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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜おまけ・オッサンアイドルのお悩み相談室〜

企画のご参加、ありがとうございました!!

〈オープニングテーマ『smile』〉







「皆さんこんばんは! 最近王子って呼ばれることに慣れてきたミロクです!」


「腹黒って言われてもピンとこないヨイチとー」


「女難の相が出ているって占い師に言われたシジュだ」


「三人合わせてー」


「「「344(ミヨシ)です!! よろしくお願いします!!」」」


「ぶはっ、ちょっとシジュさん女難の相ってマジですか! めっちゃ草生える案件じゃないですか!」


「草を生やすな。刈り取るぞ」


「何を刈り取るの? とりあえず新しいお仕事きたから、それが終わってからにしてね」


「そうなんです! この前の東の京ビッゲストでイベントやったじゃないですか! その繋がりで新企画に加えてもらえることになったんですよね!」


「詳細は先だが、公式ホームページにも少しだけ載ってるから、チェックしてみてくれよな」


「シジュが落ち着いたところで、前回入りきらなかったお悩み相談を読んでくれるかな?」


「なーんか扱いがぞんざいになってる気がすんだけどなぁ……えっと。東京っぽい所に住んでいる優月ちゃん、十五歳の女の子だ。学生かな? 『344の皆様はじめまして。いつも楽しませていただいています。私は友人を上手くつくる事が出来ません。趣味の合う子と……なんて思っても仲良しグループはもう出来てしまっています。仲間には入り辛いです。同性の子に話かけてもなかなか続きません。人との話を弾ませる方法はないでしょうか? 皆様は学生時代、どうやって友人をつくりましたか? 教えてください』友達かぁー、俺はあまり意識したことねぇなぁ」


「僕は学校自体あまり通えなかったからね。友達っていないかも……あれ? もしや僕って『ぼっち』ってやつ?」


「自覚していない『ぼっち』は本当の『ぼっち』じゃないですよヨイチさん。甘ったれないでください」


「急にキツいよミロク君!?」


「お、おう、急にどうしたミロク」


「俺こそ『真のぼっち』であり、『ぼっちの深淵』を覗いた者です。ぼっちを覗いた時、自分もまたぼっちに覗かれているのですよ」


「良い感じに訳が分からないよ! ミロク君帰ってきて!」


「ミロク! 目を覚ましてまとめろ!」


「はっ、ええと、自分が話題を作るんじゃなくて、相手の話を聞いて分からないことを質問するんですよ。その子の見ている本とか雑誌を持ってたらチャンスですね。知らないことを恥ずかしがらずに、相手の興味に共感と同意をするんです」


「ああ、そういやホストの時そういう講習受けたなぁ。女性は共感と同意を喜ぶってな」


「逆に男友達が欲しいなら、意見を持っていった方が良いですね。議論とか語り合うのが男性は好きなので。だから逆に女性との方がコミュニケーションとりやすいですよ」


「優月ちゃん、少しずつチャレンジしてみてね! えーと次は僕が読もうかな。福井県に住んでいる白虹さん、二十九歳の女性からだよ。『いつも楽しくラジオを聞かせて頂いています』ありがとうね! 『アラサーと言われる年齢となり、そろそろ年を重ねる事が嫌になる気分です。若々しい皆さんにご相談です。若さの秘訣は何でしょうか!? 年上の旦那様も、年の割には若々しい方ですが皆さんには負けるので……是非ともよろしくお願いします!!』とのことだよー。いやはや若々しいって言われると嬉しいね」


「そうだなぁ、俺は344として活動始めてから若くなったって言われたなぁ」


「俺たちが出てたCMのメーカーさんのスキンケア商品、すごく良いですもんね」


「スポンサー違うからメーカー名は言えないけどね。確かにあれは良いよ。もちもちな肌になるし」


「あとアレか? 基本やりたいことやってるからか?」


「ですね。たぶん俺、今が一番若く見えてると思いますよ。大学時代なんてオッサン呼ばわりされてましたし」


「痩せたからね」


「痩せたからな……って、おいミロク、脇腹あたりまた太ってねぇか?」


「白虹さん!! 旦那様の若々しさに負けずに、自分が楽しいと思えることをやっちゃいましょうね!!」


「逃げたねミロク君。さて、とりあえずお悩み相談はここまでかな」


「一旦CMです!!」




〈CM〉




「改めまして、今回のミヨシ・クラウンは『おまけ・オッサンアイドルのお悩み相談室』です。あと一名ですので、張り切っていきましょう!!」


「おう。頼むぞ王子」


「頑張ってね。王子」


「身内からの王子呼ばわりは却下します! では気を取り直して、読ませていただきますね。田舎に住む普通の女子高生さんからです。『悩んでる事はよく、喚ばれる事です。近所、異世界ところ構わず喚ばれて、無理難題つきつけられてしまうのですが、どうしたらうまく断ることが出来るのでしょうか 。アドバイスがあればお願いします』だ、そうです。異世界ですかぁ……行ってみたいですね!」


「おいちょっと待て、異世界って何だよ」


「エルフを受け入れたシジュも、さすがに異世界にはつっこむんだね」


「シジュさん、望んでもいない『巻き込まれ体質』な『ラノベ主人公体質』は、辛いものがあると思うんです! 俺らが力になれるなら、真摯に向き合いましょう!」


「落ち着けミロク。俺から見たらお前も充分ラノベ主人公みたいだぞ?」


「うーん、断るだけなら出来そうだけどね。ほら、魔法陣発動の時に外部からの干渉をシャットアウトさせるプログラミングから……」


「おい! ヨイチのオッサンまでどうした!」


「普通の女子高生さん! 後ほど事務所のサイバーチームから連絡を差し上げるので、詳しくわそちらでお願いします!……というわけでこれでお悩み相談は終わりましたが、今回のラジオ企画はどうでしたかヨイチさん、シジュさん」


「こういうのは初めてだったけど、すごく勉強になったよ。少しでもリスナーさんの心が軽くなると良いよね」


「深刻な悩みほど、吐き出した時点で半分くらい解決してるって言うもんな」


「え? そうなんですか? それって初めて聞いたんですけど……むしろそれ知ってたらもっと上手い解決法をコメント出来たんじゃ……」


「言うなミロク。今思い出したんだ。マジすまん」


「シジュ……とりあえずその半分ってどんなものなんだい?」


「あー、例えばだな。最後の白虹さんのを例にすると、あの悩みの中に解決法はあるんだ」


「悩みの中にですか?」


「おう。彼女は言ってただろ。『年上の旦那が年の割には若々しい』ってな。つまりまずは旦那を見本にしてみるんだよ。同世代の他の人と比べることが出来たら、かなり若々しさの理由が分かるんじゃないか?」


「半分っていうことは、あくまでもそれをベースにして解決していくってことかな」


「ですね。残り半分は他の人の意見とかを参考にする感じでしょうか」


「逆に怖いのは『吐き出せない悩み』ってやつだ。これはかなり厄介だから要注意な」


「とにかく悩みを吐き出すっていうのが大事なんですね」


「今回企画に参加出来なかったリスナーの皆さんも、参考にしてみてね。溜めないで誰かに聞いてもらうんだよ」


「思わぬシジュさんの言葉に驚きましたが、お悩み相談のその後がどうなったか知りたくないですか?」


「お、いいなぁそれ」


「リカちゃんとかどんな反応してたのかな?」


「叔母のあかりさんによると、ラジオを録音して毎日聴いているそうですよ。苦手な野菜も克服したそうです」


「すげぇな。子供の味覚に野菜はキツいだろうに。親御さんに料理頑張ってもらえよ。ありがとうなリカちゃん」


「シジュさん教の宣教師の律さんは、焦らずゆっくりやるそうです。俺を手本にするって言ってくれました」


「教祖のシジュも喜ぶね!」


「教祖言うなっつの!!」


「いいじゃないかシジュ。羨ましいぷぷっ羨ましいよね、ぷふふっ」


「ぷっ、ファンの子から、たまに天使って言われてますよねシジュさんっくくっ」


「ケンカなら買うぞー。いくらでも買うぞー」


「そうだ。宣伝もしなきゃじゃなかったっけ?」


「そうでした! 僕らのイベントでの歌やダンス、トークなどをまとめたDVDがファングッズとして発売されることになりました!」


「ファン倶楽部限定の配布になってっから、もし入ってないなら入会してくれ。悪いな」


「一人一枚なんだよねー。でも特典映像モフモフ付きなんだよ」


「モフモフわんころ餅は至高なのですよ」


「おい。うっとりするな、笑顔とフェロモンを振りまくな、俺らにやってもしょうがねぇだろが。しまえ」


「ちゃんと元栓しめとかないとだよ。ミロク君」


「なんの話ですか……あ、そろそろ時間ですね。今回もありがとうございました。それでは、せーのっ」


「「「344(ミヨシ)でした!! また次回!!」」」







〈エンディングテーマ『puzzle〜ピアノソロバージョン〜』〉

お読みいただき、ありがとうございます!


次回から本編です。

次回から本編です。(二回言ったw

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