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子供になったお母さん  作者: 柴田盟
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必死の攻防

 豊川先生から連絡が入り純君と小百合ちゃんがいるところが分かったって連絡が入った。


 純君も小百合ちゃんも駒木根に報復しようとして殺そうと考えているに違いない。


 とりあえず、豊川先生から純君と小百合ちゃんの居場所が分かったのでそれを聞くことにした。


「二人はどこに行ったのですか?」


「今、二人は海浜公園にいると盗聴に成功した」


「分かりました海浜公園ですね」


 すぐに携帯をしまい海浜公園へと私は自転車を漕ぎ急いで海浜公園に向かった。


 海浜公園は私と純君の思い出の場所だ。


 すると私の携帯にまた連絡が入った。


 着信画面を見てみると純君の物だと表示されている。


「もしもし純君」


「お母さん」


「純君、バカな事は考えないで帰ってらっしゃいよ」


「それは出来ないよ。僕と小百合さんは駒木根に報復するためにここまで来たんだ」


「ここってどこよ」


 本当は豊川先生に居場所を聞いているのだが、あえて話さずに今純君達がいる場所を聞いてみてみる。


「それは教えられないよ」


「純君も小百合ちゃんもあなた達の命はあなた達の物だけじゃないんだよ。だからバカな事はやめて帰って来なさいよ」


「それは出来ないよ。僕達は駒木根に殺されるかもしれないが、僕達の怒りは止める事が出来ないんだよ。だから駒木根に報復するまで帰る事は出来ないよ。考えて見てよ。小百合ちゃんのお母さんが殺されてしまったんだよ」


「それであなた達だけでユーネットワークに手を出そうだ何て馬鹿げていると思うよ。だからお願い、私達の所に帰ってきて」


 私は涙声で言った。純君達が死んでしまったら私はもうどうする事も出来ない。


「お母さん。ごめんなさい。僕達は無事に帰れるかどうか分からないけれども、僕は負けるわけにはいかないんだ。絶対に駒木根の奴を殺して、小百合さんの鬱憤を晴らしてやりたいと思っている」


 私は自転車を漕ぎながら、純君達がいる海浜公園まで通話をしながら向かっている。


 純君達は狙われていることを覚悟に海浜公園にいるようだ。思い出の場所で死のうとしているのか?


「お願いだからやめて、駒木根を殺しても何もならないよ。それに駒木根はユーネットワークに殺されるわ」


「何を根拠にそんな事が言えるの、僕達は駒木根の奴を殺して僕達の鬱憤を晴らしてやろうと思っているんだ」


「純君、太宰治が言っていたんだけれども、人を殺すより生かした方が辛い事が待っているのよって」


「そんな事は関係ない、僕達の手で駒木根の息の根を止めてやるんだ。それにひと思いにはさせない。一番苦しい思いで殺してやろうと思っている」


 その時、純君の怒りを感じた。


 もし私の純君が殺されたら同じ事をしていたかもしれない。


「純君、私だって小百合ちゃんのお母さんが殺された事を許せないと思っているわ。せめてお母さんも純君に協力させて」


「そんな事は出来ないよ。現に小百合ちゃんは本気で小百合ちゃんのお母さんを殺された怒りが分からないかな?」


「分かるよ。もし純君が殺されたら、私だって命をかけて純君の敵を討ちに行くよ。そうしたらお母さんも殺されてしまうよ」


「奴らの狙いは僕達だ。だからお母さんは殺される事はない。だから心配しなくても大丈夫だよ」


「何度も言うよ、純君と小百合ちゃんの命はあなた達だけの物じゃないんだよ。だからバカな事は考えないで、帰っておいでよ。小百合ちゃんのお母さんが殺された事は私と豊川先生で何とかするから」


「お母さんと豊川先生に何が出来るんだよ。僕と小百合ちゃんは絶対に駒木根の事を許しはしない」


 もはや今の純君にこれ以上何を言っても無駄のようだ。


 私は純君達の事をほおって置くことは出来ない。


「お願いだから純君帰って来てよ。一生のお願いだから」


 私は涙が止まらず涙声で言ってしまった。


「そんな事は出来ない。僕達は駒木根の奴を殺すまでは帰る訳にはいかないんだ。どんな仕打ちを受けようとも、仲間を殺された痛みは内臓をえぐられるより辛い物だと僕と小百合さんは知っている」


 純君と小百合ちゃんの殺意は本物だ。これ以上何を言っても彼らを止める事は出来ないことを知った。


 でも今、私は純君と通話をしながら、純君と小百合ちゃんがいる海浜公園に向かっている。けれども海浜公園まではかなりの距離がまだある。だから電話で引きつけて二人がバカな事をしないまま海浜公園までつけば良いと思っている。


 そうだ。電話で引きつけて、海浜公園まで行けば良いと思っている。


「純君は私の宝物だよ。その宝物を無くしたら、どんな思いをすると思う」


「うわああああ!!何だ。お前は・・・」


 何者かに襲われたのが、そう言って純君の通話が途切れてしまった。


「純君、純君!」


 必死に名前を呼ぶが通話が途切れてしまった。


 純君に何が起こったのか?分からないが私は純君の所に一刻も早く辿りつかなければならない。


 純君お願いだから無事にいて、小百合ちゃんのお母さんが殺された気持ちはお母さんにも分かるから、だからって命をかけてまでもユーネットワークに手出しをしないで。


 私は自転車を必死に漕いで純君達がいる海浜公園まで向かう。


 私は見た目は大人だけれども頭脳は大人だ。でも体が大人でない私は海浜公園まで急いで行くことが出来ない。


 何度も転び、何度も転倒したが、私は諦める訳にはいかない。


 私は息を切らしながら海浜公園まで大人用の自転車で向かっている。


 そして海浜公園まで辿り着くことが出来た。


 海浜公園は広い、純君達はどこにいるのだろうと辺りを見渡してみると、純君と小百合ちゃんの姿が見えない。


 とにかく探さなきゃ。


 そう思って自転車を降り、豊川先生が盗聴で純君達を探してくれた海浜公園を探した。


 私は息を殺しながら、海浜公園内を探している。


 だけど海浜公園は凄く広い公園なので探すのは困難だ。


 そんな時、純君の声と小百合ちゃんの声が私に響いた。


「くそー何だお前は!?」


「お前が私のお母さんを殺したのね」


 純君と小百合ちゃんの声が私に響いた。


「そうだよ。俺がお前の女の母親を殺したんだよ」


 その下品な声はユーネットワークの仕業だと私は思った。、


 その声を辿って向かっていくと、小百合ちゃんと純君を見つける事が出来た。


 そのユーネットワークの回し者は両手に刃物を持っている。


 それにそのユーネットワークの回し者は純君と小百合ちゃんをひと思いに殺さずにじわりじわりと殺そうとしているのが分かる。


「純君、小百合ちゃん」


 と私が大声で叫んで呼ぶと二人は私に反応してくれた。


「お母さん」「亜希子お母さん」


 二人は私がここに来て安心している。


「何だ。お前は!?」


「あなたはユーネットワークの回し者ね」


「それがどうした」


「どうもこうもないわよ。大の大人が小学生相手に刃物で喧嘩するなんて恥ずかしいとは思わないの?」


「思わないさ、だって俺は殺し屋何だからな」


 刃物を持った殺し屋は、純君達の少林寺拳法の技が通用しない。


 この殺し屋は武術も学んでいると私は感じた。


 純君と小百合ちゃんの姿を見てみると、刃物で刺されたのか所々血の跡が散見される。

 

 このままでは二人が危ない、私が相手になるしかない。


「そこの刃物やろう、私が相手になってあげるよ」


 するとそんな声は聞こえず、純君と小百合ちゃんは満身創痍にも関わらずにその刃物男に立ち向かっていく。


「純君、小百合ちゃんやめなさい」


 そう言って刃物男に私も純君と小百合ちゃんに続いた。


 だが刃物男は人を殺しなれているのか?隙がなく刃物を振り回して、私達の攻撃は通用しない。


 おまけに私は肩を刃物で突かれて、激痛が走り、刃物男に一撃も喰らわせられずにやられてしまった。


「俺の名前は安井って言うんだ。ある人からの命令でお前達を殺せと命令が入っている」


「その人とは駒木根ね」


「ほう、お前が駒木根が言っていた。高橋亜希子か、駒木根の命令でお前だけには恐怖のサプライズをしてやれと言われている。だから安心しろ、お前はこの二人が殺されるところを見て絶望するがいい」


「そんな事はさせない」


 私は覚醒状態に入って、肩の痛みがなかった。

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