大感謝ＳＳ、ラジオ『ミヨシ・クラウン！』〜プレゼントありがとうスペシャル〜

〈オープニングテーマ『ｐｕｚｚｌｅ』アコースティックギターバージョン〉

「皆さんこんばんは！　いつもいっぱい俺たちを愛してくれてありがとう！　ミロクです！」

「僕らを好きになってくれて嬉しいけど、抱きしめるのはやめておくよ。君を離したくなくなっちゃうからね……ヨイチと」

「こんな俺らを応援してくれるとか物好きだな。どうやって返せばいいのか分からねぇけど……お前らと同じだけ、愛してやるよ。シジュだ」

「三人合わせてー」

「「「『３４４（ミヨシ）』です！　よろしくお願いします！」」」

「うーん、シジュは最近やたら色気が出るようになったよね」

「え？　そうか？」

「俺を見ないでくださいよ。その件に関してはノーコメントです」

「おや、ミロク君が珍しく不機嫌な感じだね。シジュと痴話喧嘩するなんて妬けるなぁ」

「なんでそうなるんだよ！」

「俺はシジュさんだけじゃなく、ヨイチさんともしたいです！」

「なんでそうなるんだよ！」

「顔が熱くなってきたところで、今日のラジオは『プレゼントありがとうスペシャル』ってことみたいなんだけど？」

「はい。今日はファンの皆様に『感謝』をする回です。デビューしてから色々ありましたけど、たくさんのプレゼントやファンレターをいただいていたんですよね」

「そういえば、去年のバレンタインでは某編集部の人が僕らよりもチョコをもらっていたとか、いないとか……」

「あれだろ？　ヨネダヨネコ先生の知り合いだろ？」

「そんな不思議なこともありましたが、今年もチョコがきてましたよ。あと、それ以外にも色々とあったので一部をここで紹介できたらなぁと思います」

「今年のはここで食べてみるっていうのはどう？」

「ちっ、今年は酒じゃないのかよ……」

「シジュさん、文句を言ったらダメですよ。さてさてまずは、僕らの編みぐるみを作ってくれた、こころさんです」

「三人一緒にしてあげたいからって、ミロク君の部屋に飾ってあるんだよね」

「インコのフェルトアートも横に置いてあるよな」

「白虹さんのですね。たまに姉が編みぐるみと一緒に可愛がってます」

「ふふ、お姉さんのほうがかわいゲホゲホ……そういえば前に届いた『美少年』ってお酒、一本は僕らが飲んだけど……」

「もう一本は、ヨイチのオッサンの知り合いが飲んでたよな？」

「確かヨイチさんの知り合いの、売れっ子ラノベ作家さんたちがこぞって『美少年』を味わってましたよね」

「ミロク君、言いかた」

「甘くて飲みやすいって好評だったって」

「なんかミロクが言うと、全部エロく聞こえるのは気のせいか？」

「はい！　いったんＣＭだよ！」

〈ＣＭ〉

「さてさて、今日のラジオは『プレゼントありがとうスペシャル』ということでお送りしていますが……」

「俺あてに緑茶の酒があったけど、ミロクがやたら気に入って、ホットミルクに入れて飲んでたよな」

「ほろ苦で美味しかったです。それに俺の妹が飲みたいって言ったからって、シジュさんがあっさり渡したんですよ」

「あー、そうだったっけなぁ」

「すごくお洒落なチョコも届くよね。あとギリシャからも届いたりして……」

「ギリシャのアイリーンさんですね！」

「俺らの活躍を応援してくれているらしいぞ。彼女の生徒さんも一緒に」

「ちなみにドラマでお世話になったヨネダヨネコ先生の親戚がアメリカにいるから、そこからも応援をしてもらってるらしいよ」

「とうとう『３４４（ミヨシ）』も海外進出を視野に入れる時がきたんですかね」

「海外はいいが、ミロクの英会話レベルをどうにかするのが先なんじゃねぇのか？」

「そうだよね。今は何時かって聞かれたのをナンパだと勘違いするとかね……」

「それは『what』が『have』に聞こえたんですよ！　時間があるかみたいな意味かと思って！」

「ミロクの爆笑英会話講座はともかく、ここにあるチョコレートを今から食っていこうってことでいいのか？」

「いれてもらった紅茶もプレゼントだって。きたのあかりさんと、シジュ大好き幼女のリカちゃんからだよ」

「俺をイメージして赤い色のを選んでくれたって？　ありがとうな。ほらミロク、あーん」

「あむ……おいひいれふ……」

「シジュファンの某タカシさんからいただいた『大人の◯ッキー』って、お酒に合うみたいだね」

「大人(意味深)のポッ◯ー(意味深)はシジュさんあてですね。はい、口を大きく開けて、あーん」

「やめろ。意味深な食べさせかたはやめろ」

「シジュには毎年、男性ファンたちから何かしら届くよね」

「素直に嬉しいって言いづらいな。いや、嬉しいけどな……」

「俺はチョコあまりもらえないんですよ。ファンレターばっかりで」

「ミロク君は、ほら、太りやすいから……」

「ここで食った分も、しっかりマネージャーが管理してるから安心しておけ」

「えーっ！？　俺のって、そういう理由で少ないんですか！？」

「ミロクはチョコじゃない愛を受け取っておけよ。お、このフルーツとか色々のっているチョコも美味そうだな。ヨイチのオッサンあてか」

「ＮＡＮさんからだね。どんな人かなって、ツイッタラーをチェックしちゃったよ」

「俺、知ってます！ 綺麗で格好いい人ですよね！」

「それと、ここに置いてあるアクセサリーが『３４４』って見えるが……マジか。手作りか」

「シルバー素材のチャームは、しるしるさんが送ってくれました！」

「ラジオの番組名『クラウン』と、僕らの曲『スマイル』と『パズル』を『チェーン』で繋いだって話だよ。すごいよね。ほんと」

「はしっこにくっついている茶色の毛玉はなんだ？」

「ええと、うちのマネージャーを表現してくれたみたいだね」

「茶色……ポワポワ……」

「おいミロク、その顔やめろって。動画で生放送を流しているんだぞ」

「うわぁ、ええと、ミロク君のフェロモンが垂れ流しになっているので今日はこの辺で！　皆さま、いつもたくさんの愛情とプレゼントを、本当にありがとうございます。それでは、せーの！」

「「『３４４（ミヨシ）』でした！　また次回！」」

「はぁ……ポワポワ……」

〈エンディングテーマ『ｓｍｉｌｅ〜ピアノソロバージョン〜』〉