第六百四十四話 転生ショップ再び 2
「さてと、お地蔵様のガチャ……もとい転生ショップを使うのも久しぶりだね」
「そうね」
俺とミカは自室へとは戻らず、目の前の転送装置お地蔵さんを弄った。転送目的以外でこれに触れるのは本当に久しぶり。
……前に使ったときは地球は9月だったのに、今はもう12月の初頭。アナズムは2倍の時間いたわけだから……二世界合わせて9ヶ月ぶりになるね。
案外ほおっておいたね、俺。
てことはリルちゃんとの仲も翔以外はそのくらいになるわけか。時間の流れってのは早いものだね。
「1回10回分の…M…なんだっけ? とにかくそんなポイントを使うんだったよね。1ポイント1転生でさ」
「そうそう。それで確か有夢は残り420回……42回分のガチャができるのよね」
「全体化するのにさらに追加で20ポイント取られるから、それよりもっと少ない回数だけどね」
「ま、足りなくなったら私も協力するわ。私はんーと、50回以上できるみたい」
合わせて92回以下か。
かわいい弟が狙っている通りのものを出してあげることができるだろうか。
……ま、足りなくなってもダンジョンに補充しに行けばいいだけなんだけど。
「とりあえずホーム画面開くよ」
「そうね」
【 世界移動
・使用する/使用しない
転生ショップ
・使用する / 使用しない
経験値.1日倍加
・2MTP払って使用可能
追加機能の管理
・使用する/使用しない 】
そうだそうだ転生回数のポイントの名前、MTPだ。……でもなんの略かは忘れた。
頭の中で転生ショップを使用することを選ぶの。
【機能の追加を選択致しました。これより10MTPを消費しランダムに機能が一つ、当装置に追加されます。
この追加された機能の効果は購入者本人にしか対応致しません。しかし、購入者がホーム画面に出現している項目、『追加機能の管理』が追加されてますので、その項目を選ぶことで、20MTPで追加機能の対象を、この装置の使用者全員とすることができます。
以上のことを踏まえ、購入致しますか? 】
「じゃ、とりあえず1回やってみるよ」
「うん」
俺は脳内の案内にハイ、と答えた。
さて、何が来るんだろう……この瞬間はなんだか本当に楽しみかんだよねん。
【機能【無制限観察】が追加されました】
……お、なんだこれは。
「新しいのが追加されたみたいね! 説明読んでよ、説明」
「うん」
ホーム画面に戻り、【無制限観察】が追加されていることを確認。そこから説明を表示するように要求するの。
【無制限観察 (追加機能)
この項目を選択し展開することで、この装置の周囲にいる間、好きな場所、好きな対象のリアルタイムの映像を見ることができる。
場所や対象の指定は基本的に使用者の記憶によるが、手動入力で指定することも可能】
つまりいつでもどこでも覗き見し放題の機能ってわけか。なんだこれ。何に使えばいいんだろう。
「……あゆむぅ、これ使えばお風呂覗き放題だね! 覗きたい気分になったら私の覗いてもいいよ?」
「頼めば……いや、頼まなくても一緒に入ってくれるでしょうに。ま、盗撮も防犯カメラ的なこともし放題ってことか……全体化はしなくていいかな」
「そうね! ……ね、私は有夢の将来のお嫁さんだからいくらでも見ていいけど、他の女の子を覗いたらダメだからね? 泣くよ?」
「わかってるよ」
たまにちょっとダークサイドっぽくなるのかわいい。やっぱり今日も後でゆっくりしっぽり……いや、今はそれよりガチャガチャを進めないとね!
「じゃ、次やるよ」
「うん!」
脳内でホーム画面から機能追加を選び、はい、と選択する。また一つ機能が増えたみたいだ。
【機能【ワープ】が追加されました】
「おおっ、ワープだって!」
「名前からして想像できるわね…一応説明見てよ」
「うん」
【ワープ (追加機能)
使用者が思い描いた風景に自由にワープできる。または、街や村、ダンジョンなど固有名がある場所にはその入り口と判別される場所を手動入力で選択できる。
一度このワープ機能を使った場合、ステータス画面から装置目前まで戻るかどうかを選択できる】
「つまりカナタ君の能力の劣化版ね。いや、MP消費がなかったりすることを考えるとトントンかも」
「そだね。でも確かにカナタの負担はだいぶ減るかも。戻る場合は地球からアナズムに帰るときと同じでステータス画面から帰れるんだね」
「ま、便利って言えば便利ね。今後ラーマ国王に呼ばれた時にカナタ君をわざわざ駆り出さなくていいし」
「そだね、これは全体化させておこうか」
追加機能の管理から20MTPを払って全体化させた。
これでいつでもどこでもどんな遠いところでも無制限に行ける。ふふ、便利だね!
……てことは至る場所に自由にデート行き放題か!
今抱えてること全部済んだら日帰り世界旅行とかしてみたいな。
「むむ…まだ2回しかやってないからなんとも言えないけど、目当てのものは出て来るかな」
「わかんないよ。とにかくやって見ないと。とりあえず今は役に立ちそうなのしか出てきてないわけだし」
「………やっぱり私のお風呂覗く?」
「だからそれをするくらいなら一緒に入るって」
「えへへー、だよねー」
さてと、まだまだ続けるか。
これはなかなか長い戦いになりそうだぞ。




