本職はつおい
僕の夏休みがあと8日しかないってマ?
誰か夏休み分けてくれません?特に報酬はありませんが。
なんやかんやで体育祭本番。
え、それまでのことの転末はどうなったかって?端折るに決まってるじゃないか。特にこれといった出来事無かったし…
「風花、親御さん来てるのか?」
「来てるけど…お母さんの前で名前呼びはやめてね。恥ずかしいから…」
「お前が推奨してきたんだけどな」
まあ嫌なら無理にはしない。いや、無理矢理と言うのもそれはそれでアリか?
「鬼畜…」
「やめろ、今日の周囲の人数を考えてくれ」
「なら、迂闊な思考は控えるべきだね?」
「了解です…」
今更ながらおかしな話だよなぁ。
「とにかく、体育祭頑張ろうね」
「…それなりにね」
「そう言うとは思ったよ…」
ということで、特に楽しみにはしていない体育祭。開幕です。
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「九条くん、次の選抜リレーに日菜が出るよ」
「というか、僕と風花以外全員出るんだけどな」
「それもそうか」
このクラスにおいて、出ないやつは少数派に当たるのだ。まあ僕自身が望んだことなので嫌ではないが。
「ほら、九条くんも応援するよ?」
「応援って、本当に効果あるのかなー?」
「この人、触れちゃいけない部分に触れ出したよ…」
いやだってそうだろ?この世界に超能力はあれど魔法は存在しないので、応援に選手のパフォーマンスを向上させる効果は無い筈だ。精神的に気分が楽になり自然体でいられるため結果的に向上する、みたいなこと言ってる専門家(笑)は見たことあるけどさ。それは応援じゃ無いくて気分を楽にさせることに効果があるんじゃ無いか?是非、暇な研究者の人は論文を書いてほしい。別に読まないけど。
「九条くんって、脳内で謎理論展開させるの好きだよね。読んでて飽きないよ…」
「それはどうも」
「褒めてないんだけどなぁ」
雑談していたら開始時間になっていたそうだ。全クラス一斉にスタートする。現在特別クラスは五位と、全七クラス中にしては奮闘しているんじゃないか?なんせ、体育祭をホームグラウンドとする運動部の陽キャが殆ど
(日菜だけ)居ないのだ。これぐらいが妥当と思うべきだ。
「九条くん、前から思ってたけど志低いね?」
「風花、理想は低く持っていた方が失敗した時に楽だぞ?」
僕なりの処世術である。後の事を第一に考え、一番リスクが少ない選択を選んでいく。逆に、会社の経営とかで思い切った行動が出来る人はすごいと思う。僕ならヒヨって安全択を取ると思うから。
「あ、日菜だよ」
「今七位か…」
分かってはいたが、やっぱり本職は強い。日菜のお陰で多少マシになったとはいえ、結果は当然の最下位。ちなみに、特別クラスは人数の関係上クラス対抗リレー等は免除されている。やるとなれば、複数回走る人が何人出ることやら…
「次は、二人三脚です。出場者の方はスタンバイをしてください」
「九条くん、行くよ!」
「風花さん?あなたそんなに乗り気でしたっけ…」
「負けられない戦いが、ここにある…」
「映画のセリフじゃん」
どちらかというとナレーションか?
僕の学校の体育祭はめっちゃ適当です。
大した練習も無しに、大概の競技がぶっつけ本番でこなされます。
まあ、九条君よろしく体育祭を楽しみにしていない僕としては、ありがたい仕様ではあるんですが。




