ラジオ『ミヨシ・クラウン!』〜告知ですよ!告知!〜
ワンクッション置かせていただきます。
<オープニングテーマ『puzzle』>
「こんばんは! 今夜は君を寝かさないよ……ラノベ談義で。ミロクです!」
「どうも。え? 好きな女性のタイプ? もちろん君だよ。僕はノーマルだけどね。ヨイチと……」
「よう、俺とイイコトしようぜ? よし、じゃあ明日は早朝ゴミ拾いだな! シジュだ」
「三人合わせて」
「「「344(ミヨシ)です! よろしくお願いします!」」」
「なんだよ! このオープニングの挨拶は!」
「ええと、オチのある口説き文句だそうだよ」
「俺のは普通にありそうなんですけど。言ってそうなんですけど」
「ミロク、お前……」
「ミロク君、そういう無自覚な老若男女タラシは控えないと」
「タラシてません!」
「そんな、目元を赤くして言われてもなぁ」
「ううー」
「こらこらシジュ、末っ子が可愛いからっていじめないこと。今日は久しぶりのラジオなんだから……」
「え? 久しぶり? 俺らは毎週やってますよね?」
「ち、違うぞミロク! 告知のあるラジオが久しぶりって事だ! そういう事だ!」
「なんでシジュさん慌てているんですか?」
「ははは、そうだよミロク君、告知のあるラジオが久しぶりってことさ!」
「ヨイチさんまで胡散臭い笑いを!?」
「確かに! 最近の俺らはボランティアで働いていたからなぁ」
「高校の文化祭にサプライズゲストで出たからね。貴重な体験だったし、すごく盛り上がって良かったよね」
「……(話を逸らされた?)俺は人生初の女装しましたしね」
「あれはヤバかったな」
「うん、かなりヤバかったね」
「すいませんね。もっさいオッサンの女装で」
「お前、どこをどう取ったらそういう返しになるんだよ」
「ほら見てごらんミロク君、ディレクターとか音声さんが物凄く首を振っているよ?」
「え? まさか動画を見たとか?」
「カンペに『絶世の美女に恋して数分後に絶望した』だってさ。ミロク君は罪な子だよね」
「俺のせい!? ヨイチさんとシジュさんも女装すれば良かったのに」
「ガチムチが二人で女装って、無理だろう。俺ら最近、筋肉量増えてるんだよな。これ以上増やしたくねぇのに。ミロクは筋肉付かないから良いけど」
「良くないです。増やしたいです」
「僕も増やしたいんだけど」
「やめれ二人とも。体のラインを崩したらダンスが映えないってどれだけ言えば……」
「シジュさんはダンスに関しては鬼のように厳しいですよね。他は適当にしようとするのに」
「歌も上手いのにサボろうとするよね」
「うるせぇ」
「一旦CMです!」
<CM>
「改めまして、『ミヨシ・クラウン!』今日は俺たちの冠番組らしく、告知をするって事でしたが……」
「おう、すっかり忘れてたな。てゆか告知って何かあったっけ?」
「アルバムは、まだ先ですよね?」
「そうなんだよ。すっかり忘れていたんだけど、むしろファンの人達の方がもう知っているかもしれないよ」
「ええ!? それって何で俺らが知らなかったんですか!?」
「僕が言うのを忘れていたんだ。ごめんねっ」
「ゴラァ、オッサン! 何、今シャイニーズ・スマイル使ってんだよ!」
「ヨイチさん、素敵な笑顔ですねっ」
「ありがとうっ」
「ミロクも感化されてんじゃねーよ! まったく……んで、何の告知なんだ?」
「よくぞ聞いてくれたね。僕ら……主にミロク君が多くお世話になっている雑誌があるでしょ?」
「俺がモデルしている雑誌『ELULU』ですか?」
「うん。そこの出版社で毎年開催している、『エルルガール・コンテスト』って有名なコンテストに、僕らがCM出演した化粧品会社が協賛しててね」
「ほう、ミロクのモデル繋がりと、俺らのCMでの繋がりの仕事か」
「なんと! 今回僕らはオープニング・アクトとして、お呼ばれされたんだよ!」
「「な、なんだってー!!」」
「って、おいオッサン。それって普通ここで知る内容じゃねぇよな」
「まぁ、堅いことは言わないでよ。色々な裏の思惑が絡んでいるんだよ」
「ヨイチさん、裏の思惑とか言ったらいけないんじゃ……」
「よせミロク。これはもう俺たちみたいな清純派には理解できない世界の話だ」
「シジュ、どの口が言ってるのかな。塞いであげようか? ん? ん?」
「うわ、よせっ、近づくなっ」
「いいぞー。もっとやれー」
「おい! ミロク何煽ってんだよ!」
「俺はカンペ読んだだけです。お仕事してるだけです」
「冷静だねミロク君」
「そんな事ないですよ。色々と盛り上がっているだろうなって想像してますよ」
「何がとは聞かないでおくか……」
「シジュが大人しくなったから、告知の続きだよ。僕ら344の公式ファン倶楽部にて『エルルガール・コンテスト』の観覧ゾーンへのチケットを届けるらしいね。先着100名だって」
「ちょっと待ってください。344公式ファン倶楽部?」
「おい、そんなんあったか?」
「うん。僕も今カンペを見て驚いているよ」
「ヨイチさん!? 社長で344のリーダーですよね!?」
「あ、マネージャーからのカンペが……『社長は承認してましたよ』って、ええ? そうだっけ?」
「マネージャーの字が可愛いです。なのでOKですね」
「意味分かんねぇよミロク。そしてヨイチのオッサン、老化現象か?」
「ふふ、シジュは本当に学習しない子だね」
「や、やめ、近づくなって、おい、マジやめ……」
「公式ファン倶楽部につきましては、公式サイトで確認してみてくださいね!」
「逃げたらダメだよ、シジュ」
「逃げるだろ!」
「……えーと、兄二人は忙しそうなので、俺だけで締めます。オッサンアイドル344(ミヨシ)でした!また次回!!」
<エンディングテーマ『puzzle・ピアノソロバージョン』>
お読みいただき、ありがとうございます。
ご心配おかけしました。風邪は良くなりました。
睡眠、大事ですね。




