賑やかな仲間達
◆エルちゃん視点
「ぐぬぬ……」
どうしてこうなったのでしょうか? 今、僕はお姉さん達に囲まれて現在窮地に陥っております。僕がおもてなちをする側だと言うのにお姉さん達が僕をおもてなちしようとしているのです!
お姉さん達は人差し指に例の粉を沢山付けて、一斉に僕の方へとニコニコしながら、ぺろぺろしなさいと言わんばかりに向けられているのです! こんな美人のお姉さん達に人差し指を向けられたら僕は......ぐぬぬ、紳士として欲望と理性を抑えるのに必死なのです!
「エルちゃ〜ん♪ 勿論、楓お姉ちゃんの指を先にぺろぺろするよね? だって将来エルちゃんと結婚するのはこの私だもんね?」
「ほら、エルちゃん。フィーネお姉さんの初めてあげるから......ポッ♡」
「エルちゃん、見てご覧。僕の指の方が沢山美味しい粉付いてるよ。ぺろぺろするにはオススメだよ」
「エルちゃん、あたいの指の方が綺麗で舐めやすいでぇ〜」
「彩芽、エルちゃんは君に興味が無いようだ。下がると良い」
「あぁ? あたいより胸が小さい奴が何かほざいとるなぁ〜」
「は? 胸は関係ないだろ、僕はこう見えて脱いだら凄いんだぞ? 彩芽より大きい。どうせ君の胸は偽乳のパッドか何かだろ?」
「お"お"ん"? あたいの胸は天然もんや!」
次第にクリスと彩芽が険悪な雰囲気になりそうだったが、楓が呆れた様な表情で2人の間に仲裁に入る。
「2人とも落ち着いて下さい。喧嘩は駄目ですよ?」
クリスと彩芽の視線は、楓のポヨンポヨンと揺れる胸へと自然に視線が集まった。
「何を食べたらそんな大きくなるのだろ。僕の負けだよ......清々しい程に完敗だ」
「楓ちゃんが一番デカイ......ふっ、これは叶わへんな。あたいの負けだぜ」
「え? 何がです!?」
良し、話しが段々と逸れて行ってるぞ。流石にお姉さん達の指に付いた粉をぺろぺろするのは、紳士として出来ぬ。僕はそう......健全なのだ。そんな何処ぞの変態さんみたいな事はしない!
「ペロペロはちないの! ボクはちんち!」
「ふふ......エルちゃん落ち着きぃ。よしよし♪ ほな、今度は彩芽お姉さんがエルちゃんにおもてなしをしてあげよう。今日持ってきたお土産のお菓子でエルちゃんの心をがっしりと掴んじゃうでぇ!」
「んぅ? おかち?」
ふむふむ、ボクはそんなにチョロくないもんね! おかちは確かに僕の大好物の一つでもあるけど、お姉さん達と暮らすにつれて僕は色々なお菓子を知ったのだ。そう簡単におかちで驚く僕ではないのだ!
「どや! 商店街の駄菓子屋で沢山買うて来たでぇ~懐かしいやろ!」
「おお、これは凄い量だね」
「あ! これ私の好きなお菓子【だらだらしてんじゃねーよ!】だ」
「葵ちゃんそれ美味しいよね~お酒のおつまみにも合うし」
「懐かしい駄菓子も結構あるわね。何だか小学生の頃を思い出しますね」
「あ! これ西園寺モモネちゃんのVTuberチップスじゃないですか!」
「おい、こら氷華。しれっとVTuberチップス持ってくな。それはエルちゃんのやつやで」
「これが日本の駄菓子なのか……色々あるんだな」
「クリスお姉様は駄菓子食べた事あります?」
「フィーネ、いくら常識知らずの僕でもそれくらいは流石にあるよ」
な、何なのだこのお菓子は!? 僕が見た事のない未知のおかちばかりだ。【ぱちぱち★パニック】、【コーラグミ】、【みくるガム】、【真理子の不倫キャンディー】、【おやつカ〇パス】、【ブサメン】、【チューペット】、【やっちゃん】、【ビックカツ】、【ふがし】、【社畜ブラックサンダー】、【サイダーボウル】、【細菌マンチョコ】、【おみくじマシュマロ】、【ワサビのり】、等……こんなのいくら何でも反則過ぎるよ!
「ちらないおかちたくしゃん!」
「お、エルちゃん興味深々やな♪」
「うふふ......エルちゃんは美味しい食べ物やお菓子には食い付き具合は半端無いからね〜♪」
「微笑ましいな」
ふぇ......僕の知らないお菓子がこんなに沢山あるなんて。僕が良く食べてるうめぇ棒でもこんなに種類があるのか。てか、やっぱりあやめねーたんもお金持ちのお姉さんだったのね。こんなに沢山のおかちを買ったらいくらするのやら......僕には全く想像が出来ぬぞ。僕が毎月頂いてるお給料は500円(エルちゃんがお手伝いで得ているお小遣い)。あやめねーたんが持って来たおかちの値段は分からないものばかりですが、うめぇ棒だけでも凄い量があります。
「あらあら、エルちゃんのお耳がピクピクしてる♪」
「本当エルちゃんは分かりやすいなぁ♪」
「エルちゃん、このパチパチキャンディー食べてみ?」
「ふぇ? なぁにこれ?」
「お口の中がパチパチするんだぞ〜ほら、あーんしてみ♡」
彩芽がエルちゃんの口元にパチパチキャンディーを持って行くとエルちゃんは恐る恐るパクリと食べたのである。エルちゃんはそのお菓子の美味しさに思わず目を見開いた。
「!?」
「どや? エルちゃん、お口の中がシュワシュワするやろ?」
「シュワシュワしゅるの! しゅごいの! おいちいの!」
「おおぉ〜エルちゃん良い食べっぷりやなぁ♪」
お口の中で小さな粒がパチパチと音を立てて弾けているぞ!? しかも、グレープ味と言うらしく甘くてフワフワな甘いモフモフがお口の中で直ぐに溶けてしまう。ふむ、このおかちも至高の逸品と言っても過言ではありません。おかちは本当に恐ろしい食べものだ……中毒性が高くて、いつも僕の心を鷲掴みにして来るんだ!
「はむ♪ もぐもぐ〜♪」
エルちゃんが美味しそうにパチパチキャンディーを食べてると楓達はエルちゃんのその愛らしい姿をパシャパシャと写真を撮り始める。クリスと彩芽はエルちゃんのもぐもぐと食べる姿を見て、手を頬に当てながらウットリとしていた。ロスモンティス最高峰の暗殺者と【天狼会】武闘派極道の組長もエルちゃんの前では一人の乙女と化している。
「んにゅ? かえでねーたん、これなぁに?」
「ん? あぁ、これは【ねりねり☆ねるね】と言う作るお菓子だね♪ しかも、大人の人も楽しめちゃうちょっぴりリッチなお菓子だね。スパークリング☆ロゼ風味と書いてある。値段も少しお高めかな、バーゲンダッツと同じくらい」
「ば、バーゲンだっちゅ!? しょ……しょんなばかな!?」
こ、これがあの超高級なアイスと同じ値段だと!? 僕の毎月のお給料では、この【ねりねり☆ねるね】と言うおかちは一つしか買えないのか……ごくりっ。ならば食べてみたい!
「ふぇ……あやめねーたん、ボクこれたべゆ! たべゆの!」
「お、ええで〜なら彩芽お姉さんの膝の上に座り。これ作る際はな、気を付けないと行けない事があるんやで♪」
「ふむふむ?」
僕は自分の意志とは別に気付けばあやめねーたんに抱っこされて膝の上に座っていました。僕の背中にはあやめねーたんの弾力のあるお胸が当たり、あやめねーたんからはお花のような甘い香りがします。ここに居るお姉さん達の匂いは皆違うけど、共通している事は、皆良い匂いがして僕の心がドキドキしちゃうのです!
「このお菓子はなぁ〜失敗すると爆発するんや♪」
「ふぇ!? ば、ばくはちゅ!?」
「くすくす......彩芽さんたら」
「ぷっ。そ、そうだね......エルちゃん、試しにお姉ちゃん達が見守ってあげるから作ってみようか♪」
「あ! あおいねーたん、わらってゆ! うしょなの! ぜったい、うしょなの!」
「ええ〜嘘じゃないよ♪ ね? 楓お姉ちゃん」
「うふふ♡ そうだね。もう、私の理性が爆発しそう♡」
「ちょっと楓お姉ちゃん! 皆の前でそんな変態不審者みたい顔して......」
「そう言う葵ちゃんの顔も中々やばいよ♪」
「もう、フィーネちゃんたら!」
ごくりっ......いや、流石に爆発する事何て無いだろう。な、無いよね? お姉さん達がニヤニヤしてる時は大抵ろくな事がありません。いつも僕に意地悪してそんなに楽しいのですか!? まあ、騙される僕も悪いんだけど……
「エルちゃんは純粋だからね~エルちゃん、サンタさん来るのを楽しみにしてる程だから♪」
「んみゅ! ボクいいこにしゅるの! たくしゃんおてちゅだいしてるもん! いいこにちてるとね! ちゃんたさん【ふほうちんにゅー】しゅるんだよ♪」
「ぷっ......不法侵入か♪ 見方を変えれば確かに不法侵入だもんな」
「まあまあ、何て純粋な子なのでしょうか。私にはエルちゃんが眩し過ぎます。うちのアホ......美玲お嬢様にエルちゃんの爪の垢を煎じて飲ませて差し上げたい程です」
な、なんでしょうか......この空気わ。お姉さん達の目が物凄く暖かい様な気がします。サンタさんは実在するとこないだテレビでもやっていたし......かえでねーたんがこないだ読んでくれた絵本にも登場してたから嘘では無い筈だ。あの真面目でしっかり者のあおいねーたんですら、【お手伝いやお勉強したり、良い事を沢山するとサンタさんがプレゼント持ってくるんだよ♪】と言ってたのだ。
「わお! エルちゃんお手伝いしてるの凄いね♪ クリスお姉さまもエルちゃんを見習いましょう!」
「そうだね、僕もお掃除するなら得意だけどね」
「あの......クリスお姉様のお掃除は意味合いが違う気が......」
「ボクもおそうじ、とくいなの!」
最近では、掃除機と言う魔道具を前より上手く扱える様になって来たのだ。あおいねーたんと一緒にお掃除してるうちに僕もお掃除スキルが上がってる気がするのだ。
「ふむ、所で楓ちゃん。これはどうやって作るのかい?」
「クリスさん、パッケージの裏面に作り方が記載してありますよ♪」
「おお、本当だ。ふむふむ......少量の水を使うのか。珍しいお菓子だな。フィーネ、このお菓子の事知ってるかい?」
「いえ、私も初めて見ましたよ。そもそも母国にこの様なお菓子はありませんし」
クリスもフィーネも興味深々と言った様子で【ねりねり☆ねるね】を眺めている。
「エルちゃん、お水持って来てくれるかな?」
「んみゅ!」
やはり未知のおかちと出会った時は、年甲斐も無くワクワクしてしまうものですね。本当にここに来てからは毎日が驚きの連続ばかりです。
「かえでねーたん! おみず!」
「うん、エルちゃんありがとう♪ じゃあ、エルちゃんお菓子開けてみて♪ 開けれるかなぁ?」
「まかちてよ♪ ふん! んぅ? ぐぬぬ!?あ、 あかないの!」
「あらあら♪」
本当に僕の体はどうなっているのだ……いくら幼女とは言え力が非力過ぎるぞ。いつもかえでねーたんやあおいねーたんに開けて貰ったりしてるもん。ハサミと言う便利な道具を使えば余裕ですが、かえでねーたんやあおいねーたんに【エルちゃんにはまだ早いからダメ。危ないから】と言われているのです。
「はい、どうぞ♪ まずは容器に白い粉を入れてお水をちょっとだけ入れてみて♪ そしたらこっちの粉を入れて混ぜ混ぜしよう♪」
「こ、これは......へ、へんたいなの! いろがかわったの! や、やばいやちゅなの!」
「エルちゃんww 変態はそう言う意味じゃないよ♪」
かえでねーたんの言う通りに混ぜてみると、何と白い粉が紫色のドロドロとした液体へと変化したのです! ま、まさか本当に爆発するのかな!? 絶対これ危ないやつだもん! 紫と言えば毒の色!
「かえでねーたん! へんないろちてるの!」
「うふふ......大丈夫。もう完成するから」
「あかん、エルちゃんの方が可愛すぎてやべえ。じゅるり」
「彩芽、レディとしてみっともないよ」
「ああ? そういうクリスも見せたらあかん顔しとるやないかい!」
「!? ち、違う! これは......そう、あれだ!」
「恍惚な表情のクリスお姉さま......控えめに言って素敵♡」
「ふふ......ぐふ」
「氷華!? どないしたんや! しっかりせい!」
「氷華さん気絶してる!?」
「葵ちゃんAED持って来て!」
氷華はもう限界だったのだ。只でさえ憧れのアイドル、西園寺モモネ(葵)が住む家にあがり、尊さと可愛いを詰め合わせたエルちゃんを前にしては為す術も無かったのである。可愛いの耐性が無い氷華にとってはある意味地獄だったのだ。
こんばんみー! 皆様覚えて居ますでしょうか? 二宮です。
いよいよ2025年も終わりを迎えようとしていますね(^^) 投稿期間がかなり空いてしまい申し訳ございませんm(_ _)m
これからリハビリも兼ねて少しずつ書いて復帰していこうと思います! 最新話も更新しながら、 1章の方も差し込み投稿して話数を増やして行こうとも考えております。まだ言葉が分からない状態のエルちゃんが初めて水族館に行くお話しや楓の職場にお弁当を届けに行くお話し等、百合やほのぼの要素強めのお話しが書けたら良いなと思っております。
皆様、まだまだ未熟な物書きではありますが、来年もよろしくお願い致します(>人<;) 1章の最新話も追加しますた! そちらも宜しくお願いします! 79部 久遠寺小春ちゃん登場です
では良いお年を!
Xのアカウント→@SYOTA_NINOMIYA




