表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オッサン(36)がアイドルになる話  作者: もちだもちこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

158/353

ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜告知ですよ!告知!〜

ワンクッション置かせていただきます。

<オープニングテーマ『puzzle』>




「こんばんは! 今夜は君を寝かさないよ……ラノベ談義で。ミロクです!」


「どうも。え? 好きな女性のタイプ? もちろん君だよ。僕はノーマルだけどね。ヨイチと……」


「よう、俺とイイコトしようぜ? よし、じゃあ明日は早朝ゴミ拾いだな! シジュだ」


「三人合わせて」


「「「344(ミヨシ)です! よろしくお願いします!」」」


「なんだよ! このオープニングの挨拶は!」


「ええと、オチのある口説き文句だそうだよ」


「俺のは普通にありそうなんですけど。言ってそうなんですけど」


「ミロク、お前……」


「ミロク君、そういう無自覚な老若男女タラシは控えないと」


「タラシてません!」


「そんな、目元を赤くして言われてもなぁ」


「ううー」


「こらこらシジュ、末っ子が可愛いからっていじめないこと。今日は久しぶりのラジオなんだから……」


「え? 久しぶり? 俺らは毎週やってますよね?」


「ち、違うぞミロク! 告知のあるラジオが久しぶりって事だ! そういう事だ!」


「なんでシジュさん慌てているんですか?」


「ははは、そうだよミロク君、告知のあるラジオが久しぶりってことさ!」


「ヨイチさんまで胡散臭い笑いを!?」


「確かに! 最近の俺らはボランティアで働いていたからなぁ」


「高校の文化祭にサプライズゲストで出たからね。貴重な体験だったし、すごく盛り上がって良かったよね」


「……(話を逸らされた?)俺は人生初の女装しましたしね」


「あれはヤバかったな」


「うん、かなりヤバかったね」


「すいませんね。もっさいオッサンの女装で」


「お前、どこをどう取ったらそういう返しになるんだよ」


「ほら見てごらんミロク君、ディレクターとか音声さんが物凄く首を振っているよ?」


「え? まさか動画を見たとか?」


「カンペに『絶世の美女に恋して数分後に絶望した』だってさ。ミロク君は罪な子だよね」


「俺のせい!? ヨイチさんとシジュさんも女装すれば良かったのに」


「ガチムチが二人で女装って、無理だろう。俺ら最近、筋肉量増えてるんだよな。これ以上増やしたくねぇのに。ミロクは筋肉付かないから良いけど」


「良くないです。増やしたいです」


「僕も増やしたいんだけど」


「やめれ二人とも。体のラインを崩したらダンスが映えないってどれだけ言えば……」


「シジュさんはダンスに関しては鬼のように厳しいですよね。他は適当にしようとするのに」


「歌も上手いのにサボろうとするよね」


「うるせぇ」


「一旦CMです!」




<CM>




「改めまして、『ミヨシ・クラウン!』今日は俺たちの冠番組らしく、告知をするって事でしたが……」


「おう、すっかり忘れてたな。てゆか告知って何かあったっけ?」


「アルバムは、まだ先ですよね?」


「そうなんだよ。すっかり忘れていたんだけど、むしろファンの人達の方がもう知っているかもしれないよ」


「ええ!? それって何で俺らが知らなかったんですか!?」


「僕が言うのを忘れていたんだ。ごめんねっ」


「ゴラァ、オッサン! 何、今シャイニーズ・スマイル使ってんだよ!」


「ヨイチさん、素敵な笑顔ですねっ」


「ありがとうっ」


「ミロクも感化されてんじゃねーよ! まったく……んで、何の告知なんだ?」


「よくぞ聞いてくれたね。僕ら……主にミロク君が多くお世話になっている雑誌があるでしょ?」


「俺がモデルしている雑誌『ELULU』ですか?」


「うん。そこの出版社で毎年開催している、『エルルガール・コンテスト』って有名なコンテストに、僕らがCM出演した化粧品会社が協賛しててね」


「ほう、ミロクのモデル繋がりと、俺らのCMでの繋がりの仕事か」


「なんと! 今回僕らはオープニング・アクトとして、お呼ばれされたんだよ!」


「「な、なんだってー!!」」


「って、おいオッサン。それって普通ここで知る内容じゃねぇよな」


「まぁ、堅いことは言わないでよ。色々な裏の思惑が絡んでいるんだよ」


「ヨイチさん、裏の思惑とか言ったらいけないんじゃ……」


「よせミロク。これはもう俺たちみたいな清純派には理解できない世界の話だ」


「シジュ、どの口が言ってるのかな。塞いであげようか? ん? ん?」


「うわ、よせっ、近づくなっ」


「いいぞー。もっとやれー」


「おい! ミロク何煽ってんだよ!」


「俺はカンペ読んだだけです。お仕事してるだけです」


「冷静だねミロク君」


「そんな事ないですよ。色々と盛り上がっているだろうなって想像してますよ」


「何がとは聞かないでおくか……」


「シジュが大人しくなったから、告知の続きだよ。僕ら344の公式ファン倶楽部にて『エルルガール・コンテスト』の観覧ゾーンへのチケットを届けるらしいね。先着100名だって」


「ちょっと待ってください。344公式ファン倶楽部?」


「おい、そんなんあったか?」


「うん。僕も今カンペを見て驚いているよ」


「ヨイチさん!? 社長で344のリーダーですよね!?」


「あ、マネージャーからのカンペが……『社長は承認してましたよ』って、ええ? そうだっけ?」


「マネージャーの字が可愛いです。なのでOKですね」


「意味分かんねぇよミロク。そしてヨイチのオッサン、老化現象か?」


「ふふ、シジュは本当に学習しない子だね」


「や、やめ、近づくなって、おい、マジやめ……」


「公式ファン倶楽部につきましては、公式サイトで確認してみてくださいね!」


「逃げたらダメだよ、シジュ」


「逃げるだろ!」


「……えーと、兄二人は忙しそうなので、俺だけで締めます。オッサンアイドル344(ミヨシ)でした!また次回!!」





<エンディングテーマ『puzzle・ピアノソロバージョン』>





お読みいただき、ありがとうございます。


ご心配おかけしました。風邪は良くなりました。

睡眠、大事ですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ