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子供になったお母さん  作者: 柴田盟
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ユーネットワークの新たなる宿敵

 ユーネットワークを裏で操る駒木根は殺されてしまった。


 ユーネットワークは今度は私の大切な子供の純君と小百合ちゃんに向けられる事になった。

 純君と小百合ちゃんは行方が分からなくなっていた。


 とりあえず、私と豊川先生は駒木根の遺体を後にして、ユーネットワークに知られたが、純君と小百合ちゃんはどこか姿を消して、純君と小百合ちゃんをターゲットにしている。


 二人を見殺しには出来るわけがない。


 私は二人がどこに行ったのか分からない。だから探すしかない。


 とにかく二人を探すために豊川先生に車を出して貰って、純君と小百合ちゃんが以前いた海浜公園に行った。


 海浜公園は凄く広い場所だ。


 私は純君と小百合ちゃんの名前を大声で出しながら、探したが一向に見つからない。


「亜希子ちゃん。いないみたいだね」


「はい。そうみたいです」


 純君に小百合ちゃん。お願いだから無茶な事はやめて欲しいと私は思っている。


 何だ!!?この気配は?


 何かものすごい者に見られている感じがする。


 そんな事よりも純君と小百合ちゃんを探しに行かなければならない。


 そんな時であった。私の携帯に連絡が一本入った。


 着信画面を見てみると、公衆電話と表示されていた。


 もしかしたら純君なんじゃないかと思って、電話に出て見ると案の定純君からだった。


「お母さん!」


「純君、今どこにいるの?」


「とりあえず、僕は小百合ちゃんを探すことに成功したよ」


「そう、じゃあ、うちの戻って来なさい」


「それは出来ないよ。僕と小百合ちゃんは小百合ちゃんのお母さんを殺されたユーネットワークに復讐をしてやるつもりなんだ」


「それよりも、駒木根の奴は腐乱死体で発見されたわよ」


「えっ!?そうなの!?」


「だからあなた達の復讐はもう済んだも同じ事だよ。だから大人しく帰って来なさい」


「それは出来ないよ。僕達は小百合ちゃんのお母さんを殺したユーネットワークに復讐するつもりだ。考えて見なよ、小百合ちゃんはユーネットワークの人間に殺されてしまったんだよ」


 純君が悔しそうに言う。


 その気持ちは分かる。


「純君以前にも言ったようだけれども、復讐は復讐しか生まないよ」


「そんな事は分かっているよ。でも小百合ちゃんのお母さんは何も罪もないのに殺されてしまったんだよ。小百合さんは凄く悔しそうにしているよ」


「純君、小百合ちゃんに変わってくれるかな」


 そう言うと、純君は小百合ちゃんに変わってくれた。


「はいもしもし、小百合です」


「小百合ちゃん。バカな事はやめて、うちに帰って来なさいよ。お母さんが殺された気持ちは充分に分かる。それにユーネットワークは今度はあなた達の命を狙っているのよ」


「そうなんですか?」


「そうなのよ。ユーネットワークは今度はあなた達の事を狙っているのよ。それにあなた達を探して殺そうと私に深い心の傷を与えようと、とんでもないことを言っているのよ」


「私は命なんていらない。私にはお母さんを殺された恨みしかないのだから」


「何でそんな事を言うの?小百合ちゃん。私は凄く悲しいよ。もし小百合ちゃんが殺されてしまったら私はどうなると思っているの?」


「・・・」


 小百合ちゃんは言葉を失ってしまった。


「私も命を狙われているのよ。だから純君に小百合ちゃん。私達とユーネットワークと闘おうよ」


「分かりました。私も純君も亜希子お母さんのところに帰ります」


 私はそれを聞いて凄く安心した。


「亜希子ちゃんと純君は今どこにいるの?」


「ヨットハーバーです」


「かなり遠いところにいるのね。今から豊川先生と一緒にヨットハーバーまで向かうからちょっと待っていてね」


 いったん電話を中断して、豊川先生に言う。


「豊川先生、彼らはヨットハーバーにいるみたいです。急いでヨットハーバーまで行ってくれませんか?」


「うん。任せてよ」


 そう言って豊川先生は車を出してくれた。


「小百合ちゃんに純君、今ヨットハーバーまで向かうから少しの間待っていてくれるかな?」


「分かりました」


 小百合ちゃんは素直に私の言うことを聞いてくれた。


「それじゃあ、亜希子お母さん。私と純君はヨットハーバーで待っていますので、いったん電話を切ります」


「分かったわ、小百合ちゃん、私と豊川先生が来るまで、大人しく待っていなさいよ」


 そう言って通話は切れた。


 なぜ二人はヨットハーバーにいるのか気になったが、今はそんな事を気にしている場合じゃない。


 私は豊川先生に車を出して貰って、ヨットハーバーまで行くことになった。


 ここからヨットハーバーまでかなりの距離がある。


 本当に二人は何しにヨットハーバーに行こうとしているのか今の私には分からなかった。


 とにかく純君と小百合ちゃんはユーネットワークに狙われている。それまでに純君と小百合ちゃんを救い出さなければならない。


 ヨットハーバーはかなりの距離だ。子供の足でいけるような距離じゃないと私は思っている。


 そして三十分が経過して、車でヨットハーバーまで到着した。


 私は心配だった。もしかしたら、小百合ちゃんと純君はユーネットワークに殺されてしまったのかもしれない。


 ヨットハーバーは海浜公園の様に、海が見渡せてやたら広い所である。そこで小百合ちゃんと純君を探すのは安易な事じゃないかもしれない。


「純君、小百合ちゃん!」


 二人の名前を呼びながら私はヨットハーバーを探した。


 でも一向に見つからない。


 二人はヨットハーバーにいると聞いた。もしかしたら嘘なんじゃないかと勘ぐってしまった。


 でも二人が嘘をつくことはないと私は信じている。


 子供二人にユーネットワークに挑もうなんて無謀な考え方だ。


 いくら小百合ちゃんのお母さんが殺されたからって、二人がそんな嘘をつくことはないと思っている。


 私と豊川先生はヨットハーバーをくまなく探している。


 が、見つからない。


 そんな時、私の携帯に連絡が入った。


 着信画面を見てみると、着信不明で、私は出ることにした。凄く嫌な予感がしたが私は出た。


「もしもし」


『いやー高橋亜希子さん』


 今度は音声を変えずに私に連絡を入れてきた。


「あなた、ユーネットワークの人ね」


『そうだよ僕はユーネットワークの人間だ。駒木根の遺体を見て君はどう思った』


「そんな事より要件は何なの?」


『君達が探している純君と小百合ちゃんだが、こちらでさらわせて貰ったよ。君達の電話の音声を聞いて、二人がヨットハーバーにいると聞いてね』


 やられた。どうやら一足遅かったかもしれない。


 嫌な予感が当たってしまった。


「二人は無事なんでしょうね。駒木根の奴はあなた達が殺したのね。それに私達はあなた達に恨みなんてないと思っているんだけれども」


『ああ、恨みはないさ。でも駒木根が市議会委員の力を借りて僕に力を貸してあげたが、何か君に興味を持ってね』


「興味を持っているって何のこと?」


『駒木根の奴は君達に死ぬような事は避けようとしていたが、僕は小百合君のお母さんを殺させて、どんな思いをするのか楽しみにしていたよ』


「そんな事で小百合ちゃんのお母さんを殺したの?」


『まあ、そうなるね。駒木根の奴はいたずらで君達の仲間達をどん底に陥れようとしたが、その所を僕は岡目八目で見ていたんだけれども、何か楽しそうで僕も参加させて貰ったよ。それで駒木根の奴は小百合君のお母さんを殺すと提案したときには反対していたが、お母さんが殺された時の反応は本当に面白かったよ』


「あなたは狂っているわ。そんな事をして何が楽しいの?」


『さて、小百合君と純君は私の手元にいる。君がこの二人を殺したらどんな反応をするのか、楽しみなんだけれどもな』


 その話を聞いたとき、私に得たいのしれない怒りが吹き出して来そうになってきた。


「あなた、もしそんな事をしたら絶対に許さないからね!!」

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