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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
二十六章 不穏な異変

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第八百六十二話 SSSランクの魔物 (叶・桜)

「見覚えがあるんですか? 女の人に見えますが……」

「見覚え自体は……ない。が、知っている。あの魔物は『夜叉系』の魔物のメスの最終段階、ダーキニーの亜種だ」



 ラーマ国王は怯えているというより、驚き、厄介な敵に出会ったという焦りを抱えているようだった。



「うわ……よく見たら昨日見た踊り子の人たちよりすごい格好……あ、あんまり見ちゃダメだからね叶」

「魔物なんて別に見ても、ねぇ」

「露出が多い痴女にしか見えないだろうが、舐めてはいけない。あいつはかつてこの国を大いに苦しめた魔物だ」

「というと?」

「……余の書庫にかなりの記述が残されていてな」



 ラーマ国王はダーキニー亜種という魔物について語った。ダーキニー亜種はおよそ100年前に、突然と現れ、ある村の住人を半数以上貪り食べた。

 魔物が突然現れること自体は大した問題でなく、人を食べるということも大して珍しくはないのだが、問題はそこではない。

 人と同じように魔法によって剣を呼び出しそれを振るうのが基本的な戦闘方法だが、それがかなり強い。

 あるいは強さ自体も当時からSSSランカーは存在していたため、それも問題ではなかったかもしれない。


 一番厄介なのは。

 ダーキニーという魔物と対峙した男は強さ弱さに関係なく猛烈に戦闘力がなくなるということ。当時SSSランカーのほとんどは男だったため、大変な苦戦を強いられたのだった。SSランカーは3人殺され、対峙した2人のSSSランカーのうち、一方は片腕と片足を食われ、もう1人のSSSランカーは重傷を負う羽目になった。全員男だった。

 別の国から偶然観光にきていた若い女性のSSランカーが加勢することにより、ダーキニーを封印じこめることができたという。

 余談だが、重傷を負った方のSSSランカーとその女性のSSランカーは何故かその後結婚したのだとか。



「つまり警戒しなければならないのだ。……幸運なことに女性のSSSランカーがこの場にいる。なんとかなるだろう」

「あんまり桜を危険な目に合わせたくないんだけど……そういうことなら……」

「だ、大丈夫! 私頑張る!」

「(まあ、楽勝だと思うけどきつかったら兄ちゃんを姉ちゃんにしてから連れてこればいいか)」



 ダーキニーは3人に気がつかずにはあるようだが、さらに距離を縮めてきていた。3人は一応茂みに隠れている。

 そして一方、夕方に叶が自分以外興味がないと言ってくれて嬉しかった桜だが、目の前に露出が多い女性が歩いていることに変わりはないので別の意味で焦り始めている。



「どうする? 奇襲するか……?」

「2パターン考えられます。一方は気がつかれた時点で体が動かなくなるか、あるいは近づいた時点で……。後者ならまずい」

「やはり遠距離で攻めるか」

「どうやら、もうすでに俺の魔法の射程範囲内には余裕で居ますね。高火力の魔法を撃ってみます」

「わかった」

「桜、一撃で沈めたいから補助魔法を」

「うん」



 桜は叶にかけれるだけ補助魔法をかける。叶は桜に貰った眼帯を右目につけ、魔法陣を展開する。



「よし……」

「視界が悪くならないか? なんのアイテムだそれは」

「俺のやる気を最大限まで引き出すアイテムです。ね、桜」

「うんっ!」



 時空間から槍の雨を降らせる魔法。それを最大火力で放つ準備は終わった。あとは撃つだけ……その時、3人の頭の中で声が聞こえた。



<人間の……男の……! 魔法を感じる……!>

「っ!?」

「なんだ!?」



 その声が聞こえた瞬間、叶の魔法陣が消滅した。

 そしてダーキニーは3人に気がつき、その方向をを向いた。完全に場所まで把握されてしまった。

 一応、人としてなら美女であるダーキニー。

 しかしニタニタと怪しげな笑みを浮かべており、恐怖感を増していた。



<おお……これはこれは特別上等で美味そうな……美男子が2人も! おほほほほほほ! 妾の大好物……! ただ、ひとり雌豚がおるようだが……>

「か、叶! 魔法陣消えたけど大丈夫?」

「う……あっ………!?」



 声を出そうとしたが出せない、そもそも魔法を放つため(本当は必要ないのだがカッコつけるため)右掌を突き出した格好のまま動けない。そんな状態に叶、そしてラーマ国王は陥っていた。



「(不覚……! まさかここまでとは……!)」

「(きついねこりゃ……レベル差はかなりあるのに、あと2分は動けないぞ。メッセージを送るのも無理そうだ。俺でこうなんだから、ラーマ国王はあいつを倒さないし動けないとみて良さそうだな)」

<美男子より先……雌豚より先に、その邪魔な草木を払わないとな。かわゆい顔がよく見えぬ>



 ダーキニーは魔法で剣を二本作り出した。それを3人がいる茂みに向かって振るう。

 剣撃は空気を切り裂きながらすすみ、3人の元にたどり着くと、周囲の植物を切り裂き、吹き飛ばした。



<ちょっと傷を負ったか?>

「国王様!」



 叶と桜は当然のように無傷。しかし、ラーマ国王は同格からの攻撃をくらったわけであり、身体中に切り傷ができている。



「もう回復させましたけど……」

<なに、雌豚は無傷か。強いのか……めんどくさいな>

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