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038:学府 其の6

 ・アプリ

 役職:委員長 学科:魔法使い(攻撃型) 人種:地球人 性別:女性

 [装備]

 無名の杖 魔法使いの制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 杖 攻撃魔法 交渉 投資

 サポート:マインドフォース

 スペル:単体・ファイアーボルト 範囲・ファイアーボール ファイアーストーム


 ・アシル

 役職:- 学科:騎士(物理型) 人種:地球人 性別:男性

 [装備]

 騎士剣 逆三角帆盾 騎士の制服 ゼロ組バッジ

 [騎獣]

 陸鳥

 [スキル]

 剣 盾 鍛冶 騎乗

 アーツ:緋閃

 アーツ:挑発


 ・バッシュ

 役職:- 学科:獣使い(融合型) 人種:地球人 性別:男性

 [装備]

 バッシュ調整済み弓 通常矢 属性矢 獣使いの制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 弓 テイム 獣化 料理

 アーツ:パワーショット 狙撃


 ・レド

 役職:- 学科:錬金術師 人種:WHO 性別:男性型

 [装備]

 自警細剣+1 投擲用薬品瓶 錬金術師の制服 ゼロ組バッジ

 グロック型ハンドガン 通常弾 徹甲弾 爆裂弾

 ダネル型グレネードランチャー 閃光弾 催涙弾 榴弾 薬品用弾 魔法弾

 [スキル]

 剣Lv1 銃Lv1 投擲Lv1 錬金Lv1 調合ⅢLv1 染料Lv1 園芸Lv1 工作Lv1 味わいⅡLv1 香りⅡLv1 着心地Lv1 染色Lv1 塗料Lv1

 アーツ:緋閃 アサルト・リニア― パイル・リニア―

 アーツ:ダブルタップ

 アーツ:二度投げ

 ▽

 マップより進む、エンカウントした獣、アニマルのような存在ではなく、犬に機械化された箇所を持つサイバネドッグ、この5体。


「燃え尽き「どうどう」何故だ!」


 暴走しかけたアプリに、レドか言葉を風て落ち着かせる、サイバネドッグ達はバッシュを見ていた。ただ獣使いとしては好みではない。


「機械は好かない鳥が欲しいのだ」


 本音をぶっちゃけるバッシュ、アシルは仕方なしに盾アーツを使う。

 《アーツ:タイプ盾:挑発》

 ヘイトを稼ぐとバトルスタートだ。

 接近するサイバネドッグの戦闘にレドの細剣が目を潰し、すり抜けようとする二体のうちの一体に蹴りを入れて吹き飛ばし、反対がの方にはハンドガンを撃ち込んで妨害する、更に接近するサイバネドックの一体を細剣で切り裂き、残る一体を蹴飛ばした。

 直ぐに後方に下がり、バッシュがアプリを見る。


「ハハハハハ燃えろ」


【スペル:タイプ攻撃:ファイアーストーム】

 強烈な炎が吹き荒れ四体を焼き尽くし、そのまま光を放って消え、残った一体のバッシュの弓が突き刺さり同じ様に消えた。


「機械は好きじゃない」

「普通のわんこじゃないのか」

「全然違う」

「でも好まれていたぞ」

「要らん、あんなものは焼いて捨てておけ」

「これだから獣使いは拘り派しかいないと言われるんだよ」

「鳥だ。鳥が好いのだ」

「バッシュは鳥派か」

「お前は」

「俺は雑魚級から育てるのが好きなんだ」

「そう言う変わり者だったなそう言えば」

「最初から強い奴なんて贅沢な」


 学府には変人・奇人の集まりの為に、まともな者が居ないと言われるが、アシルはそんなレアなまともな奴だっために、色々と苦労を押し付けられていた。

 そんな厄介な苦労の中でも、最悪な連中が、この拘り派のみのクラス、獣使いだ。

 他の人達とは随分と違うともあり、生き物好きの集まりだ。

 この為に、トラブルをよく起こす、騎士達はそんな連中を鎮圧する事も多いのだ。

 出来たら穏便な交渉なども最初はしたが、全く通じないので困るのだ。


 クラス代表のアリサ、見た目は美人かもしれないが性格がかなり危険、特に男性は近付かない、男を見ると首を見るからで、いつも大鎌を持つ、そんなとても怖い女性なので、誰も完全なあだ名を呼ばずに姫と呼ぶ、怖すぎてとても言えないからだ。

 しかも頭がおかしい、動物は大切、人はゴミという価値観の持ち主で、普通は逆だ。

 会話にならない事も多い、むしろレドのような話が通じる異星人の方が遥かに良いぐらいだ。そんな姫とよく組めるなと思う様な逸材がレドだ。


 星空仲間の変人の代表格にして、学府1のトラブルメーカーのウルカ、こいつもかなりの変人だ。何せよく暴れるしかも斧槍を忍者刀で弾くような一種の化け物だ。

 会話が通じる内は非常にまともな女性だが、兎に角真面目、頑固、潔癖この3個が連立したような奴だ。そんなウルカはそういう性格もあり、それに反する全てが許せない超弩級の変人だ。当然の様にそんな女性が曲がった事を見ると直ぐに襲ってくる。

 付いたあだ名がバーサーカー、アリサと並んで狂暴凶悪なプレイヤーだ。


 そんな二人の面倒を見るヒリュウ、星空1の苦労人、見た目は可愛らしい女の子なのだが、とにかく強い、桁違いに強い為に、普通の男子で相手にすらならないし、足止めにもならない、全身装備の大盾騎士を吹き飛ばすような145cmの女の子だ。

 付いたあだ名がパンツァー、歩く戦車のような女の子なのだ。


 こんな変人の中の変人達は、仲良く星空にいる、世界の安泰の為にも是非そうして欲しい組み合わせの方々だ。一言で言うのなら見た目だけはいい人たちだ。

 性格やらなんやらを知ったら男は、ドン引き間違いなしの三人組だ。しかしそんな事もあって関係各所からは人気の高い三人組だ。

 ただ三人とも共通するのは地球人の男性が嫌い。


 頭のおかしい2名と、戦闘能力が異常な1名、仲良く初期から組むのがレド。

 学府の安泰の為にも、今後ともPTを維持してもらいたかった。

 解散した事になった。


 この3名を束ねるレド、間違いなく逸材で有るし、性格は非常に寛容、どんな事があったも怒鳴りの一つもない、どんな事が有っても一つも文句を言わない、弱音の一つも言わない、能力も魔法を除く全てによし、あり得ない奴ではあるが、何せ囮捜査の陽動役を10年間も行う様な我慢強い奴だ。鋼も吃驚のような忠誠心も凄い。

 そんな奴なので、あちらこちらでも評価されて信用されて信頼される、出木杉君所ではない奴だ。ただ人間ではない、地球人でもない、ばっちり異星人の、しかも本体は宇宙戦闘艦だ。ぶっ飛び過ぎるような奴ではあるが、地球の人間ではない為にこの物差しが通じない。


 しかも養女姉妹がいる、見た目の方は長女は美人、兎に角に美人、スタイルも凄い、兎に角に凄い、武芸も万能、踊りも出来る、錬金術師の腕前も良い、性格は親に似た。モテない筈はないような女性だ。むしろモテすぎる女性なのだ。


 次女、見た目は可愛らしい少女、スタイルの方は辛いスレンダー、性格の方は最高峰、能力も高く、やはり親子なのだと思う様な逸材だ。この為にモテ過ぎる位にモテなので男女から人気が絶大だ。


 三女は、次女の双子、見た目も同じ、性格の方はクールでややドライ、好奇心は旺盛、いつも勉強しているような優等生タイプ、秀でない分野はないほど、元スライトリー学園の新入生代表、この為に人気は凄まじい。

 三人ともレドの同族、しかも地球でいう該当するものを聞いて泣く者が居ないほどで、しかも成人したら性別が変更できるおまけ付きだ。


 学府の中では確固たる立場にいるサクヤ、魔法使いでもあり、学府の中でも古参の方に入り、生物では最強の存在の竜、この中でも惑星誕生より生きる龍、いつもは狐耳、狐の尾、150cmの低身長、ただし惑星誕生より生きる龍。


 ショックで不登校児が激増する事は確実な事だ。それ位の事なのだが、見た目だけは良い人々の集まりという言葉が当てはまるが、異星に行けば当り前らしく、地球人の考えの方かおかしいという現実もある。しかし地球人にそれを改めろと言っても無理だ。

 全男子生徒に謝ってもらいたい、速い話が女性不信になるような集まり、それが星空だ。


 ただ全員それぞれ欠点も多い、特に口が失敗する奴らが多い集まり、特に纏め役のレドはこの典型的な奴、よく不真面目な事を言い、よく変な事を言い、よく女子生徒を怒らせるような事を言い、よく殴られる。

 しかも本人達はそれを改めないが、能力は格が違う。


 そんな訳で同性からも異性からも、何かと頼られる面々、特にレドは学府の看板、問題児ばかりを束ねるし、よく問題も片付ける、色んな事に精通するので多方面で活躍する、そんな集まりの連中だ。

 ただ地球人の女性を除けば全員が異星人、どれ程の衝撃かは考えて欲しいと思う、破壊力があり過ぎて困る。

 ちなみになぜか同じクラスにいる面々だ。

 この為に0組はそういう連中の集まりと思われている。

 普通人枠には辛い話だ。

 一言で言うのなら見た目に騙されるなという具体的な奴ら。

 そんな奴らがいる為に、0組にはなるべく近付かない事が常識と化した。

 普通の幸せが切実に欲しくなる。

 進学生の二人、地球の汚職を記録したレドのライブの常連さん組、有名な犯罪者のジョーカー、有名な探偵のアケチのコンビ、見た目はとびっきりの美形、女子生徒が大喜びしそうだ。レドの様な普通の顔よりヤクザ顔とは違う、そう言う美形、クラスを聞いたら誰もが耳を疑う様なクラス、能力は高く、自警団の参謀を務める。

 見た目には騙されるな、それが0組への偏見となってしまった。

 普通人枠、南のリード、見た目は普通、性格は嫌味が無ければ非常に良い、バッシュ、性格はあれであるが見た目は武人風、チャイム、色々とゆるいが能力はピカイチ。

 普通人枠、野良のアプリ、見た目はどう見ても美人、性格所謂変な人、能力は高い、ここまでは所謂リアルチート組だ。

 残る3名、アシルの相棒のビルド、見た目はロリ系少女、能力も普通、性格の方もあれであるがやや普通、野良のヒーラーのマキ、家事万能、見た目は美少女、スキルに失敗した不遇枠の劣等生。

 アシル=普通

 所謂の超普通の人、それがアシルだ。

 普通枠の人は言う、常識を返して欲しい、お前が返せ!と叫びたいアシルだ。

 この超普通の人のアシルは、そんなリアルチートの二人と、異星人の中でもとびっきりの恩師と冒険中だ。

 普通ってどこにあるのと素朴に思う。


(俺も寛容になったな)


 アシルも様々な事を経験し成長したと自らを思う。

 異星人枠は戦闘艦、戦闘兵器、神剣、魔剣の兵器家族、親を除けば全てに良し、異星人枠の龍、見た目が見た目なので泣かない奴が居たら会いたい。

 普通人枠のリアルチート組、異星人に比べたらまだ常識の範囲内。

 普通人枠の普通人組、所謂の普通能力の人、一般的な基準の学生。


(ビルド、マキ、生きて帰れよ)


 二人は星空の3人娘と組んで出かけた。

 何故か気が合うらしい。

 アシルも組の男子とは相性が良い、どうもそう言う性格などの相性のみで決められているのが助かる。一部を除けばとても快適な組、それが0組だ。


(どうしているかなジョーカーもアケチも)


 二人は野良の女子と組んで出かけた。

 クラスもレアならスキルもレア揃いだ。しかも能力が学生レベルを易々と突破していた。

 だが相性は良いらしく、普通にリードなどは召喚の事で盛り上がっていたし、ジョーカーもアケチも召喚には熱が入っていた。チャイムの方はいつも通りゆるい顔だ。


(残るは)


 ショックだった。ガラスのハートが砕け散った後に溶鉱炉に突っ込まれたようなものだ。

 特にコマリの事は衝撃が大きい、性格が良い事と、見た目も普通のヒュムタイプなので、同じ地球人の日本人感覚だった。


(戦闘兵器か)


 長女の方とは何度も冒険した仲で、所謂のNPC仲間だ。

 いつも双子の事を考える心優しきダークエルフタイプの女性だ。

『イーニャ』でも有名人であり、ダークエルフタイプからはとても頼りにされていた。

 そんな女性が、戦闘兵器と言われても正直にピンとこない、別に恋愛感情はないが、助けられることも多く、恩師の娘であり恩人でもあり、仲間でもあり、よく剣の訓練をする相手でもある。簡単に言えば女友達だ。


(彼奴がね)


 何を思ったのかは知らない、しかし戦闘兵器でも別に変る事はない。

 確かに0組には衝撃はあったが、いつも通りではないが、より知る事で仲良くなっていた事は確かであり、結果としては幸いだった。

 何か取り返しのつかない事の前に回避できれば、アシルにいう事はない、それを祈る事しかできないが、いつか冒険する事になれば話してみようと思う。


 □


 忍者担当のレドが罠を解除し、鍵も開けてから宝を取る、アプリもバッシュも人の悪い笑みを浮かべて、宝を収めていた。

 珍しい事であるとアシルは思う、アプリは仲間以外はいつもクールな出来た人を演じる。

 ただ同類とか、仲間というものにはこうなる、バッシュも似た様なものだ。

 南と野良は良く行動を共にする間なので気心が知れる、星空もなんだかんだ言っても似た様なもので、『イーニャ草原』のモブとの戦争以来の間柄だ。

 他にも『大森林』戦争、『鈴々』防衛戦、獣王攻略など、多くの冒険を共にした。

 星空のリーダーのレドは、何故か変な人達とは相性が抜群な奴だ。南のリードも、野良のアプリも同じく、その為に仲間も同じ様な相性の持ち主たち。

 変人の中でも変人達は、それらの変人との相性が高いらしい。

 能力的にもやはり相性が良い。

 だからアシルは変に思う。

 ビルド、マキ、アシルは、普通人枠の普通人組だ。能力は平均的な一般的な物だ。


(どういうことだ?)


 アシルは考えた。


(性格相性と連携相性なのか)


 恐らくそういう事なのだと理解できる。

 つまり最初からこれらの相性を組み合わせたのが、この組なのだとしたら、新しく入った者を調べる時間はないはずだ。


(誰が調べた?ギルドマスター?いやあの人はそんな事はしない)


 誰かが調べた、可能とする人はいるが、そう言う器用な性格ならこんなバカな行為はしない、そう言う世渡り上手な性格とは真っ向から反発する奴だ。


(世渡り上手な切れ者)


 該当するのは一人の商人のチャイムだ。

 ただチャイムの性格から言ってもこれは無理、そんな物よりも仲間との冒険を最優先する性格だ。その為に努力する女性なのだ。


(・・・リーダー)


 アプリの事ではあるが、そう言う器用な性格ではない、仲間の為に色々と動ける人ではあるが、それは人の為に動けるのであって、自分の欲の為に動けるようなタイプではない。


(なら)


 一人だけいたが、理解できない。


(何故だ。誰に情報を)


 いつも何を考えているのかが分からない一人の女子、コマリだ。

 学科の能力はクラス1、知識や勉強の他にも手先も器用。


(バカな)


 あの少女は最近になってよく笑う様になった。良い傾向ではあるし、少なくても能力的には該当する唯一の少女だ。しかも性格は良いが問題もある、自分に責任や負担が無ければ平気で色々と行うタイプ、所謂の効率が好きなのだ。


「アシル!」


 レドの叫び声で気付き、瞬間的に盾を使い振り下ろされた斧を受ける。

 いつの間にか接近されていた、警戒要員としては失態だ。

 バッシュの弓から矢が放たれ隙間を縫って相手に突き刺さり、レドの投擲した薬品が相手にぶつかりそのまま麻痺したが瞬間的に回復していった。


「瞬間代謝かよ!」


 アシルが毒づき、こういう時は無理に反撃しないで防戦に徹する。

 相手を見る、騎乗するアシルより巨大なと体格に太ったからだ、顔付きには酷薄な笑み。


(トロル!)


 巨人系に属するエネミーだ。見た目通りの体力自慢、しかも武器を持つタイプは該当しない。


「ユニークトロルだ!」


 既に接近を終えたレドが跳躍し、ユニークのトロルの目を潰し、投擲した薬品瓶が衝撃で砕けてデバフ効果を発揮し、ATKを下げ、しかも目潰しの効果もあり、トロルの肩に降り立ったレドは、そのまま後ろに跳躍し、武器を持ち替えて、グレネードランチャーを3連発した。

 ドン、ドン、ドン

 音が変だと感じるレド、爆発が微かに小さい。

 排莢を行い、切り札を装填する。

 魔法弾、それもレドの特性の塗料が塗られた物だ。

 一発を撃ち込む、爆発と轟雷、ユニークトロルのHPゲージが減るが、直ぐに回復していく。


「そんなのありかよ」

「退くぞ!急げ!」


 アプリの怒声が響くが、レドは首を傾げた。一言で言うのなら妙だと。

 ユニークトロルは合い変わらすアシルに攻撃、それで三人が気付いた。


「何故アシルにヘイトを持つ、攻撃したのはレドだ」


【スペル:タイプ攻撃:ファイアボルト】

 天井より現れた火の玉がユニークトロルを焼く、その時にはバッシュの弓矢がユニークトロルの片目に突き刺さる。


「アシル、引け」

「おう!」


 アシルが後退を開始する、ユニークトロルは攻撃を続行。

 レドがニコリと微笑む。


「何をしているんだい坊や、火遊びをするなとあれ程に言ったはずだが」


 ユニークトロルの攻撃が止まる、そしてレドに向き直る。


「そういう事か、なるほどなるほど。そんなに殴られたいか、分かったマゾに目覚めた変態か、了解した。なら壊れさてもよいのだな」


 ユニークトロルが一瞬怯む、これで他の三名も気付く、レドの知り合いのそれ程歓迎されない奴、むしろ殺し合う関係の者達、そう言う奴らが二人ほど居る。


「安心しろ、痛いだけだ。まあお前にも痛覚はあるだろうからな」


 ユニークトロルが消える。


「おし。まあちょっと転移するぞ」


 三人も丸ごと転移した。

 現れたレドの本体の転送室、ダンジョンからの一瞬で転送されいきなりの展開についていけない三名。


「俺の本体の中だ。ちょっと殴ってくる」

「・・・説明が欲しいレド」

「ふむ。何かを考えていたかアシル、お前が核心をつく何かを考えたのか」

「・・・コマリが流した、俺達の情報を、何かに」

「なるほど、それでああなるほど、合点が行ったまさか推理だけで確信を当てるとは驚くな」

「当たっているのか?」

「ああ。あの子なりのアルバイトだな」

「何故見逃す」

「うーんまあ。あの子なりの考えがあった、俺はそれでいい」

「・・・納得がいかない」

「ふむ。ではどうしたいアシル」

「話が聞きたい」

「聞いて納得がいかなかったら」

「殴る」

「・・分かった呼ぼう、ただこんな場所ではあれなので艦橋に飛ぶぞ」


 艦橋に飛び、二度目の艦橋内部、クラスメイトの分の席もあり、連絡し確認を取り召喚した。

 レドの星空の内部の情報を提供した。

 知らなかった7名はショックだ。


「どうするアシル」

「・・・どうせっちゅうじゃ!?」

「落ち着けよ。まあ悪い子にはお仕置きだな。という訳で対惑星砲用意」


 楽しそうなレドだなと全員は思う。

 現れた画面に入力し直ぐに作業を終える。


「覚悟は良いか、世界システム、まずはランダムと行くぞ、デカい奴から行ってみよう」


 レドの本体により主砲が発射される、ただし地表にではなく、また直射でもない、エネルギーその物を転送しているのだ。精密な射撃どころではないレベルだ。


「うーん脆い、じゃ続いての物は何がいいかな、ここはやはり艦載機か、しかし」

「おいポーション速く選んで殴れ」

「まあまて、ここは一つ話をしよう、その方が楽しい」

「悪趣味だぞアプリ」

「殺されかけた者の恨みだ」

「なら許可する」

「了解、ほんじゃあまあ繋がるから」


 通信システムを起動した、様々な情報攻撃があったが、レドは鼻で笑う、子供過ぎてどうしようもない程度の物だ。

 通信が開き、レドが手を振る。


「初めまして世界システム、いつもよりバージョンアップしたレドです。当社比に関しては本製品の破壊力を確認の上、本社の事業部へのお問い合わせの程を、まあないけどね」

『何の用だ』

「いやね。艦載機と機動兵器の二択を考えている、どちらが好き」

『くだらない』

「そう言うなよ。お前さんの弱点は情報だろ、その前に揺さぶって戦い言って物を教えてやろうと思ったのさ。俺の賞金額は知っているだろ。それは被害総額だ。お前を壊せばもっと上がるかな」


 世界システムが通信を切ろうとするが、レドが何度も通信を取り直す、どうも自分がいかに危険な状況なのかを理解したらしいが、相手に教えられて初めてというのだから話にならない。


 傍から見てもレドは楽しんでいた、実に楽しそうになぶっているのがよくわかる。


「どこがいい、選ばしてやろう、ただ俺はお前が好きじゃない、それを考えた上で考えてから選べ、あーあと時間はもう終わりだ」


 選ぶ前に情報送信、世界システムに画面がないが、相当苦しむのはわかる、何せ痛覚システムを送信したからだ。

 人でいうなら死に程の悶絶中だろう。


「どう痛い、これがね痛覚システム、俺が主にやるやり方だ。どんな者にも痛覚を与える俺の十八番だ。ところで薬は居るかあれば止まるぞ」


 性格が悪い、敵を許さない性格なのであれなのだ、戦う時は容赦せず、しかも余裕の時は容赦なく教育もするらしい。


『寄越せ』

「嫌、いやーだー、イヤッたら嫌、という訳でお話する気になるだろ?痛みが止まるか、それともお前の情報システムが汚染されて壊れるか、俺はどちらでもいいよ」


 相当な葛藤があるらしく、音声はない、レドは余裕で適当に飲み物を取り出して飲んでいた。


「そもそもね。最近よく動くようになったじゃないか、色々とおかしなことが多い例えるのならクラス分けとか、あれは誰がやった素直に話せば」

『単なる』

「おいおい単なる?言葉の扱い方も知らないのか悪ガキ、それとも防壁でも壊してやろうか?特にそうだな、お前の大切そうな防御システムを一つ一つ丁寧に破壊してもよいぞ」

『単なるクラス分けです』

「おしそのまま話そう、まず俺のクラスメイトは何の目的で集められた」

『ユニーク』

「相変らずだな頭が悪すぎて話にならん、もう一発殴った方が素直に話せるか」

『最高プロテクト』

「ふーん。なるほどようも俺をまさか駒にしようとしたのか」

『そうだ』

「あー。なるほどなるほど、もう2発追加ね」


 人間なら恐怖で震えがあるようなものだと分かる。

 レドが色々と聞き出し、その度に画面が途切れそうになるが、直ぐに通信が戻る。

 強制通信により、世界システムに痛覚システムを送信し、この痛みは想像を絶するものと分かる、しかし誰も止めない。


「ラストクエスチョン。世界システムへの痛覚システムは消えるでしょーか」

『消してくれ』

「どうしようかなー。でもなあー。まあもう1発殴ってから」

『消してくれ』

「おっいい感じだ。余裕がなくなってきたろ?この痛覚システムはどんな事が有っても痛覚は遮断できないんだな、だってお前さんはこの痛覚の為に生きているまあ疑似的に、だがものは相談だ」


 碌でも無さ全快だ。

 レドのこう事を知っている二人は、こいつは頭が悪いなとしか思わない。


「そろそろ壊れてみない、まあ今回はお仕置きはこんな感じだ。次はどれぐらいがいいかは計算できるだろ。グッバイ」


 通信が切れる。


「お仕置き完了」

「性格が悪いな」

「紳士はこの手のやり方が好きなのさ。まあ簡単に言えば強制拷問って奴だな」

「性格が悪すぎる」

「ならここにいる誰かが死んでもよかったか」

「・・・世界システムへの拷問では無く殴れ」

「痛覚がないのに?」

「・・惑星だしな」

「やはりもう一回ほど」


 通信が開く。

 その後に途切れそうになるも直ぐに戻る、その後にレドが消した。


「暴君の名前を知らないで喧嘩を売るバカも居るとはね、これで少しは良くなるとよいが」

「取り合えば帰還したい」

「よし教室へGo」


 □『レドの本体』→教室


 色々と知ってしまった一同、レドは特に変わらず。

 一人の残らず沈黙中だ。


「安心しろ。ああいうおバカな子供用だ。所謂の情報攻撃だな」


 仲間とクラスメイトと家族は特に言わないが、参謀の二人は知っていたので、何も知らないふりの最中だ。

 一言で言うのなら黒かった、しかも邪な感じに黒かった。

 身内にはとても寛容で優しいが、敵にはかなり邪で黒い。

 悪役を拷問するタイプの人らしいことに、ショックを受けていたアシル。

 本日帰宅した。


 帰宅してから、家族はとても困る、動物組は知らない為にいつも通り、しかし家族は親の黒い一面を知ったのでとてもショックだった。

 コンビの方は何も言わず、なによりああいうタイプのバカな奴には好い薬たと知っているからだ。


「刺激が強過ぎたか」

「まあな」

「全員がショックを受けていたな」

「ドン引きレベルのな」

「何故だろう。俺は単に教育を施しただけなのに」

「全員の理想に傷がついたのは言うまでもない」

「特に女子はショックが大きい」

「あー腹減った適当にラーメンにでもするか」


 適当なラーメンを作り食べる、動物組のルリは厳しい顔をしていた。


 □


 翌日の土曜日。

 朝方の朝食、やはり仲間は集まらず、姉妹の方も自室で塞ぎ込んでいた。

 自警団は休み。

 朝方のラーメン、昼間もラーメン、夕飯もラーメン、寝る。

 翌日の日曜日。

 全員を強制的に集めた。

 体に悪いからと作られた食事に、ジョーカーとアケチを除いた全員が辛そうだった。

 イメージを変える為に今日は女性型だ、二人を除く者は相当にショックだったらしい。

 中には泣き出す者もいる、どうやら大切な何かを傷つけたらしい。


「自分を出してこう言う対応は困るぜ」


 ジョーカーもアケチも何か言いたそうであるが、残る全員が睨む。


「原因をよく考えろ、みんな仲良く訓練中に死んでもよかったのか俺は嫌だ」


 言う事に理解は示せる理性はあるが、とてつもないショックが大き過ぎたのだ。

 悪いのは世界システムなのだが、大切な何かを傷つけられたので葛藤の中にいる一同。

 仕方なしにジョーカーが言う。


「理想って知っているか?」

「叶わないもの」

「現実を見ているな」

「戦艦に何の夢を見せたいのだよ」

「簡単に言うと非常に言い難い事だが、正しく悪役そのものだった」

「・・・なんで俺が悪いんだよおかしいだろう」

「嬲る事とか、いたぶる事とか、悪辣な事とか、性格が悪過ぎる事とか、どうしようもない全部とか、ドン引きレベルの行為とか、理想の恋も壊れる様なものとか、そう言う大切な物が全て壊れるような事とか」

「そう言われてもな、俺は戦艦だぞ。人の乗った船を破壊するのに、そんな苦情はお断りだ。断固抗議するね」

「対応する個所がないのが困る、製造元に問い合わせた方がいい」

「当の昔に滅んだからな」

「まあそれ位ショックだったって訳だ」

「俺は守ってこんな理不尽な目に遭うのか酷い」

「強いて言うのなら方法と言動だ」

「何がいけないんだよ」

「自分で気づけよ戦艦」

「嫌な世の中だ。いつの世も守って文句を言われるとか理不尽だ」

「まあこういう護る為には悪辣な事もするって奴なのだ。それを悪く言える者はいるのか」


 ジョーカーが指摘するが、誰も頷かない。

 何やら彼女たちの大切な物を傷つけたらしい、しかも戻ってこない方が遥かに大きい。


「なんでさ、何が悪いんだよ」


 本当に分かっていないらしく、当人は納得がいかないらしい。

 姉妹も睨み、仲間の4名も睨む。

 仕方なしにジョーカーが指摘する。


「理想を裏切られると怒りもするものだ」

「訳が分からん殺さないだけマシなのに」

「箱入りなんだ」

「理不尽だ。納得がいかない、再審を要求する」

「審判的に言って却下だ」


 女性7名が大きく頷く。


「色々とギリギリのアウトなのだ」

「なんでさ!」

「主に言動だ」

「何がいけないんだよ」

「・・・本当に自覚がなかったのか、凄いな」

「間違ってもいない事なのに酷いだろ。理想と仲間や家族のどちらが重要なんだよ」

「そう言うことはしない奴と思われていたのだ」


 7名が頷く。


「そんな理想なんてゴミ箱に捨ててしまえ、そんなもののために死ぬために生きたのかお前らは、そんなものの為に生まれて来たのか、そんなものの為に今までの時間を過ごしたのか、そんなものの為に今まで殺してきたのか」


 レドは怒り心頭中だ。そんな理想の為に沢山殺めるのはレドには許せない行為だ。

 生きる為に殺す、戦うから殺す、そう言うのは別に良い、身内が殺されない為にそうするのが当たり前だからだ。そう言った意味で言うのなら単純な身内が殺される前に相手を殺すという単純なものだ。

 しかしレドは殺さなかった。

 だが納得はまだいかない女性一同だ。


「では代案を示せ、何もしないのに非難するのか、何もしなかったのに行ったものを非難するのがお前たちの自尊心か」


 レドの言うことは正しい事は誰にでもわかる、誰も代案も何もしなかった、方法と原動だけで理想を裏切られたと非難する、その結果誰か死んでもよいという考えなのかとレドは思う。理想の為には他人をあっさりと殺せる連中とは思わなかった。


「ああそうかい、分かったよ」


 色々と間違っていた事は有るが、では何もしなかった者が行った者を非難するのはどうなのかもあるので、彼女たちにも当然のように責はあり非はある。


「ゴミ以下の方がマシだった」


 完全に怒って席を立った。

 ジョーカーもアケチから行っても、レドのやり方は間違っていたし褒められる物ではない、だが代案も、守る為の何かをするわけでもなかった者が、守った者を非難するのもあれである、どうなるのかはまだ見ておくと考えた。


「あのレドを怒らすとは、そんなに理想が大事かね、家族や仲間が無残に殺された後に適当に泣くだけの冷血漢とはね。頭が悪いというレベルですらない」

「結局、そう言う連中だった、言動ではなく行動を示し、いつかツケを払ってから考えるタイプの集まりだったらしい」

「そう言うがの、あんな非道をしておいてそれはなかろう」

「それで惑星を止めてみるか」

「・・・」

「その非道に守られた奴らがよく言うよ」

「・・・そうじゃの、確かに冷静ではなかった」

「冷静?自分の理想可愛さにしか見えないぞ。そう言う押し付けはよくないものだ」

「自分の理想像を押し付け、それを裏切ったら非難するのか?」

「言うでない、若い時はそれが許せないのじゃ」

「ああそうかい若いって素晴らしい台詞だな、ちなみに俺達もその若いじゃないのか」


 あっさりと論破された。

 雰囲気が途端に気まずくなる。

 やっとの事で登った血が下りたらしい。


「感情的になるのは別にいいが、何か言う事は有るか、伝えておくぞ」

「まあ意地になって家庭も仲間も捨てるのは別にいいぞ、そう言う奴らだっただけの事になるからな、まっ好きにしな」


 7名ともクールダウンしてきたらしい、やっとの事で冷静さと、やっとの事で考え始めていた、頭に血が上り易い奴ら、それだけ冷静ではなかったというべきか、それだけ大切な物だったというべきか、それだけ大きかったというべきかは人それぞれ。


「しかしブースデッドヒューマンというものは地球人と変わらないな」

「・・・そうだな冷静ではなかった、父さんの言うことは正しいが、正義感なんかもある、褒められた方法ではなかった、褒められた言動ではなかった、守られた側がそれを非難するのは確かにおかしい、それを咎めず、留めなかった側は非難をするのはどうするのか、怒らない筈もない」


 長女の方は冷静さを完全に取り戻した理性的な言葉だ。

 双子の方は考え中、地球人3名も考え中。

 ピローテスにも理解はできるが、父親の行いは褒められないが、確かに惑星を壊さないようにしたことは確かにマシである、父親からすればどれ程の恩情かもわかる。

 地球人の事もあるが、自分の気持ちと、理性との狭間にいるらしい。

 双子の方は分かり易いというべきか、頭に血が上ると下がり難い。


「それだけ大きかったのはわかるつもりだ」


 ピローテスの言葉に双子は頷く、地球人の方も同じらしい。

 要するに経験がないために衝撃も大きかったらしく、性格の方もあり中々整理がつかないらしい。


「口で失敗する人だな」

「もしかしてとは思うが、犯罪で殺される奴らを知らないのか?」


 地球人3名は激しく落ち込む、冷静さを欠き、意地になってしまった。アケチの言うとおりに、犯罪で殺される人は多い。


「箱入りだね。しかもリボンもついていたのか凄い奴らだな」

「分かり易く言うのなら世間知らずのお花畑だな」


 さらに落ち込む三名、激しく上がると激しく下がる性質らしい。


「・・もしかして全員前衛型か?」

「一人残らずな、全員がそう言う性格だ。かくいう私も前衛型だな」

「こいつは酷い、その上に箱入りのリボン付きかよ、よくまあ」


 後衛型の二人はあまりの酷さにもう何も言えなくなった。


「父さんの事だから本当に怒っているのはわかる。まあたぶん」


 性格もあるが、得た経験が違う為に子供相手に本当に怒る人ではない。

 ただ聞き分けのない子供の二人、完全にお怒り中だ。


「父さんヘルプ」


 バトンタッチする、風呂に入っていたレドは上がってから着替えてから腹も減ったので台所で食べ物を取ってからいつもの席に着く。


「単細胞ばかりとは思わなかったな、想像力の欠如、冷静じゃない、一人残らず直情型とはな、極端な前衛のみの集まりだったか」

「口で失敗しないでくれ」

「現実を全く知らずに育ってきたわけか、令嬢だったのか、テレビでの報道も見た事もない、ラジオでの放送も聞いた事もない、他人からの話も聞いた事のない」

「ティアは悪くないもん」

「コマリは悪くないもん」

「そう言う問題なのか?」


 前衛型=感情を優先しがち

 後衛型=理性を優先しがち


「理想が高過ぎる奴らじゃったのじゃな」

「阿保じゃないか、そんなものの為に全部捨てる気だったのか」

「主とて若い時が有ろう」

「まあな何せ10年前まで6歳時だからな、主に精神年齢が」

「そうじゃの」

「現実を知らないで生きると理想だけが大きくなるのだな学習した」

「・・・良かったのかの」

「じゃレドのライブでも見るゴミ以下の映像が一杯だよ」

「・・・トラウマになるの」

「あの程度でなるのか」


 こう言われたら何も言えない、何せもっと酷いを大量に見てきた少年だ。精神的な図太さや耐性があるのはそのためだ。


「ちょっとマジで大変かも、あんな程度でトラウマになるのか、うわ、余程綺麗な物ばかり見てきたのだな酷い人生、まあ人それぞれだしな」

「じゃ」

「地雷原を歩く人とか」

「「・・・」」

「生きたまま解体されるとか」

「「・・・」」

「そう言う汚れ仕事をさせて逃げたら殺すとか、無報酬でやれとか」

「そう言う世界に居たの」

「これはまだマシだよ」

「・・・」

「箱庭に生きていたのか贅沢に生きていたな」

「・・・」

「少し仕事させた方がいいなこれは」

「辞めえ」

「なんでさ。世界は綺麗な物だけで構成されてないぜ」

「何事も色々じゃよ」

「そうか?単に汚れ仕事の一つもやった事のない、箱庭畑のお花派だけの仕事のみってことになるぞ」

「そう言うのは早いんじゃ」

「そんなものかねぇこれ位の時にはもう戦争だしな。戦争より酷いものは大量に有るからな」

「確かにの」

「・・・もしかして世界システムを放置したらどうなるのか想像もできないのか」


 地球人3人娘は想像したが、碌な事にならないそれ位の想像力はある。

 双子はなかった。


「・・・おいコマリ、色々と見なかったか」

「・・・知らない」

「そんなに世界システムが大事か」

「コマリは悪くない」

「なるほどねえ。よくまあスライトリー学園には入れたな。ちなみにだが父さんはそこの正規の刑事だったぞ」

「・・・・」

「まあ確かに能力は有るし性格も考慮はされなかったわけか。何事も行き過ぎはよくないな。普通の仕事でもしてみるか、地球の普通の仕事」

「要らない」

「苦労しなかった人生だったか」

「だって」

「別に怒る気はないが、毎日水があった生活だったのか」

「・・うん」

「苦労しなかったな」

「・・・」

「箱庭育ちのリボン頭か、これは酷い、地球ではレアケースだな。まあ一度砂漠に暮らしてみるか、大砂漠は広いぞ」

「・・・」

「そうした方がいいな。砂漠で生きれば少しは良くなるだろう。ティアの軽量級過ぎる頭も改善されるといいが、ならんだろうな」


 転送を使い双子と、3名娘を転送し、大砂漠のど真ん中に来る。


「夜は寒いから風をひかないようにな、装備が有っても素材が有ってもスキルが有ってもどうしようもない広さだから気をつけなよ」


 転送した後に艦橋に行く、他の暇人も転送しておく。


「妥当じゃの」

「確かに争ってはない」

「殴ってもないな」

「罰のスケールが」

「本体は惑星サイズだからな、砂の大地をひたすら歩く罰だ。少しは考える力もつくといいが」


 5名は力を合わせて脱出しようとするが、惑星は丸い為にどうにもならない。

 行けども行けども砂漠、暇な艦橋ではレド、ジョーカー、アケチ、サクヤはポーカー中だ。ピローテスは心配そうに画面を見ていた。


 □


 5名は死にかけていた。

 画面から見るが、レドは調査できるので生命に異常なしと判断し放置。

 さらに時間が経ち、本当に危険になると雨を降らす。

 しかも雷鳴轟く豪雨だ。

 5名への罰は続く。


 本当に死にかける頃にまた砂漠に戻る。

 しかし水は有った為に何とか生きていた。

 次に暴風が吹き荒れる。

 一言で言えば酷い環境の大地だ。

 色々と経験し、地表より居住区へと転送される。

 双子に抱き着くピローテス、3名の目は虚ろ。


「旅は楽しかったか、まあ休めるから安心しておけ」


 三名が倒れる、レドが一人一人を医療用のカプセルに入れての治療を行う。

 双子も同じ様にして治療。

 回復してからの食事、5名はしっかりと食べた。


「こんなものは冒険では至極当り前だぞ」

「ティアは冒険者辞める」

「コマリも」

「うーんまあ4年後だな。何せ特別な理由がない限り退学は不可能だしな」

「「・・・」」

「さてレド」

「そうね」

「じゃあそろそろ」

「まあ別にいいのだがね。お前さんらの腕前じゃあなドラゴンに負けるぐらいじゃあ無理」


 三人は武器を実体化し、襲ってくるが、レドは余裕綽々で避けていく。

 病み上がりなのに、よく暴れるなと、サクヤでも感心する体力だ。

 しかし体力が尽きたおれる、また医療用カプセルでの治療。

 再び食事、3名はしっかりと食べるも、さすがに学習していた。


「異星でも行ってみる」

「もういい」

「ええ十分よ」

「・・・納得が色々といかん」

「戦争している星とか」

「いい」

「ええ」

「もういい」

「本当にいいのか?」


 レドが真剣に確認し、三名はこれに気付いた。


「地球なら」

「ああ地球なら」

「地球行きで」

「ならいいが、てっきり住むのかと思ったぞ、こんな住みにくい場所でと」


 3名はいつか殺そうと誓った。


「おし帰還するぞ」


 地球に帰還、時間は1秒も経っていなかった。

 一応食事する。

 双子の方の姉このティアは、美味しそうに食べていた。親としてはこの次女がとても心配になる。


 □


 6月6日月曜日。朝方、いつもと同じ時間に起き、家族を起こし、地下二階の二人を呼び、ヒリュウとアリサとウルカは来ないが、サクヤはしっかりと食べにくる。

 自炊能力の高いレドが作り、3名を除く全員での食事。

 双子の姉の方既に忘れており、妹の方はやけくそで食べていた。

 暴力も、争いもしないが、罰する事はする。

 自警団の時間には合流はいつも通りに仕事を行い、訓練後に登校。

 高等部1年0組、7名は顔が優れないが、3名の方は殺る気満々、姉妹の方は長女はいつも通り、次女はいつも通り、三女はやけっぱち、サクヤの方は平常運転、ジョーカー、アケチは特に変わらず、レドはいつも通り。


 午前中のプレイヤー学、昼時間、午後のクラス別学習はレドが申請した学習になり。

 現れたのはレドの本体の艦橋、全員も座席に座り、思考が止まっている者も多い。


「本日のレド本体の航海時間です、楽しく行ってみよう」


 誰も楽しくなくなかったが、直ぐに航行開始。


「母さん宇宙みたい」

「あいよ」


 艦橋の全員を地表に転送、そこにあるオアシスに有る村のような規模の建物。

 混乱は起きないが、レドが説明し、それぞれの個室まで用意していた。

 この学習のみと航海士の授業、宇宙服の説明、宇宙戦闘の説明、今後の事も有るので近くの星系に移動する事も説明。

 宇宙専用戦闘艦の為に宇宙に詳しかった。

 ただレドの時間と地球人の時間は違うことは理解しているので、直ぐに転移はしないが移動しながら加速していた。次第に通常の空間より変わり始めた事に、全員が空を見る。


「そろそろ付くぞ」

「速いの転移かえ?」

「通常の空間だと」

「妾でも死ぬの」

「そういう訳なのさ」


 所謂のサービス精神らしい事は解った。

 ただ次には全員が固まる、転移した場所は星系外、防衛艦隊と鉢合わせし、相手は死に物狂いで戦っているのが分かるが、何せ大きさが違う、時々艦載機も現れるが本体の防御フィールドを突破できない。

 宇宙規模の迷惑と言う落ちになる。

 本体は気にも解すこともなく進む。


「通信は」


 アプリが言うが、レドは首を振る。

 これにアプリは理解し、確認のために言葉を紡ぐ。


「無人艦か?」

「ああ機動を見ればわかる」


 宇宙専用戦闘艦の経験は伊達ではないらしい。やたらと高性能であった。

 防衛艦隊が集まり始め、攻撃するも効かないが、攻撃はより密集し始め、過密な攻撃に揺れ一つもない、質量兵器も使われるも、防御フィールに弾かれる。

 本体は一切の攻撃を行わないが、その必要が全くない領域の性能だ。

 サクヤの知る宇宙の勢力図にある列強の攻撃すら聞かない様な性能だ。


 一つの惑星が見える。


「おし惑星活動に入るぞ」

「確認しておくがの活動可能かえ?」

「事前に調べたから安心」


 中々用意周到な戦闘艦だと一同は思う。


『近くの惑星より通信が入っています』

「そうなんだ。へー」

『通信回線を開きますか』

「うーん。まあ別にいいけど」


 現れた空中に一人の異星人が現れる。

 何やら服を着込んだヒュム系の人だ。額には角がある。

 この人物がレドと話、直ぐに交渉がまとまり攻撃が止まる。


「降りていいって」


 貴重な経験と言えばそんなものだ。

 サクヤには言葉が分かるのであれである、互いに益のある政治話だ。


 □『本体』→『コーンス母星』


 降りた場所、地球人やWHO星人にとってみれば異星であるが、文明レベルの格が違う巨大な建造物以外がない、動く乗り物も全て飛行中だ。

 降りた場所は普通の公園の様であるが、兎に角広い。

 ▽装備変更

 惑星対応型兵装

 地球人:男子

 アシル:騎士剣 逆三角帆盾

 バッシュ:短弓

 ジョーカー:指揮棒

 アケチ:ギター

 地球人:女子

 アプリ:杖

 マキ:短弓

 ビルド:大剣

 リード:ポンプ式クロスボウ

 チャイム:槌

 ウルカ:忍者刀 手裏剣

 アリサ:大鎌

 ヒリュウ:斧槍

 WHO:男子

 レド:細剣 ハンドガン

 WHO:女子

 ピローテス:細剣

 ティア:細剣

 コマリ:杖

 竜:女子

 サクヤ:槍

 ▽

「はいハンティングの時間です」


 全員が嫌な予感を覚える、そこに転送された武装、2名のみ喜んでいた。

 一人はアリサ、本体より転送されてきたピリューと直ぐに獣化した

 一人はアシル、本体より転送されてきた陸鳥に喜んで乗る。


「この屋上より出なければ成功です。0組臨時を始めるよ」


 喜ぶのは一部のみ、場所は広く、下手な森より広そうな公園だ。

 男仲間は仕方ないので組む、5名が臨時を組み、他は物見遊山ではあったが、よく見れば不吉な生物がいた。

 鳥のような大きさの生き物だが、目が一つ、羽は4枚、足は四本、見るからに奇怪な生き物だ。

 それも群れらしく数体が現れる。

 全員が武器を取りバトルスタートだ。


「バッシュ鳥だ」

「論外!」

「拘るね」


 そんなに強くはないが、兎に角に動きが速い、4枚の羽でのアタックも痛い。

 ヒーラーの二人では回復が追い付かず。


「よし自警団陣形行くぞ」


 一部を除き渋々行う、問題は多い奴だが指揮能力の確かさは誰もが知るからだ。

 前衛の方は騎乗したアシル、大剣使いのビルド、槍使いのサクヤ、斧槍のヒリュウ、大鎌のアリサ、槌のチャイムが固める。

 中衛にはクロスボウ使いのリード、弓使いのバッシュ、忍法型のウルカ。

 最後尾には指揮官のレド、コンサートのメンバーのジョーカー、アケチ、ピローテス、ティア、ヒーラーのコマリ、マキ。火力のアプリ。


「適当に戦うしかないぞ、何せこの惑星での害獣だ」


 前衛が必死に戦うが、兎に角に早くて捕まらない。

 そこにレドの銃弾が当たり、薬品用らしくデバブ効果で動きが鈍る。


「ちなみにこれは鳥かアリサ」

「断固反対!」

「獣使いは拘るな」


 指揮棒を使うコンサートマスターも指揮を開始した。

 バフ効果を発揮し、全域に効果を与える。


「適当に戦ってくれ、日本でいう鴉のような物だ」

「「了解!」」


 動きが鈍れば単なる鴉である、前衛に容赦なく狩られた。

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