で暴れている。それでも一葉さんは逃がさない。


「自分から暴露するつもりはないけどさ。この間みたいなことが、いつ起るか判らないし。う〜ん。罠を回避する技術かぁ。それと、引っかかった時にぶち破る手段も要るよね」


「わかった。前言は取り消す! 俺達が必ずなんとかしてやる。やるから、おめえは手を出すな。出さんでくれ!」


 手を出すなと言われても、食べ終わった皿の片付けをしないと、朝ご飯を食べる場所がない。


「わかってないなぁ。安全は、一人一人の用心の積み重ねだよ? 肝心要の張本人が気を緩めてたら、台無しじゃん」


 それに、朝から晩まで監視付きだなんて、そっちの方が正体バレそうで怖い。


「それもそうだがな。じゃなくて!」


 片付けが終わるまで、ヴァンさんは悪口雑言を駆使して喚き続けた。バラエティに富んだ内容に、感心してしまう。

 最後には声が嗄れてしまったので、蜂蜜湯を(強引に)飲ませてあげた。盛大に顔が引き攣っていたようにも見えたが、それは気のせい、見間違い。


 片付けしている時、調理室の隅で、アンゼリカさんが隠していた(と思われる)赤蟻容器を見つけたので、ありがたく使わせてもらうことにした。手持ちのストックではないのから、使っても問題ない。

 引っ張り出した容器に温め直した料理を詰めて、食卓の上に並べる。ちょーっと作りすぎた気もする。傭兵さん達が警備当番に就く前に食べてもらえばいいだろう。

 ずらりと並んだ容器を見て、ヴァンさんの顔が引き攣っていた。かもしれないけど、それも見間違い。気のせいだ。うん。


 こうも見間違いが増えるとは、視力が落ちてるのかもしれない。眼鏡で矯正できるかな。

 そういえば、シンプルな丸眼鏡を装着したムミオさんは、ダンディ二割増、に見えた。わたしも年相応に見てもらえる、かもしれない。


 調理室と休憩室の片付けが完全に終わったというのに、まだ説教もしくは説得を続けようとするヴァンさん。とうとう、一葉さんに抱えられて強制退去、もとい連れ去られていった。大人しくしていれば、無事に朝が向かえられるからね。・・・多分。


 わたしも寝ようっと。明日からが、楽しみだ。




 翌朝、定例の「突撃! アンゼリカさん」は、行われなかった。首を傾げつつ休憩室に入ると、朝ご飯のボリュームも、かなり控えめ。


「アンゼリカさん、どうしちゃったの?」


「なんでもないわ。ななちゃんは、気にしないで」


 見れば、料理はなくてお茶だけの人が、ほとんどだ。朝ご飯を食べにきていない人も居る。モリィさんは、叫んでも殴っても起きなかったそうだ。あの食欲大王様が朝食をパスするとは。槍でも降ってくるのかな。


 そもそも、肝心のアンゼリカさんにしても、妙に憔悴している。ぬるんぬるんの人体洗浄に精根使い果たしてしまったのだろうか。


「朝ご飯の当番、代わればよかったね」


「気持ちだけ受け取っておくわ! お昼ご飯はちゃんと作るから。ななちゃんは、普通にしてて。ね。ね?」


 はて? 何を慌てているのだろう。


「あ。そうか。食料庫の中身、かなり使っちゃったもんね。ティーさん、今日はお休み貰っていい? 買い出しに行ってくる」


「い?!」


 ティエラさんが返事をするよりも早く、ペルラさんが彼女の口を塞いだ。


「わたくしどもで手配いたします。ナーナシロナ様は、ごゆっくり休憩なさってくださいませ」


「もごごごごっ!」


「でもさぁ」


「いいから。任せとけってんだ。エッカも休養中だし、小僧も休め。な?」


 ライバさんまで。


「トングリオ、行ってきてくれ」


「お、俺ですかぁ?!」


「運動不足を嘆いていただろう。団員が食べた分の補給でもある。行って来い。命令だ」


「団長!」


 ミゼルさんとトングリオさんが漫才している。

 他の団員さん達は、とっくの昔に、休憩室から影も形もなくなっていた。そうか、トングリオさん、現場を離れて敏捷性まで落ちてたのか。替わりに、体重は大増量したようだが。


「ナーナシロナさん。本当の本当に、昨日の食事は何も混ぜてないのですよね?」


 ムミオさんが、お腹をさすりながらしつこく聞いてくる。


「してないよ」


『いいや。おめえのこったから、なんかやっただろ』


 いつもなら茶々を入れまくるヴァンさんは、至極大人しい。


 わけでもない。声が嗄れていて、よく聞こえないだけだ。蜂蜜湯を飲ませてあげたのに。おかしいなぁ。


「言いがかりはやめてよ。それに、自分の手癖の悪さを棚に上げるのはよくない」


『だれがてくせがわるいだ!』


 げぼごぼ。無理に喋ろうとして、咳き込むヴァンさん。こうしていると、本当に年寄りに見える。


「はい」


 ヴァンさんの口の中に、黄金色の球体を放り込んだ。


「それはなんです?」


 ムミオさんは、目を丸くした。ヴァンさんは、口の中のものが邪魔をしてまともに喋れない。これからは、この手でいこう。


「蜂蜜飴。喉荒れの人には、これでしょ」


「・・・材料は、何を使ってますか?」


「だから、蜂蜜だけど。そうだ、エッカさんにも渡してあげて」


 わたしは、ムミオさんから、エッカさんへの接近禁止命令が言い渡されている。ストーカー対策、ではない。わたしが居たら療養に専念「しない」だろう、という見立てだそうだ。麻痺している間も、目が口以上にもの申していたというし。きっと、今頃は荒れに荒れていることだろう。

 一応、昨晩用意したパン粥入りの保存容器を、山ほどムミオさんに押し付けたので、腹は満ちている筈。でも、それだけでは飽きるかもしれない。そういう時には甘い物がいい。


 ということで、ムミオさんにも一袋握らせた。ほら、落とさないでよ。


『・・・おい。ろっくびー、とかいわねえよな?』


「内緒〜♪」


 ヴァンさんは、わたしの狩り場、もとい採取範囲が[魔天]オンリーであることを嫌という程知ってる。そこに「普通」の蜂は生息していないことも。何を今更。


 わたし達の会話を聞いて、ため息をついたアンゼリカさんが、フェンさんと相談を始める。ミゼルさんとトングリオさんも混ざっている。なんだかなぁ。


「こ、ここここの乙女の敵! よくもあんなことをしてくださいましたわね!」


 拘束を振り切って、ティエラさん、復活。いつ聞いても、和むなぁ。


 しかし。乙女の敵とは、なんぞや。


「糸取ってただけでしょ。他に何かしたっけ」


「きぃ〜〜〜〜〜〜っ! お気に入りのドレスが着られなくなったのは、あなたの所為ですわ!」


 いやいやいや。自分のお腹をぱんぱん叩く仕草こそ、乙女らしからぬ証拠。相撲部屋への弟子入りも夢じゃない。


「たった一食で、そこまで増量する?」


 割と早目に姿を見なくなったのに。そうか、後から出した料理も食べたかったのか。ドレス云々は、照れ隠しと思われる。

 それなら、早朝に交代した警備当番の人達が食べきれなかった、昨日の残り飯もある。ささ、グイッと。


「増量言わない!」


 違うのか。ならば、胴回り膨張、ではどうだろう。


 この一月、ティエラさんにお呼びが掛かるような出動はなく、工房で糸取り三昧の日々を過ごしていた。魔術師団長のお墨付きが出ているので、問題ない、とはペルラさんの談。おそらくは、たぶん、そういうことなのだろう。 元魔術師団長のごり押し、げふん、ペルラさんてば厳しすぎる。


 それはともかく。


 当然、屋外に出る機会は少なく、もとい与えられることはなく。運動不足というなら、ティエラさんも該当する。


「気になるなら、トングリオさんと一緒に運動してきたら?」


 ただの買い出しでも、やらないよりはまし。


「うきーーーーーーーーっ!」


 わたしは、毎朝鍛錬を続けていた。だから、大増量はしていない。微、で押さえられている。だがしかし。縦方向の進展は無し。くすん。


 それも置いといて。


 目標は、一応、達成したようだ。


 複雑な顔をして孫を見守るペルラさんは、頬にハリが見える。まだ血色は良くないが、その調子で減量分を取り戻して欲しい。


 目指せ、脱、生ホラー。

 アンゼリカへの報復、ではなく、幽鬼状態のペルラを見かねて、でした。

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