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オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


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ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜大晦日スペシャル!〜

今年最後の更新です。

〈オープニング、アルバム収録曲『ワルツ』〉




「君と一緒に年を越せるなんて夢みたい。嬉しいな。ミロクです」


「僕の部屋で過ごす? 初日の出、見れるかな?……ヨイチと」


「蕎麦食う? 俺こうやって二人で蕎麦すするの夢だったんだよな。シジュだ」


「三人揃ってー」


「「「344(ミヨシ)です! よろしくお願いします!」」」


「大晦日に、やらしいなオッサン!」


「え? そうかな?」


「ヨイチさんはピンク要員なんですかね?」


「ちょっとー。僕は一応社長なんだから、クリーンで清純なイメージにしてよ」


「無理だな」


「無理です」


「シジュ、次のボーナス無し」


「ちょ、なんで俺だけなんだよ!」


「ミロク君は可愛いし弟分だからね。兄は末っ子に甘いものだよ」


「贔屓だ! そういうのダメ! 絶対!」


「さて、大晦日スペシャルという事ですが、僕らはまだデビューして一年も経ってないんですよね。それなのにラジオでスペシャルまで……でも、いつもと同じ時間しかやらないんですけど」


「さらっと進行して軌道を正すとは、本当にミロクは成長著しいなぁ。そういや何でスペシャルなんだ?」


「この後、チェケラ先輩の番組にも出るから、そういう意味ではスペシャルになるのかな。あと、今日はすごい事が起きるからね」


「すごい事ですか?」


「おい、こんな新人ペーペーなアイドルに何をさせるんだよ」


「そりゃあ、僕のコネとかコネとかコネを使いまくって、ファンの皆に年越しプレゼントをお送りしようと思っているよ」


「コネしかないですよ!?」


「黒い! 笑みが黒い! この顔をネットで映像公開して大丈夫なのか!?」


「それがシジュさん、最近この黒い笑顔が密かに人気なんですよ。知ってます?」


「マジか! 怖いもの知らずか!」


「へぇ、そうなんだ。それは光栄? かな?」


「それで、年越しプレゼントって何ですか?」


「それはもう、この後短時間で地獄の打ち合わせで仕上げにかかるから、覚悟しておくように」


「「マジかー」」


「一旦、CMだよ」




〈CM〉




「さて、ラジオ『ミヨシ・クラウン!』大晦日スペシャルという事でお送りしていますが、告知があるんですよね」


「そうだなぁ。一月末に発売される344初のアルバムか?」


「はい! アニメ『ミクロットΩ』二期の放送も決まりましたし、アルバムのカバーはアニメバージョンと、僕らのコスプレバージョンとあります」


「オープニングで流れたアルバム収録曲の『ワルツ』と、他アルバム用に作った俺ら作詞の曲も三曲追加してるぞ。俺、今回も頑張った」


「シジュさんが作ると、なぜかR18な歌詞になっちゃいますからね」


「修正が大変だったよ……あと、初回特典は大判のポスターと、僕らのキャラクターが付けている王国の紋章のレプリカピンバッジだよ」


「レプリカ? 何でレプリカ?」


「やはり本物が出回ると、王国の権威が揺らぎますからね」


「ミロク、お前今適当に言ってるだろ」


「ざっくりと感じ取っていただければと思います!」


「笑顔で誤魔化すな。フェロモン振り撒くな。上目遣いはやめろ!」


「……真っ赤になっているシジュは放っといて、もう一つ告知があるよ。これは年明けに公開されるから、ぜひ僕らの公式ホームページを見て、応援してくれると嬉しいな」


「え? もしやあの事ですか? もう決定なんですか?」


「諸事情で、決定にしてもらったよ。来年頑張ろうね!」


「これじゃリスナーには分からねぇだろ。どこまで言っていいんだ?」


「えーと、僕らのドラマ出演が決まったって所かな。ネットのニュースで年明けに記事にするみたいだから、言っても良さそうだけど……」


「とりあえず、一番の問題なのは、その事を俺は今知ったって所だと思うんですけど」


「俺も今知ったぞ?」


「え? そうだっけ? 仕事を受けるっていうのはOKだって言ってたから大丈夫だよね?」


「いや、そこまで決めてて大丈夫じゃないとは言えねーだろ」


「ヨイチさんって、言質とったら即行動派なんですね……」


「いやぁ、ゴメンゴメン。お偉方がノリノリなんだよね。高視聴率の期待が半端ないし」


「プレッシャーなんですけど……」


「大丈夫ミロク。俺はさっきから膝の震えが止まらねぇ」


「ある程度は僕らの性格に沿った登場人物みたいだよ。まぁ、問題はミロク君かな」


「はい。事前の話だと『武士』ですからね……」


「言葉遣いとか言い回しが難しそうだよな」


「俺、滑舌良くないんですよ。今からでもやれば少しは良くなるんですかね」


「何事も始めるのに遅すぎるという事はないからね。僕らが良い例でしょ?」


「んだな。オッサンでデビューしたアイドルなんて、ファンのかわい子ちゃん達とかに受け入れられたのは奇跡だよな」


「かわい子ちゃん、幼児かな?」


「むしろ幼女ですね」


「何で好かれるのか、未だに分からねぇんだけど……」


「それでは、シジュさんでオチを決めた所で、今日はここまでです!」


「今年は応援ありがとう! 来年もよろしくね!」


「……オチ……まぁ良いけど……じゃ、いくぞ。せーの!」


「「「344(ミヨシ)でした!また次回!」」」





〈エンディングテーマ、アルバム収録曲『セレナーデ』〉



お読みいただき、ありがとうございます。


年越しにぶつける彼らの勝負?は正月明けに公開できるよう頑張ります


一年未満ですが、今年はお世話になりました。

来年もオッサンアイドル並びにもちもちを、よろしくお願いいたします。

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