流石、エンターテイナー顔負けですね。
僕の夏休みが一週間切ったってマ?
「それでは、ここで休憩に入ります。皆さん、昼食をとって下さい」
そう、この体育祭忌々しいことに昼を跨ぐのだ。普通こういうのって午前中に終わって午後帰れる感じじゃないの?僕はこれを知った時絶望したよ。
「なんか、九条くんの反応は予想通りだね」
「何?僕は思考が読めないミステリアス系高校生で知れ渡っているのに…」
「ソースは?」
「僕」
「だめじゃん」
「そうかぁ…」
ちなみに、僕は今日この日まで午前中で終わる物だと思っていたので昼食を持参していない。混み合うこと間違いないが、食堂を利用するしかなさそうだ。
「風花は、親御さんと食べるのか?」
「こっちには来ないでって言ってるけど…あの親だから来るんだろうなぁ…」
風花がなかなかに嫌そうな顔してる。なんとなくわかる、学校とか職場に身内が来るのってなんか嫌だよね。え、具体例が出ていない?しょうがないじゃないか、僕の語彙力をあてにして時点で君の負けだよ。
「でも、一応は友人と食べるっていう体にしてるから一緒に食べようかな」
「そうか、じゃあ食堂行こうか」
何か買って教室に戻ろうかな。流石にあの場は人口密度が高そうだし。
「九条くんってもしかして、人に酔うタイプ?」
「そもそも人が嫌い」
「その返答は予想してなかった…」
「というか、人混みが好きな人なんて居ないんじゃないか?」
「陽キャをカウントしたら未知数」
「あっ…」
そうか、あいつらは違う種類の生き物だったな…
「九条くん、強く生きて…」
「ブーメラン刺さってるぞ」
「それは言わないお約束」
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結局、食堂でパシリの定番焼きそばパンとどん◯衛を買ってきた。いや本当に、インスタント麺という技術を作った人は尊敬に値するべきだと思う。こんなに簡単に外で麺類が食せるという事実に感動を覚えざるを得ない。
「ちょ、なんで居るの…」
「あれ、親御さんか?」
「うん…予想通りといえば予想通りだけど」
期待を裏切らないね。押すな、来るな、制限されれば人は余計に欲求が高まる物なのよ。
「風花⁉︎本当に…本当に友人が出来たんだね…」
恐らくお母さんであろう銀髪の人が涙を浮かべている。マジかよ、超能力の影響力強すぎるだろ…
「もうお母さん…」
多分家でもこんな感じなんだろうな。風花がいつもの光景だと言わんばかりの表情を浮かべている。
「風花と仲良くしてくれて」、ありがとうね。できればこのままその先に…」
「おい待て!それは要相談で‼︎」
めちゃくちゃ厳しそうなお父さんが叫ぶ。なんかドラマで見たような光景だな。
「あ、自己紹介がまだだったわね。桜井 雪乃です」
「桜井 源蔵だ」
渋っ‼︎びっくりしたよ。
「九条君、だったかな。娘との関係はくれぐれも細心の注意を払って…」
「アナタ、そういうのは自分の中だけにして」
「だって、俺の風花が⁉︎」
「「私はお父さんの物じゃない
風化はアナタのものじゃないでしょ」」
色々大変なんだな…風花も。
助けてください…僕は来週の木曜までに作文を二つ書かないといけないんです。




