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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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353/353

302、オッサンアイドルが舞台で何をやる???

長いことお休みいただいておりました。

奇跡的に前話から今回の「お知らせ」につながりましたので、本文と後書きを合わせてご覧いただければと思います。

【前回までのあらすじ】


スタッフや所属タレントを増員した如月事務所。

新しい風を感じながら、新たなる結束と未来への情熱を心に宿したミロクたち。

盛り上がる彼らの裏側で、人知れず暗躍するオネエ……尾根江プロデューサーとシャイニーズ事務所の社長がいた。


そんなある日、オッサンアイドル『344(ミヨシ)』の3人とマネージャーのフミは、とある劇場施設に案内される。

彼らを待っていたのはジャイニーズ事務所の国民的アイドルグループ『TENKA』の3人と、尾根江プロデューサーだった。


オッサンと若者のアイドルたちは、この劇場で一体何をさせられるのか!?


【あらすじ終わり】



尾根江の体に巻かれていたワイヤーアクション用の安全帯を、どこからともなく現れた黒子たちが手際よく取り外していく。


「というわけで、アナタたち『344』には『TENKA』と一緒に舞台に出てもらうわ」


「まぁそうでしょうね」

「だいたい予想はできていたけどな」

「ええっ!? KIRA先輩たちと一緒に舞台!?」


冷静に頷くヨイチとシジュの横で、全力で驚くミロク。

シジュは「ミロクは純粋ピュアすぎんだろ」と末っ子の背中を優しく叩き、ヨイチは「はい深呼吸だよ」と落ち着かせている。

そんなオッサンたちのわちゃわちゃが落ち着いたタイミングで、KIRAが口を開いた。


「俺らも社長から何も聞いていないんだよな。オッサンたちと色々やるからここに行けって言われただけで」

「KIRAは楽しそうだったけどネ! 344に会えるーってサ!」

「言ってねぇよ!」

「照れなくてもいいんですよ」

「うるせぇ!」


若者たちも負けじ(?)とわちゃわちゃしていると、メモ帳を持っているフミが尾根江に質問をぶつけていく。


「企画の段階で会場に呼ぶなんて、あまりない事だと思うのですが……」


「あら、いいところに気づいわたね」


尾根江は小指を立ててサングラスの端を持ち、楽しそうに口角を上げて続ける。


「この会場をね、今年、2025年12月11日から14日まで押さえているのよ」


「え?」


「クリスマスイベントの前哨戦ってことで、何か楽しいことやってみない?」


むふんと色っぽい(?)ポーズをとった尾根江を、フミは呆然と見上げる。

今、何と言ったのだろう?


12月の4日間、会場を押さえている。

如月事務所とシャイニーズ事務所の合同で何か楽しい事をやる。




以上。




「いやいやいやいや! さすがにそれは無理があるでしょ!」

「おいおいおいおい! 今は何月だと思ってんだ!?」

「楽しいことってなんですか!?」


ツッコミを入れるヨイチとシジュの横で、キラキラと期待を込めた目で尾根江を見るミロク。そしてスリッパで頭を「すぱこーん!」と次兄に叩かれる末っ子。


「なぁ、うちの事務所の公式が旧ツイッタラーに投稿してるんだけど」

「うわぁ……仕事早いネ……」

「何も決まっていないのに、何を投稿しているんです?」


若者3人がスマホを眺めていると、おもむろに尾根江は舞台に上がり指をパチーンと鳴らす。

再び会場内が暗くなり、客席の後方にライトが当てられる。

いつから用意していたのか、そこには黒子たちが垂れ幕を掲げていた。




【祝⭐︎オッサンアイドル⭐︎LIVE×Reading Musical化⭐︎決定!!】




「オッサンアイドルが!?」

「LIVE×Reading Musical化が決定!?」


「……って、なんですか?」


驚くオッサンたちは三人そろって首を傾げる。

それと同時にマネージャーも、若者たちさえも首を傾げるのだった。



というわけで、前話からものすごく間が空いてしまってすみません。

ですが、奇跡が奇跡を呼んでしまったらしく……

なんと『オッサン(36)がアイドルになる話』の『LIVE×Reading Musical 』が決定しました!

うわあああああなんだってええええええ!?!?!?

さらなる奇跡が起きて、本編と内容がリンクできちゃいまして。びっくりです。


2025年12月11日〜14日 博品館劇場(東京銀座)


キャスティング等の詳細については後日のお知らせとなります。

舞台で俳優さんたちが歌って踊って朗読劇をするような感じです。

ペンライト必須ですね!w


皆様ぜひとも、なまオッサンアイドル『344』を体感してくださいませ!!!!


(そして「オッサンたちが作った歌詞」の部分から全力で目をそらす作者)

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― 新着の感想 ―
舞台化のニュースを見かけて読み始めました。 どうしてくれるんだ、返せよ、俺の睡眠時間(読みきってしまった)。 面白いです、なんで私今までこの作品知らなかったんだろう? おっさんのアイドルって楽しそうだ…
㊗️再開! 正直、半分諦めてました。 けど、ブックマーク、外さなくて正解! キャスティング、楽しみ♡
今日でとうとうヨイチさんより年上になってしまった
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