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Levelmaker ーレベル上げしながら異世界生活ー  作者: Ss侍
二十五章 情報社会

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第八百三十二話 翔の緊張

「翔、大丈夫?」

「大丈夫そうに見えるか?」

「全然」



 久しぶりに物を大量に売り、それで得たお金の使い先もやっぱり決まらないまままた地球に戻ってきて……特に変わったこともなく、また地球での一週間も半分を切った。


 家が凍りつくとか、魔法陣が現れるだなんて、極端におかしなことはもう起こっていない。やはり、魔神たちの言う通り、デイスって人が魔神の封印を解くためにあれこれ試していたみたいだ。

 相変わらずお地蔵様の首の不調は治らないので、もしかしたら裏でまた何かしてるのかも知れない。

 アナズムでは最近、どうにも強い魔物が増えてきたような気がするし。


 それはそうと、今日は金曜日。

 冬休みが終わり、うちの学校で行っている正式に順位が出る休み明けテストがあり……3月末の学年末までもう何もないこのだらけた時期に緊迫している幼馴染の男が一人いる。

 別にバレンタインデーが近いから緊張しているとかってわけじゃないだろう、翔の場合は。どうせリルちゃんからたっぷり愛が詰まったチョコレートもらえるだろうしさ。


 ……そう、翔が緊張している理由は、明日のテレビ番組の撮影にある。それが決まってからずーっとこんな調子で、前日である今日はもうガクガクブルブルしちゃってるね。


 別に翔はテレビに出たり目立つのが苦手ってわけでもなく、むしろ普通の人よりはそう言う状況下でも余裕で行動できるけど、有名人に会うのがダメらしいね。

 リルちゃん曰く、ずーっと緊張をほぐしたり、上手いトークをするための勉強をしてしたのだそうだ。



「あーくっそ、緊張するぜまったく……」

「インターハイとどっちが緊張する?」

「余裕でこっちだな」



 そりゃそうか。翔がここまで落ち着きがないのも初めて見たし。災害の最中であったり、銀行強盗に遭遇したりしていてもいつもは落ち着き払ってるもの。



「じゃあ、ほら、リルちゃんに癒してもらわなきゃ」

「美花……もう、かなり癒してもらったと思うぜ……だが、やっぱりこればっかりはダメらしい」

「わふん……彼女として出来ることを出来るだけやったんだけど……ごめんね、ショー」

「別にリルは悪くねーよ」



 そりゃあもう、リルちゃんったら、抱きついたりしてたくさん癒してたのは俺も知っている。

 もしリルちゃんがいなかったら、そういうことは俺らがやらなきゃいけなかったからね。大変だね。



「ほほぅ……どのように癒していたか、それを是非教えてもらえませんかねぇ」

「げ、佐奈田……」

「さなちゃん! えーっとね、ぎゅーってしたりキスしたりしたんだよ」

「えー、本当にそれだけ?」

「ほ、本当にそれだけだよ!」



 リルちゃんのは多分嘘だろう。もはや俺と美花と同レベルなほどラブラブな域まで到達しているこの二人の慰め行為が、ハグやキスで終わるはずがない。



「それはそうと、しーっかり私たち六人見に行くからね!  上手いトークしてよねー」

「さなちゃんのお父さんから独自のルートで伝って、エキストラとして参加させてくれることになったんだっけ? ありがとね、さなちゃん!」

「美花ちゃん!!ふふふ、何も感謝することはないのよ。私も見に行くから」



 佐奈田が言ってる六人というのは、俺、美花、叶、桜、リルちゃん、佐奈田のことだ。

 佐奈田のお父さんがテレビ関係とかにかなり顔が効く人らしく、色々と手配してくれた。持つべきものはこういう特殊な友達だと思うの。

 まあ、俺ら全員大概特殊な環境だけど。

 というかこの学校で凡人の方が少ない。

 例えば両親が俳優の子とか、両親が政治家の子とかも居るしね。



「わふ、それにしてもさなちゃんと、叶君と桜ちゃんって面識あったんだね?」

「まー、ちょっとね! ほら、私って校内新聞作ってる立場でしょ? 注目を集める人物には全員チェック済み、関わり済みよ!」



 その情報散策能力は本当に化け物みたいだからなぁ。たまーにそれをどこで知ったのかわからないってほどの個人的情報を入手してたりするし。

 ……もし、部外者にアナズムのことがバレるならまず佐奈田からだろうね。まあ、言わないでってお願いしたら言わない良い子だからなんとかなると思うけど。



「それにしても肩身狭いわぁ……。私が一緒にエキストラに入って大丈夫かどうか迷ったもの」

「えー、なんで? 手配してくれたのはさなちゃんのお父さんじゃない」

「だってほら、私以外の貴方達全員がこの学校で学年一位だし、見た目も……ね?」

「わふー、さなちゃんも可愛いよっ」

「そうだよ、気にすることないって!」

「お、俺もそう思うよ!」

「美少女ランキングトップ3全員から言われてもね」



 フォロー入れたは良いけど、佐奈田はまだ不安そう。実際見た目はかなり良いんだよ。その美少女ランキングで何位から知らないけど。

 それにしても相変わらず、俺はイケメンランキングの方じゃなくて美少女ランキングの方なのか。

 複雑だなぁ。



「ま、そういうことだから……火野、頑張ってね、明日は」

「お、おおお、おう!」

「わふー、緊張せずにリラックスだからね。帰ったら今日もマッサージしてあげるから……」

「どこの?」

「どこの…って、リルからしてもらってるのは普通の整体だよ整体!」



 まあ、別に俺らは緊張することなんてないし、ピクニック気分で見学に行こうね。

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