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036:学府 其の4

『イーニャ』の『星空』邸のPT作戦室。

 集まったメンバー、今回はピローテスとティアとコマリは外れる事を伝えた。

 ▽PT説明

 プレイヤーネーム:レド 日本名:天翔武久

 クラス・学科:錬金術師

 [装備]

 自警細剣+1 投擲用薬品瓶 錬金術師の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 剣Lv1 投擲Lv1 錬金Lv1 調合ⅢLv1 染料Lv1 園芸Lv1 工作Lv1 味わいⅡLv1 香りⅡLv1 着心地Lv1 染色Lv1 塗料Lv1


 プレイヤーネーム:ウルカ 日本名:天川昴

 クラス・学科:忍者

 [装備]

 自警忍者刀+1 大型手裏剣 忍者の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 忍者刀Lv10 手裏剣Lv10 裁縫Lv14


 プレイヤーネーム:サクヤ 日本名:鳳鳴

 クラス・学科:戦士

 [装備]

 自警槍+1 戦士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 槍Lv20 鍛冶Lv10 木工Lv10


 プレイヤーネーム:アリサ 日本名:皐華菜

 クラス・学科:獣使い

 [装備]

 自警大鎌+1 獣使いの制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 大鎌Lv20 テイムLv1 装飾製作Lv1


 プレイヤーネーム:ヒリュウ 日本名:桜木このは

 クラス・学科:召喚士

 [装備]

 自警斧槍+1 召喚士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 斧槍Lv20 召喚Lv2 料理Lv25


 プレイヤーネーム:ジョーカー 日本名:―

 クラス・学科:妖盗

 [装備]

 自警指揮棒 妖盗の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 指揮棒Lv1 指揮Lv1 召喚Lv4 盗みLv2 工作Lv1


 プレイヤーネーム:アケチ 日本名:―

 クラス・学科:魔偵

 [装備]

 自警ギター 魔偵の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 楽器Lv1 演奏Lv1 召喚Lv4 鑑定Lv1 工作Lv1

 ▽

「良し集まったかじゃ説明を頼むジョーカー」

「何の説明だ」

「・・ああ・・いつもの癖だ」

「習慣はなかなか抜けないものだな」

「今回は俺のような錬金術師の宝箱の森に行く、草原と海はまだ行けない」

「何故だポーション」

「草原の方は面倒な話、海の方は船の修理だ。まあ希望するのなら海での水泳大会も可能だが」

「要らん世話だ」

「草原に関しては、最近は厄介な話が出ているらしい。金にも何にもならんないが、暇潰しにはなる話ではあるな。聞きたい人は居るか」


 誰も聞かない様子で適当にしていた。


「賢い選択だ。森の方はまあ簡単に言えば星空の為にもう一つの家に行くそこで行けば分かるが事前説明も必要と判断した。それが対応する試作型クラスの事だ」

「何だポーション」

「兄はウルカに感謝している、ウルカの考案した命令によりこの惑星はより発展した、色々な意味で発展した。そんなお礼に試作型クラスを提供するとさ」

「全員にか?」

「ああそれ以外の選択肢も必要はない」

「確かに」

「試作型クラスはユニークではない、専用でもない、所謂のプロトタイプ、名前の方はどうでも良いが、問題はその性能だな。スキルに関しては必要ないと断っておいた、有っても強力過ぎて使えないものしか用意されないようだしな」

「・・・そうか」

「一撃で町を破壊する様なものが欲しいのか」

「要らん」

「そんな訳さ。装備更新話だ。途中休みなども居れるが姉妹の方はここで休むそうだ。何せ我が家だしな。いつもながら説明担当は疲れるよ」

「かといって私には出来ない」

「俺にも不可能だ」

「ああお前らはそう言う奴らだよ」


 どうも三名は仲間のようなものらしく、気が合い、馬が合い、そりが合う関係らしい。

 レドのライブにもよく出る二人だ。ただジョーカーの素顔はたれも知らなかった、毎度のように変わる人物でもあり、腕利きの犯罪者、名前がジョーカーという性別は男性の奴。

 アケチの方も少年探偵、様々な名前で言われるも、司法関係からは金に汚い奴という一言に尽きる。


「バカ二乗は放って」

「バカ+1かもな」

「むしろ―1か」

「お前たち専用の薬でも作ってやろうか、偶に楽しい気分になるぞ」

「騎士はそんな事はしない」

「絶対にな」


 分かっている二人だ。

 平和だなとウルカは思う、こんな冒険者も良いものだ。

 アリサの方は暇そうに紅茶を飲み、ヒリュウの方はレシピ本を広げていた。

 サクヤの方は既に寝ていた。

 かなり自由過ぎ面々しかないのがウルカの悩みだった。


「おーし冒険に出るぞ。目的地は森の都だ」


 □『イーニャ』→『大森林』


 冒険の基本である徒歩、コンビの方は慣れているらしく特に困っていないようだ。

 アリサは可愛い動物を見ると手を振る、ヒリュウの方は料理素材の確保、サクヤの方は知識にある採取を行う、レドの方は先頭を歩き時々足元の草などの採取を行っている。

 ウルカと言えば、戦う気が全くないメンバーの為に警戒中だ。


「ウルカそう怒るなよ」

「怒ってはいない」

「じゃなんだよ」

「やる気セロ過ぎるメンバーしかいないからだ」

「必要なのか」

「・・・認めん」

「忍者って損と思うだろ」


 レドに言われてウルカは考えてから頷いた。

 ヒリュウも、アリサも一向に手伝ってすらないからだ。

 酷い話だと思う。

 学府の忍者達からは忍者マスターと呼ばれるレドは、色々な事に精通する一方で、忍者達に精神的な心構えなども教えている、忍者の一番の敵は身内ではない退屈だ。

 その怨念の籠った言葉は、忍者達は全員が頷いた。

 忍者の特殊作戦も暇な事が多く、冒険に出てもいつも偵察や警戒ややる事がそう言った貧乏くじばかりだ。

 仲間内であって愚痴る、今日も暇だよと。

 一方、侍たちはと言うと戦闘で活躍し後は知らんぷり、殺意が湧かない筈はない。

 酷い温度差、しかも待遇も冷たい、更に陰口も叩かれる。

 レドが居なければ、クラスチェンジしていた者が当たり前のクラスなのだ。

 そんなレドも経験が豊富なので、一人一人の愚痴を聞き助言にも徹するも、多くの者が時には泣いてしまう事も多い、それ程に冷遇されているのだ。

 片一方、忍者に比べ、侍は待遇がいい。

 このため忍者達は侍が好きじゃない。

 同じ前衛なので、彼奴らは楽して暴れて終わり、俺達はいつも戦って、警戒して、偵察してどうして休みがないの?素朴な疑問がわかない筈がない。


「まあそう言う奴らという認識なのさ。彼奴らは忍者だからってなそう言う貧乏くじを引いた奴らが忍者クラスなんだ」

「侍は暴れて終わりなのに」

「侍には刀を置けばそれでさよならだからな、前衛のみに特化された戦うだけだそれだけ」

「皆そう言うな」

「侍は前衛担当、忍者は偵察、警戒、鍵開け、壁登り、支援、投擲、他にも忍法があるな傍から見ればそれは便利だろう」

「・・・何故だ」

「侍は単細胞の能無しでもできるが忍者は出来ない、強いて言うのなら初期ステーテスから違うからな、補正自体の随分と違う」

「・・・何故だろうな」

「まあだから俺にもそれは考えがあるのさ。一度俺がやった事だ」

「聞きたい」

「組まない、誰とも組まずにソロで戦うとても楽だぞ」

「そうなのか?」

「ああ自由だし、楽だし、能力も発揮できるし、バカな奴らの子守りは御免だと言えばいい、楽だぞ本当に、だから忍者は身内以外とは組みだからなくなるのさ。特に前衛なんかは鼻で笑う様な戦うだけしかできない奴らだ。足手まといだな」

「珍しいなお前がそんな事を言のは」

「なんでさ、忍者を道具、侍は人なんだろ」

「レド」

「そんなものさ。だから俺は忍者を選択しなかった、騎士もそんな事ばかり戦って倒しても持っていくのはいつも後衛、楽して戦って貰う物は貰う、騎士の方はひたすら殴られて、戦って、そんなものに優遇の一つもない、ねぎらう言葉の無い事も多い、忍者の方が恵まれているような酷い扱いさ」

「・・・嫌になる」

「気が合う固定PTがいる奴は相当に幸運の持ち主だ。ソロの連中の言葉を聞いて泣く奴も多い」

「改善したいな」

「まあな。一番楽なのは後衛さ。単に魔法スキルを使えばいい、何も失うものはない、殴られる事もない、傷つけばすぐに癒される理由はHPが低いから、理不尽だと思わない奴が居たら是非会いたいよ」

「何故だろうな」

「理由か?」

「知っているなら言え」

「物言わぬ道具だからだ」

「確かに私は口が上手くない」

「そういう訳さ。まあだから二つのソロにはもう組むな、と厳命した今頃似た者同士での冒険だろうよ」

「そうなのか、何かと世話を掛けるな」

「別にいい。バカの出来る仲間は少ないからな」

「ありがとう」

「いえいえ、色々な所でそんな物が有る、例えば獣使い、従者無しと言えば即断られる、召喚士、魔法使い達から嫌われる、ローグ系は必要だと言われるも、大事にされる事すら稀、大事にされるのは常に花形と後衛のみ、それも魔法使いたちは自分達が可愛い、そんな花形と組む事で自分達を守る、弓使いも、クロスボウ使いも、銃使いもそんな連中とは距離を取り、花形前衛、魔法後衛のみのPTが増える理由だ」

「典型的なPTの誕生か」

「役には立たんよ。忍者の一人で襲っても余裕で壊滅出来る程度しかない。特にダンジョンでは全くの無用の長物だ」

「それならば良いが」

「気づているところもあるが、我慢してきた、そんな代表格の二つがもう嫌だと言えば、他も能力のない方と多機能な方のどちらにつくか分かり易い。特にダンジョンではそんな事情がある」

「仲間を大事にしなかったツケか」

「仲間?便利な盾と道具だぞ?それは人としての扱いか」

「レド」

「色々とみてきた、沢山の時間な、ありふれた問題って奴だな」

「生産は戦闘とは組まん」

「分野が違うからな」

「戦闘は生産アイテム目当てだと分かりのだろう」

「だろうな」

「生産から好まれるの戦闘・生産系だし、そう言う奴らとはよく組むらしい」

「互いに生産が分かるから話も合う」

「ああ。少しずつ良くなっていけばいう事はない」

「良くなる傾向にはないがな」

「ヒーラーか」

「花形としか組まなくなったそうだ。要するにフィールド専門家だな」

「楽しいのか」

「楽しくないのに行う奴が居るのか?」

「まあ別にいい」

「要するに花形の前衛と、魔法型後衛のみのPTが多く、それ以外はそれ以外とで組み始めた。俺の所にはそんな話が多いのさ」

「大変か」

「好きでやっているから大変じゃない、色々な話が手土産さ。一番嫌われるのは商人だ。どうしようもなく嫌われている。金の事ばかり、戦闘に参加する事すら稀、酷い話も多く、金を掠める奴ら、色んな奴らが組まなくなった」

「問題が多い学府だな」

「酷い過ぎる話は、生徒会にも報告しているから、罰している事にもなるな。まあ色々だな本当に」

「格闘の方は」

「ありゃダメだ。どうしようもない何せ戦うこと以外は全部しない、戦士も同じまあだからクラス分けになったがな」

「裏事情か、色々と有るな」

「ああ。女絡み、男絡みも多い、それで崩壊した固定PTも多い、誰もが失敗しそこから学んでいくしかない、成功は教えないが、失敗は教えるからな」

「錬金術師とかは」

「生産系は戦闘系とは組まんだろ、そういう事なのさ」

「何が身を亡ぼすかわからんな」

「全くだ」

「固定か」

「幸運だぜ。ヒリュウなんかは毎日一つも文句も言わず料理を作ってくれる」

「そうだな」

「アリサは皆の自宅から何までの整理に世話に洗濯に、沢山の仕事をしている」

「であった」

「仲間の長所と短所を共に補え、大事に出来るから固定が出来る。バカ二乗に関しては二人もよく考え始めている、固定PTに会う事が増えたからだな」

「なるほど」

「サクヤも色々と考えては居るし、本当に泣きたくなったら言え」

「感謝」


 こう言う奴だから色々な奴が頼るのはよく分かる。


 □


 森の都に来る。

 既にトラブル多発地帯だ。

 花形の前衛達、主に戦士、侍、格闘家、剣士、魔法型後衛達の者達は歓迎されていない事がよくわかるらしい、何せアイテムの一つも販売しなくなっているのだからそれは鈍くても分かる。

 冷遇されていた騎士、忍者のコンビもよく見て、獣使いと召喚士コンビも多い、ローグ系と飛び道具系も多い組み合わせだ。

 そう言う組んでいるところと仲良くしよう考えていることがよくわかるが、大所帯の花形と魔法型後衛の組み合わせは特に害は出さないらしい、何せ数が違うし、生産系とは話してから交渉し、アイテムを購入していた。

 他にも商人達、こう言った者達が弾かれたことに気付いたようだ。


「よう」

「レド」

「気付いたのか」

「・・・」


 商人のプレイヤーは理解したらしい。

 そう言う話に既になっていて、今日はそれが噴出した、単純にそれだけらしいと。


「まっ好きにしな、ただ相手にはならんぞ数の比が違う」

「・・・何故」

「説明が欲しいか?」

「ああ」

「じゃ一つ頼みを聞いてくれ」

「なんだ」

「森の都のそんな連中、弾かれた奴らを集めてもらえないか」

「分かった。何処に集めればいい」

「森の都のここでいいだろう。丁度良い広場だ」


 商人のプレイヤーが他の商人にも伝え、他の商人達が更に伝え、典型的なPTも集まり始める。

 他のコンビ等も様子を見ていた。


 そんな集めった者達に説明した。


「何で弾かれたか説明が欲しいか、よくいる冒険者だなまあ簡単に言えば役に立たないから、だって戦闘なら誰でもできるし幾らでも代用できるし、ヒーラーが居なくてもポーションは有るし、攻撃魔法が無くても飛び道具が有るし、補正値が無くても貯めればいいし、生産からすればアイテムにたかるハエだな、生産もしないのにアイテムばかり要求し、碌に採取もしないのにと思わない方が無理だ。一番酷いのは騎士だな。前衛の良さそう装備の君言ってごらん」

「分からない」

「騎士のみにタゲを取らせて、殴られるのはいつも騎士のみ、ラストアタックは攻撃専門が、後衛はそんな騎士の味方にすらしない、後衛が可愛いのは後衛、特に魔法型は酷い自分達の利益をよくむさぼり、飛び道具型に一切のアイテム経費すら払わない、嫌にもなるさ、従者を可愛がる獣使いや召喚士、そんな者達からすれば別に組まなくてもいい、まあ簡単に言えば必要ない面々だけで集まったのが、花形と魔法型後衛と商人だ。全員でスキルみればわかる簡単な物しかないから」


 辛辣な事ではあるが、全員が納得するような言葉だ。

 典型的な前衛、武器、防具、補助、典型的な後衛 杖、魔法、補助、典型的な商人、武器、生産、生産と言う組み合わせだ。


「もう少し人の為に動けよ、本職になった冒険者はもっと酷いをするぞ?下手したらその場で殺されるのもざらだ。だから単細胞とは組まない、脳筋とも組まない、理由は邪魔だから、置物と一緒だ」


 凄く落ち込んでいた。


「まあ忍者に代表されるローグ系の万能選手無しで、ダンジョンを攻略できたら良い物をやるよ。一生出来ないけどな、どう考えても無理、そこに地球を掛けてもいい、それぐらい無理」


 自分達の行いに心当たりが大量に有ったらしく、誰も反論はしなかった。


「ひとまずは考えて反省し、改善し、学習してからよく考える事をした方がいい、アマチュアならまだマシな対応があるから」


 簡単に言えば必要ない連中が今説明を受けていた。

 固定PTの者は納得していた。そんな事では上手く行くはずがないと。

 コンビを組む者達も冷たい目はしているが、どうしたものかは考える。


「まあ魔法戦士とか、魔法騎士とかは絶対にお前たちとは組まない事は確実だ。そりそうだろう。よく考えろ、そんな者達からすればお前さんらはどうしても必要なのか」


 特化型への説教+説明完了した。

 そういう冒険、特にダンジョンでは役に立たない面々は反省していた。

 必要が無ければ組まらないのがソロのやり方なのだ。

 いつも臨時に集まるから勘違いしていしまうこと多い。


「そう言う連中には何かで組むことがあれば詫びの一つは入れておけ、そんなに心は狭くないから」


 □


 問題があった面々は深く反省し、いったん帰った。

 他の面々は、まあと言うが頭に来ているのは目に見えるので、クールタイムは与えやれと言って別れた。


 森の都の自宅、固定PTのメンバー達は、特に言わなかった。

 なにせサクヤを除けば一人残らず冷遇されたクラスのみだ。


 完全後衛の二人も、言わんとすることはよく分かるらしい、何せ召喚士とローグ系の組み合わせだ。色々と耳にはしているだろうトレドは思っていた。


「冒険者も色々だ騎士」

「そっ色々だ」

「身に覚えがあり過ぎたか」

「良く盗むと分け前はと言われる」

「これを鑑定しろとかもな」

「だろうな」

「騎士は」

「好きな物しかとらないからなそういう連中のみで構成されるのが固定なんだ。相手が気に入っているだから固定を組んでもよいと思う。気に食わん奴とは組まんさ」

「戦闘系が欲しいのではなかったのか」

「特に必要もない、何せ使い道がないただどんな戦闘系を取ろうかと考えるのが楽しい」

「どんなものが特に楽しい」

「銃かな、あと槍とか、防具系の服とか革とか、金属の方は昔散々着たから好きじゃない、盾も良いが、忍術もよい、忍法も悪くはない、クロスボウも欲しい、弓もよい、やはり騎乗が必要だ」

「相当溜まっていたな」

「色々と問題の多い奴らばかりだからな」


 そんな男仲間三名の会話に、女仲間の若い方の三名は反省していた。

 サクヤとしても相当我慢強い性格の為に言わなかったが、丁度良い男仲間が出来たと喜んだ。


 若い方の女仲間の三名は謝った。

 レドはいつも通り気にしない、ただストレスの方は溜まるらしいことが判明していた。

 特にウルカは深く反省していた。何かと酷い事ばかりしていたと。


「さてと準備は良いか」

「?」

「試作型クラスを得るんだよ。今度から二系統等に分けるそうだ」

「錬金術師でいえば戦闘型とか、生産型とかな」

「忍者でいえば忍術型、忍法型だ」

「他にも色々と有るが、元々特殊なタイプの獣使いと召喚士はそれ程と変化はないらしい」

「うーん。獣使いも、ちょっとね」

「召喚士は色々と便利だけどね」

「まあヒリュウの場合は自らに融合させたタイプが適正かある、所謂の幻神型だな」

「なにそれ」

「召喚したものを自らに与え、これを自らの力とし戦う召喚士の戦士だな」

「それいいすごくいいとてもいい」

「じゃそれでも注文しておこうアリサの方はまあ獣使いともう一つの物が有る」

「何かしら」

「獣使いは獣を操る、だが中には獣の力を操り、これを手にするドルイドと言うクラスもある」

「獣を戦わさなくてもいいの」

「ああ獣使いの幻神型だな」

「よし」

「私は忍法か、それとも」

「忍法だ。間違いなくそっちだ」

「そうだったのか」

「俺の方は戦闘型の錬金術師だな、次に取るのはやはり銃だ。特に拳銃がとてもいい」

「好きにしろ」

「ああ。まあ妖盗、魔偵の方は」

「妖盗の方は盗賊よりか、魔法使いよりか、召喚士よりかに別れる」

「魔偵の方は探偵よりか、魔法使いよりか、召喚士よりかとだな、俺達は召喚士の方を取る」

「そうかそれよい、サクヤにはしっかりと有るから拗ねるなよ」

「拗ねはせん」


 ▽PT説明

 プレイヤーネーム:レド 日本名:天翔武久

 クラス・学科:錬金術師(戦闘型)

 クラス説明:戦闘に重点を置いた補正を与える

 [装備]

 自警細剣+1 投擲用薬品瓶 錬金術師の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 剣Lv1 銃Lv1 投擲Lv1 錬金Lv1 調合ⅢLv1 染料Lv1 園芸Lv1 工作Lv1 味わいⅡLv1 香りⅡLv1 着心地Lv1 染色Lv1 塗料Lv1


 プレイヤーネーム:ウルカ 日本名:天川昴

 クラス・学科:忍者(忍法型)

 クラス説明:魔法系に属する忍法を重点を置く。

 [装備]

 自警忍者刀+1 大型手裏剣 忍者の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 忍者刀Lv10 手裏剣Lv10 忍法Lv1 裁縫Lv14


 プレイヤーネーム:サクヤ 日本名:鳳鳴

 クラス・学科:戦士(魔法)

 クラス説明:魔法戦士ともいうべき存在、武器と魔法に適性を持つ

 [装備]

 自警槍+1 戦士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 槍Lv20 魔法剣Lv1 鍛冶Lv10 木工Lv10


 プレイヤーネーム:アリサ 日本名:皐華菜

 クラス・学科:獣使い→ドルイド

 クラス説明:引き攣れる従者を自らに宿し戦う歌う戦士

 [装備]

 自警大鎌+1 獣使いの制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 大鎌Lv20 テイムLv1 獣化Lv1 装飾製作Lv1


 プレイヤーネーム:ヒリュウ 日本名:桜木このは

 クラス・学科:召喚士(幻神型)

 クラス説明:引き攣れる従者を自らに宿し戦う戦士

 [装備]

 自警斧槍+1 召喚士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 斧槍Lv20 召喚Lv2 融合Lv1 料理Lv25


 プレイヤーネーム:ジョーカー 日本名:―

 クラス・学科:妖盗(召喚)

 クラス説明:召喚に比重を置いた盗賊

 [装備]

 自警指揮棒 妖盗の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 指揮棒Lv1 指揮Lv1 召喚Lv4 盗みLv2 工作Lv1

 スキルポイント取得+1


 プレイヤーネーム:アケチ 日本名:―

 クラス・学科:魔偵(召喚)

 クラス説明:召喚に比重を置いた探偵

 [装備]

 自警ギター 魔偵の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 楽器Lv1 演奏Lv1 召喚Lv4 鑑定Lv1 工作Lv1

 スキルポイント取得+1

 ▽

 新しいクラスとなりそれぞれスキルを取得した。


「おっ銃が取得できたか、ハンドガン~」

「まて」

「なんだよ」

「ひとまず二人のポイントが余っている、これに対する助言は必要ではないのか」

「うーん。まあ確かに」

「従者に乗りたい」

「おー便利」

「騎乗だ。これで乗れる」


 二人が取得した。

 召喚されたサラマンダーに乗り込む、凄く嬉しそうに子供ものように喜んでいた。

 召喚士のヒリュウも、考えた末にウィンデーネを召喚し、融合を行う。

 ▽

 ウィンディーネ

 [スキル]

 回復魔法Lv1 治癒魔法Lv1 防御魔法Lv1

 ▽

「これは凄い」

「なおこの場合のウィンデーネに対する経験値はない、スキルLvも上がらないまたウィンデーネと同じ属性になる、まあ性能は半分だが」

「さっ狩ろう」


 こちらも子供のような見た目の為にとても喜んでいたが、アリサは落ち込んでいた。何せ従者がいない事と、獣化の名前が酷かった。

 サクヤの方は普通の魔法剣の為に、特に変化はないが、直ぐに槍に纏わせて扱い始める。


「ハンドガンが呼んでいる~」

「落ち着け」

「グロッグが良い、間違いなく良い、グロッグに決まりこれは決定だ」

「ひとまず戦闘配置についての事だ」

「ヒリュウ前衛、サクヤ前衛、アリサ前衛、ウルカは中衛、俺も中衛、ジョーカーは後衛、アケチは後衛」


 誰も異論はないの為に納得し、レドは嬉しそうに銃の店に向かう。

 銃の店でグロッグモデルの銃を買う、見た目はグロックだが中身や性能は全くの別物だ。

 手に入れたからその他のオプションも買い、細剣の反対側に拳銃を仕舞った。


 自宅に戻り、仲間と合流してから近くの森に向かう。

 召喚した従者と融合する幻神により属性を変化させ、時に魔法スキルを使い、様様な恩恵与える優れたスキルだ。

 ただい落ち込み中のアリサ、従者ーと呟いていた。

 ウルカは苦手な忍術から解放されて素直に喜ぶ、忍法型の事は詳しい為に、喜んで暴れられそうだ。

 レドは細剣を右手に、左手にはハンドガンを持つ、現れたエネミー等に容赦なく打ち込んでから狩る、サクヤの方も魔法剣を使った槍での属性付きの槍を使いこなしエネミーを狩る。

 参謀の二人はサラマンダーに乗ってからの移動中だ。

 実質的に5名での戦闘になる。


「よし白虎ダンジョンに行くぞ」

「新旧のどちらだ」

「真の方だ」

「ふむ。コボルト共か」

「あら犬さん?」

「主は本当に人型ぎらいじゃの」

「嫌な事があり過ぎたんだよ察しよ」


 □『大森林』→白虎の真のダンジョン


 マジックランサースタイルのサクヤ、大鎌を扱うアリサ、精霊型と主に融合するヒリュウ、ガンフェンサースタイルのレド、忍法型の忍者のウルカ。その他の+2は特に参加せず。


「犬は元気じゃの」


 サクヤが槍で一体のコボルドを貫き火炎で焼き尽くし、淡い光を放ってコボルトは消滅し、近付いたコボルトの体を、アリサの大鎌が両断し、これも淡い光を放ち消滅し、接近してきたコボルトに、サラマンダーと融合したヒリュウの火炎魔法が焼き尽くした。


 接近してくる二体のコボルドに、レドが跳躍し空中から一体に射撃を食らわせ、着地してからコボルトの喉を貫くように細剣で抜き、反対方向から近づいたコボルトにウルカの忍法による蔓が絡み、倒れる、そこにレドのハンドガンが頭部に連射し倒した。


 本来のスタイルに近付いたサクヤ、レド、ウルカの実力は高く、新しいスキルにより強化されたヒリュウも殆ど魔法使いだ。

 アリサはやけくその様に暴れる。

 参謀の二人はサラマンダーに乗りながら、時々盗んでは鑑定していた。


 一体の亀、ただし全長は大きく3mはあり、全高は2mもある巨大亀だ。


「あちゃー」


 ヒリュウがぼやく、他の者も苦手とするタイプのエネミーだ。

 星空は防御力が高いエネミーが得意ではない、特にレドの薬品を無力化する様な甲殻類や貝にこのような亀などが特に苦手だ。

 防御より、敏捷性が高いエネミーを得意とし、よく狩るからだ。


「どうする~」

「おいポーション、銃の方は」

「まずは試そう、ただ逃げる準備はしておけ」


 レドが通常弾で撃つ、虚しく弾かれた。

 マガジンを変えてから、特に出力を強化したモードに切り替えた。

 徹甲弾を撃ち、今度は貫通過ぎてダメージがそれほどない。

 全員が沈黙した。

 リーダーのレドは直ぐ逃走を開始する、他の仲間も直ぐに逃げ出し、参謀コンビもサラマンダーに命じ、直ぐに逃げ出した。

 甲羅を壊された亀が追ってくる、なかなか足は速く、時々レドが射撃を行い、ダメージをそれなりに与えていた。


「珍しく失敗だ」


 忍者娘ことウルカがレドに言う、レドは苦笑してからマガジンを変えてから、後ろに方向転換しながら空中に飛び、射撃を行う。

 ヒットした亀の顔面で爆発し、そのままクリティカルヒットになる。


「はい逃走」


 逃げる時はとことん逃げるらしく直ぐに撒いた。

 逃げ終えてから戦闘メンバーの5名は相談し合う。


「レドの爆弾?」

「爆裂弾だな。主に爆発効果を生む特殊弾だ。二番目に使ったのが徹甲弾、主に装甲などを貫通する、最初に使ったのが通常弾、兎に角に安い事が特徴だ」

「さすがはポーション、必要経費に落とす」

「おっマジか、それは助かる」

「従者の居ない獣使いは辛いわ。これじゃあ単なる装鎌士じゃない」

「自分で言うかえ」

「そういう事?サクヤもそう思っていたの酷いわ酷すぎるわ」

「しかしのぅどう見てもの」

「変えてやる」

「そのいきだよアリサ」

「まずは亀をどうにかしないと」


 亀は御怒りの様でしつこく追ってきていたが、レドが作ったトラップに引っかかり進めなくなっていた。


「ハンドガン以外は使いたくない」

「経費に落とす」


 レドが渋々に別の銃を取り出した。古参の仲間は知っているダネルMGL―140だ。


「あー。こいつは好きじゃないんだよ」


 気の抜けたような爆発、軽く撃ち出された榴弾が、亀の画面を粉砕しそのまま倒した。

 レドは好きじゃないが、性能の良さ位は知っていたので購入していた。

 銃を切り替えてから、ハンドガンに戻した。


「しかも三発しか入らないタイプだしな」

「ドロップは」


 レドが調べるが、とても嫌そうな顔で取り出して捨て、それは黒い何かの焦げた何かだった。


「ガンフェンサーが一人か、私も忍法用の道具を買おう、火力が足りん」

「サラマンダー離れて~」


 ヒリュウから融合していたサラマンダーが、離れる。


「うーん。これを使うと魔法使いだよ。僕の好みじゃない」

「贅沢な」


 従者が居ないアリサは酷いお怒りの様だ。


「ひとまずじゃがの、森の都に戻ってから装備を整えるのはどうじゃ」

「「賛成」」


 そんな訳で森の都、複合ショップの武器コーナーの前にウルカ用の忍法具コーナー。

 忍法というものはかなり特殊な分類に入り、ゲーム版ではMPのみだったが、こちらよりは忍法具も消費する、ただその分強化され、単体系、範囲系の二つではあるが、ランクにあった忍法具なら何でも扱えるので、かなり汎用的な魔法使いとなる。


「高い」


 値段がとても気になるらしく、性能より値段の方ばかり見ていた。


「高過ぎる、こんな高価な物を使えというのか」

「これなんかがお勧め」


 レドの持ってきた忍法具、値段がウルカの常識を破壊しそうな金額だ。

 他の仲間も見ると納得の性能らしい。

 渋々値段以外を見る、確かに性能は頗るいい特に火力の項目は凄まじく、欲しいが値段が気になって仕方がない、安い物と見比べる。


「大丈夫ウルカなら使えるから」

「いやヒリュウ、値段が気になるとても気になる」

「よし買おう」

「いやいやいやいや、高い本当に高い」


 値段がとても気になる派のウルカ、値段より性能のヒリュウ、アリサはちょうど中間の物を持ってくるウルカは値段と火力の項目で妥協した。


「良くなったの」

「元々良い」

「そうじゃの」

「まっ二人には感謝する」


 二人が片手を揚げた、盗んだアイテムの鑑定中だった。

 要らない物は、直ぐに売却する二人なので資金的には余るが、指揮棒や楽器などは基本的に高い、特に指揮棒の値段を見たウルカが直ぐに気を失いかける金額だ。

 常識的な金額の長柄武器の三名は、直ぐに武器を更新した。

 レドの銃の弾薬コーナー、ハンドガン用の安い物の銃弾、徹甲弾、爆裂弾、グレネードランチャー用の閃光弾、催涙弾、榴弾を購入した。

 この他にもレドの将来の為に薬品用の弾薬も購入、特に魔法効果も考えた物も購入した。

 このPTの主な火力はレドだ。

 今までの礼であることはわかるレドだった。


 ▽PT説明

 プレイヤーネーム:レド 日本名:天翔武久

 クラス・学科:錬金術師(戦闘型)

 クラス説明:戦闘に重点を置いた補正を与える

 [装備]

 自警細剣+1 投擲用薬品瓶 錬金術師の制服 ゼロ組バッジ

 グロック型ハンドガン 通常弾 徹甲弾 爆裂弾

 ダネル型グレネードランチャー 閃光弾 催涙弾 榴弾 薬品用弾 魔法弾

 [スキル]

 剣Lv1 銃Lv1 投擲Lv1 錬金Lv1 調合ⅢLv1 染料Lv1 園芸Lv1 工作Lv1 味わいⅡLv1 香りⅡLv1 着心地Lv1 染色Lv1 塗料Lv1


 プレイヤーネーム:ウルカ 日本名:天川昴

 クラス・学科:忍者(忍法型)

 クラス説明:魔法系に属する忍法を重点を置く。

 [装備]

 自警忍者刀+1 大型手裏剣 忍者の制服 ゼロ組バッジ

 単体 火遁の忍法具 雷遁の忍法具 氷遁の忍法具

 範囲 木遁の忍法具 水鏡の忍法具

 [スキル]

 忍者刀Lv10 手裏剣Lv10 忍法Lv1 裁縫Lv14


 プレイヤーネーム:サクヤ 日本名:鳳鳴

 クラス・学科:戦士(魔法)

 クラス説明:魔法戦士ともいうべき存在、武器と魔法に適性を持つ

 [装備]

 魔法槍+1 戦士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 槍Lv20 魔法剣Lv1 鍛冶Lv10 木工Lv10


 プレイヤーネーム:アリサ 日本名:皐華菜

 クラス・学科:獣使い→ドルイド

 クラス説明:引き攣れる従者を自らに宿し戦う歌う戦士

 [装備]

 風の大鎌+1 獣使いの制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 大鎌Lv20 テイムLv1 獣化Lv1 装飾製作Lv1


 プレイヤーネーム:ヒリュウ 日本名:桜木このは

 クラス・学科:召喚士(幻神型)

 クラス説明:引き攣れる従者を自らに宿し戦う戦士

 [装備]

 大地の斧槍+1 召喚士の制服 ゼロ組バッジ

 [スキル]

 斧槍Lv20 召喚Lv2 融合Lv1 料理Lv25


 プレイヤーネーム:ジョーカー 日本名:―

 クラス・学科:妖盗(召喚)

 クラス説明:召喚に比重を置いた盗賊

 [装備]

 森の都の指揮棒+1 妖盗の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 指揮棒Lv1 指揮Lv1 召喚Lv4 盗みLv2 工作Lv1 騎乗Lv1


 プレイヤーネーム:アケチ 日本名:―

 クラス・学科:魔偵(召喚)

 クラス説明:召喚に比重を置いた探偵

 [装備]

 森の都のギター+1 魔偵の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 楽器Lv1 演奏Lv1 召喚Lv4 鑑定Lv1 工作Lv1 騎乗Lv1

 ▽

 再び白虎の真のダンジョンの前に広がる広場。

 前衛三名が、コボルトを易々と倒し、ウルカの忍法の中でも特に使える木遁の忍法具を使った足止めを使い、グロッグ型ハンドガンでの射撃で倒していた。

 忍法具の方は優秀の一言だ。恐らく魔法使いでは不可能な事を可能とする。

 再び亀、レドは対巨大用のグレネードランチャーに切り替え、弾薬の方も迷ったが榴弾を使う為に装填し、40mmものある巨大な榴弾だ。

 3連発の片手用の為に、装填を済ませてから他の者を確認し。


「どうする盗んでみるか」


 二人は迷っているらしい、何せ亀から盗むのは初めてだ。


「足止めならするぞ」


 ウルカのトドメで、二人は頷いてからサラマンダーに命じた。

 木遁の忍法具を使い、足止めを行う。

 足の動かなくなった亀から易々と盗み、直ぐに離脱し鑑定していた。


「じゃ榴弾開始と行こうか」


 ダネル型グレネードランチャーのトリガーを引き、一発目で顔面を破壊しようする爆発に耐える亀、二発目も食らうも耐える、更に三発目でレッドゾーンに入った。


「前衛開始」


 三人が狩り始める。

 これでウルカは学習した、四本足とこの木遁の忍法具は、非常に相性が良いという事を学ぶ。

 排莢を行うレド、大き目の排莢が落ちるも、直ぐにレドのアイテムボックスに転送される、リサイクル用でもある。


「中々好い物だ」

「記念に上げようぜ」

 ▽

 プレイヤーネーム:ジョーカー 日本名:―

 クラス・学科:妖盗(召喚)

 クラス説明:召喚に比重を置いた盗賊

 [装備]

 森の都の指揮棒+1 妖盗の制服 ゼロ組バッジ 携帯工作セット

 [スキル]

 指揮棒Lv1 指揮Lv1 召喚Lv4 盗みLv2→Lv3 工作Lv1 騎乗Lv1

 ▽

「よし3だ」

「値段が実にいいのが嬉しいねェ」


 スコアボートの様にLvを上げているらしい。

 前衛達が攻撃中々通らない、理由は直ぐに分かり、発生したバリアによって物理耐性を得ていると。


「む」


【忍法具:タイプ忍法:雷遁の術】天空よりの雷撃を受ける亀、しぶとく動こうとする。

【忍法具:タイプ忍法:氷遁の術】地面より作られた氷が柔らかい腹を貫通するも、しぶと過ぎる生命力で動く。

 MPゲージの危険なので、レドを見るとすでに薬品を取り出す最中だ。

 渡された薬品を飲む、味わいが良いのが嬉しい物だ。

【忍法具:タイプ忍法:火遁の術】地面より高らかに火柱を受けた亀は消滅した。


「実にいい、さすがは忍法」


 前衛の三名も周囲を警戒中だ。

 接近してくれアクティブエネミーのコボルト達、従者のサラマンダーと融合したヒリュウの火炎魔法で1体を焼く、アリサも風の大鎌での遠距離攻撃、サクヤの方も接近する者に備えて魔法剣を発動していた。


【忍法具:タイプ忍法:木遁の術】

 周辺のコボルト達の足元より作られた蔓が絡みつく、後は前衛のみで狩る。

 そこに一羽の鳥が来る、アリサに興味があるのか近付く、アリサが知識にある種類と分かり用意していた従者用のフードを出した。

 鳥はこれを警戒するも直ぐに食べた。


『鳥が従者契約を望んでいます』

「YES」

『アリサと鳥は契約しました』

「ピリューね」

「・・・(コクリ)」


 そんな1名と一匹に、久し振りにドレを呼ぶ。

 上空よりドレが現れる、朱雀は飼い主の肩に止まり、頭をすり寄て喜ぶ。


「元気にしていたかえ」

「くぇ、じゃなかったはい元気にしていました?」

「うむ。元気にして居たでよい」

「元気にしていた」


 2匹が加わり、アリサは直ぐに獣化を使い融合した。

 羽が生えたアリサだ。


「おおこれは凄い、僕も鳥を」

「ちょっと飛んでくるわ」


 羽ばたいて、飛んでから直ぐに落ちた、見かけたサクヤが教える。

 ▽

 ピリュー

 [スキル]

 飛行Lv1

 ▽

 召喚士のヒリュウは沈黙した、飛ぶしかできない鳥をテイムしたアリサが信じられない。

 使えない感半端ないが、これは獣使いと召喚士の言いっこなしの分野だ。


(うーん使えない鳥だ)


 勘の鋭いアリサが睨む、ヒリュウは直ぐに視線を外した。

 鳥好きのサクヤとしても珍しい鳥だ。普通は自衛のために何かの攻撃スキルがある。

 それがない鳥が何を意味さすのかはサクヤにはわからないが、獣使いの少女なりに考えがあったのだろう。


「ひとまず帰還じゃ、酷い生徒がまた増えたわい」


 □『白虎の真のダンジョン』→『イーニャ』


 帰還した頃にもアリサは必死に飛ぼうとするが浮かびもしない、サクヤも教えるが酷いの一言だ。

 そんな二人をヒリュウにはよく分からない物ではあるが、鳥好きと獣好きは似るらしい。

 そこにリーダーが腰を下ろし、適当に菓子を取って食べる。


「懐かしいね~」

「あ、やっぱり経験はあるの」

「ああ色々な奴が居たからな、特にくそ盗賊の生で散々な目に遭って鳥から何まで追いかけられるのは当たり前だった、飛べない場所でも無理矢理飛ばされた」

「ふーん」

「実際の所だが、アリサの鳥は単なる鳥、つまりエネミーじゃない」

「・・・アニマル?」


 ヒリュウの呆然とした呟きにレドが頷く、召喚士娘には信じられない行為だ。何せテイム可能なものは1体なのだ。その貴重な枠を単なるアニマルに使う。


(な、な)


 単なる鳥をテイムし、しかもこれを冒険に連れて行こうというのは正気じゃない。

 察したレドがヒリュウの頭に手を置いて撫でる。


「そう沸騰するな、悪くない考えだぞ」

「なんでさ」

「鳥なら地球に連れていけるからだ」

「テイムしたら」

「アリサの性格だから家族に加えるだろう」


 ありうるとヒリュウには思える、アリサとレドの共通点だ。従者は家族としか思わない、それを悪く言うつもりはないが、別に真似したいとも思わないが、何やら府に落ちない。


「徹底した拘り派なんだよアリサは」

「単なる鳥が?飛ぶしか」

「はいはいストップ」

「うぃ」

「単なる鳥とは言うがエネミーじゃない」

「だから?」

「ならヒリュウはどうやってテイムする」

「・・・・あれ?」


 ヒリュウの知識にあるものは、エネミーをテイムするのがテイムだ。

 しかし目の前にはアニマルと鳥と融合しているアリサがいる、軽く頭が痛い。


「未知の経験って楽しいものさ」

「未知過ぎるわ。本当に拘りだね」

「エネミーならいつでもテイムできる、そこにアニマルの鳥が従者を望んだ。あのアリサがこれを逃すはずはない、やっとの事で家族となれるものを見付けた」

「フォルゼンとフォルストは」

「自立した二人なのさ」

「・・・よくわかんない感性だな」

「人にはこれを理解するのは難しい、動物を家族と思えるような奴でないと」

「まあ別にいいけど」

「召喚士には難しい感性だ。いつでも出し入れ可能なもの、冷たく乾いているがこれは正しい、むしろ俺のような奴が少数派だな」

「前々からだけど、死んだら悲しくなるよ」

「なるな当たり前の事だ」

「なんでさ」

「そう言う感性が死ぬと人の形をした別のものだ」


 レドの言わんとすることはヒリュウには痛かった、それが一つ理想ではあったからだ。

 だから召喚士娘は一つ事を考えた。


(まさかとは思うけど)


「問題しかないね」

「ああそれがどうした」

「・・まるで選別した後のような」

「それはない、なにせ俺の周りはそんな奴らだらけだ。いい加減なれたよ」


 そう言うレドはどこか嬉しそうだった。好き好んでそんな変人ばかりの周りはさすがにヒリュウでも嫌になる。


「まあ召喚士の感性から言えば協力者を家族とは思わないな」

「・・・なんで知っているのさ」

「相手は同列のもの、しかし近しものではない」

「そこがね。獣使い達とは話が合わないんだよ」


 ヒリュウが相当溜まっていたらしく愚痴る。

 PTのリーダーはその愚痴を聞いていた。

 人の考えは千差万別である。


「あーすっきりした」

「溜まっていたか」

「うん。でもなぜアリサはアニマルを」

「アリサ個人の技量だ。リアルスキルだな」

「ふ、ふん」


 □


 昼食は家族で採るヒリュウの元従者達は特に言わないが、レドがそれとなく聞きアリサの子供達とPTを組ませた、別にヒリュウが嫌いではないが、アリサのような家族と思うのが羨ましくはないが、とは言っていたが顔が妙実に語っていた。


 獣使いにとってみればテイム枠1個の為に家族のような物だ。しかし召喚士にとってみれば協力者達と暮らすというのは理解できない。

 召喚士のヒリュウからすれば従者達は協力者であり仲間だ。これは獣使い達にも理解はできるだろう。互いのすれ違いはよくある事そんな事だ。

 傍からすれすれば似た様なものにしか見えないが、二つは違うというだろう。


 また見事に女のみの家族の為に、男性型のフォルゼンは、ジョーカーとアケチを歓迎した。

 相当溜まっていたらしく二人に直ぐに愚痴っていた。

 何せ一家では男性型はフォルゼン一人、相当に色々と有ったらしい。

 二人も言わんとすることが分かるので聞いていた。

 何せクラスでは男子は少数派だ。話が非常に会うのだ。


「溜まってんなフォルゼン」

「レドは女性にも成れるからそう思わない」

「秘密の園なのさ」


 知らなかった二人は納得していた。


「フォルストは直ぐに甘ったるい風呂にするし、直ぐに甘い物を食べようとするしいつもいつも貧乏くじを俺に押し付けるし」

「おいおいお兄ちゃんだろ愚痴位は聞くけどよ」

「それはそうだけど」

「双子ってのは難しいものさ。特に二人にとってみればそれは難しい」

「・・・何故か」

「フォルゼンは格闘家、フォルストはヒーラーだ分かりはするさ」

「ああ」

「ヒーラーは回復担当、格闘家は常に殴られて殴って倒するのが担当、釣り合う筈がない、でもお前はこれからPTのリーダーになるどうする」

「どするかな」

「ぶつかってみるのもいいものだぜ。壊れるような家族じゃない」

「考えとおく」

「ところでフォルゼン」

「なんだ」

「女が出来たって本当か」

「違う」

「あーそう、残念だな」

「レドは不満にならないのか」

「いや全く」

「ウルカにいつも殴られたり暴力を振るわれたり」

「全然気にならん」

「理解できない」

「彼奴も成長しているアリサも、ヒリュウも同じくな。育てるような気持ちでやってみると面白いぞ」

「育てるような気持ちか」

「ヒーラーが二人、戦士が一人、格闘家が一人、これからどうするのかフォルゼン次第でず分と変わる。面白いものだぜ人が成長するってのは」

「そう、かな」

「スキルを育てて銃でも取ればより楽しくなるものさ好きだろ」

「ああ。久し振りにRPGが使いたい」

「俺としてはグロッグだな」

「相変らず拳銃か、あんなののどこがいいのか」

「色々と便利なのさ、ダンジョンに入れば嫌でもわかる」

「分かった、ふむ」

「ちょっと呼ぶぞ」


 三名を呼び、スキルとその育成方針と装備について話した。

 PTリーダーのフォルゼンは格闘、重火器、細工、妹のフォルストは杖、回復魔法、細工、セリルは杖、回復魔法、料理、アイリスは槍、水中活動、鍛冶だ。

 今後の事もありスキル育成、熟練度育成、これらからの装備方針、話す事は多岐にわたり、互いに理解できないからとは言わない、PTは運命共同体、組んだからには全員で帰還する気でやらなくてはならない。


 参謀コンビの二人も助言し、特にローグ系、ウルカに代表される忍者スキルも必要であることを強く教えた、これに四人は納得し、どうしたものか話し合っていた。


 四人の冒険への一歩を踏み出した。

 そんな日でもあった。

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