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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
二十六章 不穏な異変

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閑話 リルの思い返し (翔)

「わふぇ……」

「どうしたんだ、リル」



 朝、起きたばっかりなんだが……べつにすごく甘えてきているとかではないが、なんだかリルの様子がおかしい。熱い眼差しで俺のことを見ている。

 ここ最近はずっと地球での俺の疲れを癒すだとか言って頑張ってくれてたが、逆になにかして欲しくなったとかか?

 しゃーねーな。なにしてほしいか聞くか。そんな可愛い目で見られちゃ参っちまうしな! なんてな。



「どうしたんだリル」

「いや……ちょっと夢を見て……」

「ああ、夢か」



 夢といえば美花とかがたまーにお伽話のような変な夢を見るっつってたな。それと同じなのか?

 だとしたらこの世界って実はそういう変な夢を見るようにできてんじゃねーのかとすら思えてくるな。魔力の影響かな?



「で、どんなのを見たんだ」

「つい数ヶ月前……ショーに自分の半生を告白した時から学校に初登校し、帰ってくるまでのことをダイジェストで見たんだ」

「ああ、あの時のことか」



 懐かしいな。アナズム合わせても半年前かどうかも怪しいのに、すでに一年以上前のことのような気がしてくる。

 


「いやぁ、リル大泣きだったな」

「わふぇ。私がさらにショーに惚れた瞬間でもあるよ」

「そ、そうか。へへへ……」



 少し憂いを含んだ目でそう言われると柄にもなくデレっとしてしまう。思わず頭に手が伸び、耳の間を撫でていた。



「わふぅ……初登校もドキドキしたなぁ」

「おー、初日から彼氏だって暴露すんのはちょっと驚いたぞ」

「だって……学校に行ったらわかったけど、やっぱりショーってモテてたし。これは早めに彼氏だって言っておいた方が良いかなって思ったんだ」

「はぁ? そうかぁ?」



 未だにリル以外からそんな話なんて来てないがな。どっちみちリルはめっちゃモテてるし、あの場で言っておいたほうが俺にとっては良かったんだが。



「わーふぇ」

「おう?」

「ショーと結婚したい」

「そういう約束だろ?」

「じゃあ一緒のお墓に入るんだ」

「まあ、そうなるだろうな」



 そういやリルってあまりにもノルウェーをおろそかにしてる気がするんだが、いいのか?

 まあアナズムでも両親生き返ったし、俺にべったりしてくれてるしいいのかもしれんが。



「わふぅ、ぎゅっ」

「おうおう」

「わふぇー」



 すっげぇ嬉しそうな顔しやがる。

 散々抱きついた後は、作り始めるのに遅れたことを謝りつつ、リルは朝飯を作りに台所に立ち、しばらくして朝ごはんができた。そういや最近作ってねーな、俺から。



「明日は俺が朝飯作ろうか?」

「わふう? 今回はいいよ、次の週からで」

「そうか」



 嫁だな、こりゃ。

 まだ知り合って合計一年経つか経たないかだけど、これは嫁だわ……もちろん俺の。ふふふふ。

 おっとだめだ、朝だからかまともな思考ができない。



「ねぇショー」

「あ、あん?」

「あの後約束した通り、ショーがキャリア組で警察入って、そのあと結婚してくれたら……」

「おう」

「毎日朝ごはんとお弁当作らせてね?」

「お、おう!」



 当たり前だろ。結婚したあとはリル以外に誰が俺の飯を作るんだ。



「わふぇー、やっぱり今日の私すこし変だなー」

「そうかもな。甘え方だけみりゃいつもと変わらんが」

「あの日のこと夢で見たからだよ、絶対」



 朝食を食べた後はいつも通り、しかしリルにとったはだいぶ心境が変わった状態で甘えてきた。



「わふー」

「よしよし」

「私すごく幸せだよ」

「そりゃ良かった」



 出会ってから全てのことを覚えている俺にとって、リルがそう言ってくれるのが一番嬉しい。

 助けた甲斐があったってものだ。見返りを求めて助けたわけじゃない分な。



「よし、じゃあ今日はショーに恩返しをして行くとしよう!」

「もう十分恩返しはされてる気がするが?」

「してるかな? いいんだよ、ありがたいと思った時に恩返しするのさ! とは言っても甘えたいだけなんだけど……まずはどうしようか」

「ん?」

「やっぱりすこし伸びてね、髪の毛」



 リルは俺の髪の毛を弄りまわす。

 そしてすこし頷いた。



「それじゃあ初めての試み、ショーの散髪でも!」

「おぉ……彼女に散髪してもらうのか、悪くねーな」

「じゃあとりあえず浴室へゴーだよ!」



 俺とリルは風呂場へと移動する。リルはハサミの準備などをすると言って、さきに俺を中へ入らせた。

 しばらくして散髪セット一式を持ってきたリル。真っ裸だ。隠してるところなんてどこにもない、



「っとぉ!?」

「ど、どうかしたかい?」

「なぜ裸なんだ……」



 顔は赤らめているから恥ずかしさは感じているんだろうが……って、いつもそんなんだな。恥ずかしいから無理しなくていいってのに。



「髪の毛が付着してもすぐに洗い流せるからね! ショーだってパンツ一丁だし」

「それはそうだが、水着でいいだろう」

「案外胸元とかに入ったのって取りづらいんだ」

「そ、そんなものなのか」



 結局そのまま散髪は始まった。前を見ればリルの身体がダイレクトで視界に入るので、目のやり場に非常に困る。目を瞑ったりしたが……リルは癖で胸を(俺だけに)押し付けてくるから意味なかったぜ。



 

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