それは、MOTTAINAIから始まった
巻き込まれ被害者のエッカさんも、権利が認められた。最初は辞退していたが、途中で何か考え込み始めた。
きっと、[魔天]の薬草特盛りを指名依頼するのだろう。という予想は外れた。
「軟膏も石鹸も、ある程度年間の消費が見込まれます。しかし、あの油だけは、どうにもなりません」
あの油、とは、痺れ蛾蛹から分離出来る物の一つ。他には、打ち身の痛みを和らげる軟膏と万能石鹸が作れる。そうそう、薄くて柔軟性に富む蛹革も使える。
油には麻痺成分が含まれているので、食用には出来ない。食べたら、全身が痺れるだけでなく、多分、胃や腸の動きが止まってものすごい便秘になる。大量に服用したら呼吸や心臓も止まる、かもしれない。
そもそも、一滴口に含んだ時点で舌が動かせなくなる。なった。なので、飲み込む事さえ出来ないはずだ。
・・・相当に物騒な代物であることに、今頃ようやく気付いた。用法用量を守って、清く正しくお使いください。
それはさておき。
液体状の油なんだから、他にも用途があるだろうに。
「我々も試行錯誤したのです。ですが、ランプの燃料に使えば、周囲に居た者達が痙攣してひっくり返りました。工具などを磨くのに使おうとしても、触っただけで手指が動かなくなります。あちこちの工房にも協力を願いましたが、すぐに手を引かれてしまいました。
ということで。なんとか使えるようにしてください」
淡々と状況説明し、要求を突き付けた。
「ギエディシェを毎年三頭分、とかじゃ無くていいのか?」
見届け人ヴァンさんが、口を出す。
「ギエディシェなら、他にも採取できる人が居ます。ですが、この件の解決は、おそらくロナさんにしか出来ないと思います」
「ああ、まあ。そう、かもしれねえな。おめえんところにも、あるんだろ? 何に使ってるんだ?」
床の上に延びているわたしに目を向けるヴァンさん達。
「貯め込んだままだけど」
二人、椅子から転げ落ちた。
「ナーナシロナ様も、ランプなどをお使いになっていらっしゃるはずですわよね?」
辛うじて転倒を免れたペルラさんが、ツッコミを入れてくる。
「それが。蜜蝋の方が使い勝手がいいから、灯に使うとか全く考えてなかった」
とうとうライバさんまでこけた。椅子ごといっちゃってるよ。痛そう。
「・・・参考までに、だな。今、どれくらい確保してるんだ?」
床に座り込んだヴァンさんが、どんよりと質問する。
ええと。指輪の中身を確認した時に見たはずだけど、種類も数も多すぎてうろ覚えだ。仕舞うときも、以下同文。
もう一度、時間を取って整理しなくちゃ。
「分離器と同じくらいの容器で、百、じゃなくて」
「もういい。判った」
ライバさんがあわててストップを掛ける。
「その物騒な油は、今期の採取分でさえ二個分にはなるはずだ。本格的に採取されるようになったら・・・」
ライバさんは、それ以上、何も言えなくなった。納入先のエッカさんは、あらら、目の焦点が合ってない。治療院が油漬けになっている幻覚でも見ているのだろうか。オイルサーディンならぬオイル治療師。それはいやかも。
「やっぱり止めようよ」
「何をだ?」
「繭取ったり布織ったり」
「「却下だ!」ですわ!」
ペルラさんとライバさんに、盛大に怒鳴られた。
「もう。もう手遅れだっての! 他所の国の貴族にまで知れ渡ってるっての!」
「妃殿下のご依頼の中には、シンシャの王宮から、いえ王室直々のものもありましてございますのですよ」
あああ、ペルラさんの口調がまた怪しくなった。
「それじゃ」
「おめえが蛹を処分するってのも却下だからな」
ヴァンさんは、わたしの台詞を先取りした上、否定した。
「もったいないではありませんか」
エッカさんまで息を吹き返して捲し立てる。
「って、何が」
「油ですよ。これだけの量が確保できるとなると、高い魔道具に頼らずに済みますし、結果、薬草の購入量を増やせます」
「油が手に入ると、薬草が買える。って、なんで?」
「こいつの話は、なんでこう判りにくいんだ」
「省略するなって言ってるだろうがっ」
オヤジ二人が、どうでもいい茶々を入れる。でも、途中経過をすっ飛ばしたのはエッカさんだってば。
「昼間は、診療や回診が優先されます。なので、保存の利くものや、よく処方される調剤は、基本、夜間行います。正確な計量が必要ですから、灯が無いと作業も出来ません。作業に最適な光を得るための魔道具を使っているのですが、必要な魔石の購入量も馬鹿に出来ません」
だから、真っ先にランプに使ってみた、と。
「そう、なんだ」
「そうなんです。経費削減にご協力いただけますよね?」
にぃっこり
エッカさんの微笑みは、黒い。でもって、瞳が金貨になっている。どこも、お金のやりくりには苦労している。のだろう。
「本当に、痺れ薬をランプ用燃料に使えるように改良する、だけでいいの?」
「結構です。そうですね、来年の採取が始まるまでに解決してください」
「一年で?!」
素材の調整は、そう簡単には進まない。酒造り一つとっても、今の品質になるまで、道具の改良も含めて、かなりの時間を必要としたのに。
魔道具の方がまだ簡単だ。爆発する、しない、で、完成品かどうか判断できる。
蛹の分離にしても、重力配分の調整に随分苦労した。今回は、それを更に精製する訳で・・・。あ。これなら、なんとかなるかも。
「性質が性質ですので、治療院の保管庫に預かっているのですが、アレだけに占領されてしまいかねません」
それもそうか。強盗団に持ってかれたら、大変な事になるもんね。厳重管理するのは道理だ。
「保管庫を増設すればいいじゃん」
「新規に建てられるだけの敷地も建設費の余裕もありません」
エッカさんに即座に返答され、しかも、納得の内容に反論出来ない。
「ここに倉庫を造ろう」
「警備の手配が間に合いませんわ!」
「そうじゃねえだろ?! こいつ、自分で建てる気だぞ」
ペルラさんの悲鳴を、ヴァンさんが混ぜっ返す。おや。
「よく判ったね〜」
「だから負債を増やすなーーーーっ!」
肩で息をするライバさん。いい案だと思ったんだけどなぁ。
「特製マジックバッグなら、いいよね」
「何度言わせる?! 負債を増やすなって!」
「それでは、不良在庫が溜まる一方ではないですか。使えるようにするのが先です。ああ、ライバさん? 首は締めないでくださいね。油が使えるようになるまでは」
「・・・・・・」
淡々と要求を突き出すエッカさんに毒気を抜かれたのか、ライバさんが絞殺寸前のごっつい両手を引っ込めた。
「じゃ、一年後に持ってくる」
ついでに、精製オイルが使えるランプも工夫してみようっと。首長竜の油脂とは性質が違うだろうからね。芯の材料は、何から手を付けようかな。
「うちの工作室を使えばいいじゃねえか」
ライバさんが、親切にも余計なお世話を唆す。
「あ〜。ほら、魔道具の試作って、危ないでしょ。近所迷惑になるし」
「魔道具が必要なのですか?」
「ん〜。多分」
「そういうことなら、工作室を強化してやる。安心しろ」
元工作班のライバさんが、胸を叩いた。
どうだろう。壁面補強なんかしたら、圧力が外に逃げない分、室内は大惨事になる。壁をぶち壊すような爆発では、どちらにしろ大怪我する事には違いないが。
衝撃吸収機能付きの壁かぁ。隠れ家の地下工作室に取り付けたっけ。でも、ライバさんには教えないことにしよう。そうしよう。
「それだけじゃなくて。痺れ薬を弄るのに、色々な素材を試してみたいし」
「あら。ななちゃん、今、持ってるでしょう? それも、たくさん」
アンゼリカさんまで。
「だってだって。使用禁止、って言われたし」
「今から採取してくるなんざ、時間の無駄だろうが」
その時間稼ぎをしたくてですね・・・。
ライバさんの目は座っている。底光りしている。ロックアント素材の押し売りは、大層お気に召して、いただけなかったらしい。狼の様に喉奥で唸っている。
「ほ、ほら。試行錯誤して作るから、素材とか魔石とか、いくら掛かるか判らないし。安い素材使った方が」
「慰謝料と開発費を相殺するという事にしましょう。どうですか? ヴァン」
「おう。いいぜ」
エッカさんの提案に、ヴァンさんはすかさずOKを出した。
「あ〜、一番高く付いてるよね。他の人に、不公平じゃん? 素材渡すから、エッカさん、自分でやろうよ」
「治療院の仕事が忙しくて」
ニコニコ。
「せいぜい、頑張るこった。早く帰りてえんだろ?」
ニヤニヤニヤ。
んがーーーーーーっ! エッカさんの台詞より、ヴァンさんのしたり顔が、思いっきりむかつくっ。
「うふふ。毎日、ななちゃんのお顔が見られるのね。お母さん、嬉しいわぁ」
お花畑を眺めているかのような、アンゼリカさんのうっとり笑顔。悪いモノでも食べたのか、よだれが垂れてる。すぐさま目を逸らした。わたしは、何も見てない、聞いてない。
「んで。ペルラはどうする?」
ヴァンさんの質問に、小首をかしげるペルラさん。え? エッカさんの話は、これで終わり? 決定? ちょっと!
「ん〜。そうですわねぇ。工房で寝泊まりしていただいて、時々ご相談に乗っていただければ十分ですわ」
「寝泊まりって、どういうことさ」
「工房の工作室をお使いになられるのでしょう? 部屋はまだ余っておりますし、外から通われるのは不便でございましょう。ついでに、うふ、うふふふ」
な、なんだ。アンゼリカさんと同じような表情をしている。
「今までのご恩返しも含めまして、精一杯! ご奉仕させていただけると思うと、ふふ、ウフフフフフ」
「ボクは、工作室を使うとも街に滞在するとも言ってない。エッカさんの魔道具は、完成したらすぐに持ってくる」
二十四時間、監視下に置かれるなんて、酷すぎる。腹具合は無視して、今すぐ逃げ出そう。
「あら。遠慮しなくていいのよ?」
「そうですわ。王宮にも劣らない完璧なお世話をお約束いたしますわ!」
アンゼリカさんとペルラさんが、扉の前に立ちふさがった。窓は?
「それ、罰とは言わないっ」
「いんや? 罰だよな?」
「罰ですわね」
「罰なのよ、ななちゃん」
ヴァンさんとライバさんは、二面ある窓に向かい、開け放されていた窓を閉めた。エッカさんが手にしているのは、もしかしなくても、痺れ薬付きの針ですね。・・・
こんな罰は、いやだーーーーーっ!
多勢に無勢。抵抗虚しく、ペルラさんの工房に拘束される事になった。滞在、じゃなくて、拘束。絶対に認めない。ないったらない。
魔道具作りも、工房の工作室で行う。三食おやつまで完食すること。
もはや、罰、とも言えない。れっきとした脅迫だ。それなのに、誰も、助けてくれなかった。こんな事になると判っていたら、もっと鞭を増産しておくんだった。殴り足りない。今から、殴ってもいいかな。
更には、早期完成を目指すのはいいが、無理は厳禁、徹夜も厳禁、と、しつこくしつこく言われた。だから、エッカさん。その針を振るのは止めて。
しかも、当初の滞在期間は、「ペルラさんの気が済むまで」だった。冗談じゃない。「エッカさんが満足する魔道具が出来るまで」に、ランクダウンさせた。頑張ったぞ、わたし。
とは言え、これでは、いつになったら完成するか判らない。
厳しすぎると文句を言ったら、
「おう。忘れてたぜ。九日のうち二日は休みだからな」
ヴァンさん直々に、条件が追加された。
街道都市の暦は、九日で一区切り、三区切りで一月。十三月に一区切りを加えた三百六十日で一年となっている。月扱いされない一区切りは、先祖が旧大陸から移住してきた苦労を忍ぶ感謝週間、なのだそうだ。年初めの行事として大々的なお祭りが執り行われる、らしい。お正月とお盆が一緒くたになった感じだろうか。
黒竜時代、成長記録を付けているうちに、一年の日数が地球とは違う事には気が付いていた。日記を付け始めてからは、独自カレンダーを使っていた。一月は三十日、一年は十二月。
街に出入りするようになって、変だな、とは思っていた。けれど、迷子学生に教えてもらうまで知らなかった。使っている暦が違う事すら、思い浮かばなかった。思い込みって、怖いねぇ。
それはさておき。
「休み?」
「そうねぇ。よく遊び、よく学べ。だったかしら」
何かを思い出すような仕草をするアンゼリカさん。一方のヴァンさんは、
「そういうこった」
にたぁりと嗤う。
「それは、子供の話でしょ。ボクは該当しない」
「けっ。悔しかったら、でかくなってみやがれへぶっ」
悪は滅んだ。
「・・・なあ。小僧。おめえ、ヴァンに対しては、本当に容赦しねえのな」
「非常識な発言に対する鉄拳制裁は、当然の権利」
「いや、それにしたって、限度ってもんが」
「なんだ。ライバさんも混ざりたい?」
「いいや! 遠慮する。ヴァンには、思う存分、鉄槌を食らわせていいぞ」
素直じゃないなぁ。
「でもね? ヴァンの言った事は、尤もだと思うのよ。きちんとお休み取らないと、お仕事も捗らないわ」
今度は、指揮棒よろしくお玉を振りつつ、小首をかしげるアンゼリカさん。
うん。聞こえた。副音声は「大盛りご飯とどちらがいいかしら」、だ。お玉をどこから取り出したのかも聞いてみたいけど、怖くて聞けない。
包囲網は完成されていた。逃げ場がない。
「・・・判った」
「判ってくれて、嬉しいわ♪」
「でさ。休みの日、って、何したらいいの?」
がたたたたっ
あれ?
「・・・ロナ。冗談、だよな?」
壊れた鞭の欠片を投げつけられて沈んだはずのヴァンさんが、問いかけてきた。本当に、無駄に丈夫なんだから。
わたしにとって、この世界は、毎日が休日だ。
あの事故に遭うまで、これでも社会人として働いていた。
短い距離ではあったが、朝晩はバス通勤。オーダーの締め切り間際になれば、会社に泊まり込みも当たり前。クライアントの無茶振りのおかげで、何度泣かされた事か。
それでも、きちんと有休・代休を取らせてくれた。いや、取らせられた。
小さな会社だったので、社長も専務も平社員も顔見知りだ。「だからこそ、なあなあで済ませてはいけない事がある!」と、雄々しく握りこぶしを突き上げて吠えていたのが、総務兼会計担当の三本さん。従業員にはしつこく休みを取らせていたくせに、数多くの規則破りをしていた。そんな彼を、それこそ強制的に休ませていたのは、わたしの直接の上司だった。まあ、公認カップルの力技で、という理由もあったが。
それはさておき。
当時の休日は、ほぼ、インドアで終わっていた。仕事で使う参考書その他諸々を漁りに、書店街へ足を伸ばしたくらい。買い出しには、義父さんが付いてくる事もあったっけ。
何をしていたかというと、昼寝三昧。ではなくて。
部屋でプログラム作成して遊んでいた。多様なプログラム言語を弄っていただけ、とも言う。まともに動作するプログラムもあったんだからね。我が家のセキュリティシステムとか。
家庭用ゲーム機で、さっちゃんと遊ぶ事もあった。大抵は、わたしが負けていた。ボタンの数が少なすぎて操作に手間取るとか。体を動かすタイプのゲームでは、運動不足な社会人とピッチピチの女子中学生とでは、最初から勝負にならないとか。
あ、いや、さっちゃんの好きなタイトルがそういう種類の物だったからであって、全てのゲームで弱かった訳ではない。うん。ないったらない。
ババ抜きなら、わたしの方が強かった。
他には、少しでも花嫁修業になるから、と脅されつつ、義姉、鷹ねえ直々の料理指導を受けていた。結局、上達はしなかったが、料理の基本は各種叩き込まれている。
こちらの世界では、自炊を余儀なくされた。ハンティングから始めるサバイバルライフ、とも言う。不安だらけの生活だったけど、早々に、自分が食べられる味になったのは、あの経験もとい特訓があったからだ。
鷹ねえには、本当に感謝している。今なら、五十点ぐらいは貰えると思う。
本屋巡り、ではなく[魔天]を散策する。コンピュータ、ではなく術式や魔道具をいじり倒す。一葉さん達の相手をする。酒や料理を作る。
対象は微妙に変わっているが、今の暮らしとどこが違う?
休日の休日。意味が分からない。
「あのね? ななちゃん。好きな事をすればいいのよ」
云く言い難い沈黙を破り、アンゼリカさんが漸く口を開いた。
「そ、そうそう。そういうこった」
「露店の買い食いとかな」
「今は、食べ物の話は止めて」
まだ、胃の調子がおかしいんだから。うえっぷ。
「ロナさん。ロナさんは、今まで、どのように過ごしていらしたのですか」
エッカさんが、こめかみを押さえながら聞いてきた。
「エッカさんのエッチ」
「何でそうなる!」
何故か、ヴァンさんが噛み付いてきた。
「だって。女性のプライベートを聞き出そうなんて、スケベ」
「大まかでいいんです。それに、これは治療師としての質問です。決して疾しい気持ちからではありません」
平静を装ってはいたが、やけに早口だ。怪しい。
「いや」
「問診と同じですよ?」
「いやだ」
人を脅すような治療師の発言は信用できない。
「あらあらあら。そうよね。女の子だもの。それなら、わたしが聴くわ」
アンゼリカさんが、堂々と胸を張って宣言する。
「内緒だもん」
こちらも胸を張って押し通す。胸部装甲なんか無視だ、無視。
睨み合うわたし達。
「だからよ。仕事以外の事をすりゃいいんだよ」
ほとほと呆れた様子のヴァンさんに、アンゼリカさんから目をそらさないまま反論した。
「仕事って何のこと?」
「「「「・・・・・・は?」」」」
「あの。ランプ用の油は」
「ボクの在庫も使えるようになるんだし。いつかは取り掛かろうと思ってたんだ」
「あ、そう、ですか・・・」
頭を両手で抱えたエッカさん。
「頼まれたから、やるんだろう? 立派に仕事じゃねえか」
「違うもん。魔道具を作るのは趣味だもん」
分離用の樽を作ろうとした時の騒動を、もう忘れたのかな。ライバさんとエッカさんには、ちゃんと言ったはずだけど。
それに、今回の研究というか、罰当番に報酬は出ない。経費は全額自己負担だと、全員が認めたばかりだ。
これでは、仕事とは言えないだろう。
「魔道具が趣味、魔道具が趣味・・・」
ペルラさんが、斜め上を見上げながらブツブツとつぶやいている。魔術師の研鑽と同じだと思うんだけどなぁ。メヴィザさんに至っては、仕事と趣味が合体していた。
わたしの魔道具は、売り物ではないし、商売道具でもないし。暇潰しの手段でしかない。
「あ〜、仕事かどうかはいいから。なんか、やりたい事はねえのか?」
やりたいこと、ねぇ。
世間知らずと自己評価の低さ故に、とんでもなく意見がすれ違っています。




