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子供になったお母さん  作者: 柴田盟
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フリースクール英名塾

 僕達は学校をずる早退して、篠原に叱られたが、篠原は手を振ってきたが、それを小百合さんが少林寺で学んだ技を使って牽制して言いたいことをはっきりと言ってやったのだ。


「篠原先生は僕達がクラスメイトにシカトを受けている事を知っているんでしょ。何で知っているのに、何とかしないんだよ」


 と僕は先生に反抗してしまった。


 でも僕の反抗は虚しく、篠原先生には届いていないようだ。


 つまり面倒くさくなったんだな。


「た、高岡、手を離せ、俺が悪かったから」


「悪いと思っているなら、私達の事も考えてよ、あなた学校の、このクラスの教師でしょ」


「分かったよ。だからその得たいのしれない関節技を解いてくれよ」


 小百合さんは篠原の言うとおりにして技を解いてあげた。


 とりあえず先生は僕達の事を聞いてくれて、再び僕と小百合さんは教室に入り、篠原先生も教壇に上がった。


「よし、今日もホームルームを始める」


 そう言って篠原先生はいつものようにホームルームを始めて、僕達の気持ちをクラスメイトの人達には一言も言わなかった。


 そう言えば、駒木根の父親って市議会員であり、先生でも頭が上がらないほどの権力の持ち主であった事を忘れていた。


 そうだ。僕達は駒木根がいる以上、先生も生徒達も恐れて手が出せないらしい。


 このクラスは駒木根が気に入らない奴に対しては仲良くなってはいけないルールだったんだ。


 僕は呆れてしまい、ランドセルを背負って、帰ろうとしたら、小百合さんも僕に続いた。


「おい、お前等どこに行くんだよ」


 すると小百合さんは篠原先生に威圧的な視線を向けて、ビビっている感じだった。


 そうして僕と小百合さんは図書館へと向かったのだった。


「またずる早退してしまったね」


 小百合さんが言うと、


「学校なんてくそくらえだよ」


「純君、昨日と同じ事を言っている」


「だって本当にそうじゃない。駒木根の奴が市議会委員だからって、先生も手が出せないなんて篠原の奴も大した事じゃないよ」


「本当に、それと今日はお昼どうする?」


「図書館に寄ってとりあえず、お昼になるまで小説を描いて、今日はどんな大目玉を食らうか分からないけれど、僕の家でご飯を食べよう」


「今日はそれに少林寺拳法の日だったね」


「そうだね。少林寺拳法は本当に役に立つね。小百合さんがあの大人の篠原にあんな風に牽制して、技を仕掛けちゃうだ何て」


「別に大した技じゃないよ。それに篠原の奴私達に手を上げたんだから、それなりの報いを受けてもらっても良いと思っているんだけれどもね」


 二人で勉強して小説を書こうとしたところ、僕のお母さんが現れた。


「あなた達、やっぱりこんな所にいたのね」


 そう言われて僕と小百合さんは目を俯かせて何も言えない状態だった。


「あなた達本当に学校が楽しくないんだね」


「学校なんて楽しくないよ」


 僕はお母さんの目を見て威圧的に答えると、お母さんはさらに威圧的にギラリと光るような目で返してきた。


 さすがの僕も小百合さんもその目には逆らう事が出来なかった。


 お母さんは本当に恐ろしい人だった。


「仕方がないわね。あなた達とりあえず、私についてきなさい」


 そう言われて僕と小百合さんはお母さんの後について行った。


「お母さん、どこに行くの?」


「ついてくれば分かるわよ。とにかくあなた達は学校がつまらないんでしょ。だからフリースクールを紹介してあげる」


「フリースクールって何?」


「あなた達みたいな学校にも行けない人達が訪れる場所よ。私の知り合いにその塾長を紹介してあげる」


 お母さんの話に僕と小百合さんは何かワクワクしてきた。


 僕達の様な人達が集う場所と聞いて僕達は是非ともフリースクールに行きたいと思った。


 その場所は隣町であり、図書館からかなり歩いた所であった。


 まあ、仮に僕達がフリースクールに通う事が出来るようになれば良いじゃないかな?と思った。


 お母さんの話を聞いて僕と小百合さんは是非ともそのフリースクールに行きたいと思っている。




 ★




 お母さんについて行ってかなりの道のりだ。


 それに僕も小百合さんも疲れて来た。


「ねえ、お母さん、フリースクールまだ?」


「そろそろよ」


 そうして大通りの路地に入り、どうやらついたみたいだ。


 フリースクール英明塾と看板が立てられていて、そこは一軒家の民家の様な場所だ。


「お母さん。その格好で会いに行くのはまずいんじゃない?」


「確かにそうね。でも私はあなた達の保護者でもあるから、私を通して話させて貰うから」


 するとお母さんは呼び鈴を鳴らして、中から出てきた人はボサボサの髪に眼鏡をかけて、服はジーパンに白いTシャツを着ている。それに凄くびっくりしたような顔をしている。


 でも僕は感じた。この人はただ者じゃないと。


「こんにちわ、豊川先生。私は高橋亜希子です」


「ええっ!!」


 と豊川先生は驚いた様な顔をしている。それは元々か。


「ごめんなさい。こんな姿になっちゃって、実を言うと、数ヶ月前に子供の姿になってしまったんですよ」


「ほうほう、それは不思議な事だね。亜希子ちゃんの事を昔から知っているけれども、まさか初めて会う感じがして新鮮だな」


 この人、家のお母さんが若返った事をあまり驚いていないみたいだ。


 すると豊川先生は僕達の方に目を向けて、


「どうしたの?そこの二人は亜希子ちゃんの息子と娘かな?」


「男の子の方は私の子供で、女の子の方は将来私の息子と契りを結ぶ約束をしている子です」


「いやーさすがに亜希子ちゃんの息子さんだ。もうこの年になって彼女を連れて歩いているなんて」


「それよりも、この二人をこの英明塾でお世話になりたいですが良いですか?」


「もちろんOKだよ、二人ともそんなに畏まってないで話し合おうじゃないか」


 話し合うって何を話し合うのか?僕と小百合さんは一瞬見つめ合ってしまった。


 そうして中に入ると、ドアの壁にパソコン室とゲーム室と学習室と言う扉が存在していた。

 まずは話し合う事から始める事にして、学習室の扉を開けると、高校性ぐらいの男の子と六十は超えてそうな男性が机に向かって学習していた。


「勝君に徳川さん、ここで話会うからちょっと席を外してくれないかな?」


 高校生の人は勝と言うらしい、それと老人の人が徳川さんって言う人みたいだ。


 僕達はそれぞれの場所に座って、まず話し合う事から始まった。


「君達二人はいじめにあって学校に行けなくなったの?」


「半分当たりで、半分は違います」


 と答えた。


「ほう、じゃあ、学校は楽しくないのかな?」


「正直言って楽しくないです」


 そう言うと小百合さんもこくりと頷く。


「なるほど」


 するとお母さんは、


「この子達、学校をサボって図書館で小説なんて書いていたんですから」


「何だ君達、小説なんて書くのかい?」


 豊川先生は凄く驚いたような顔をしている。いやそれは元々そのような顔なのかも。


「はい。学校で学ぶ事なんて僕達にはないですよ。僕達二人は市議会委員の父親だか何だか知らないけれど、そいつに目を付けられて、学校では僕達は居場所がないんです」


 すると小百合さんが、


「そいつと来たら、中学生の兄まで連れてきて、私達返り討ちにしてあげましたよ。さらに仲間を連れてきて、私達は逃げ出して、そこで一人一人になったところを見て返り討ちにしてあげましたよ」


「凄いね君達、もしかして亜希子ちゃんから少林寺拳法を学んだの?」


「はい。お母さんの少林寺拳法はまさに神業でしたよ」


「それはそうだろうな。亜希子ちゃんと昔もめて、僕は亜希子ちゃんを牽制するのがやっとだったからね」


「えっ!!豊川先生、お母さんをやっつけた事があるんですか?」


「まあ、あの時は・・ブッ」


 お母さんがそれ以上は言うなと言う感じで豊川先生の脇腹に肘鉄を喰らわせた。


「そう怒らないでよ、亜希子ちゃん」


「先生がつまらない事を思い出させるからです」


「まあ、ちょっと話がずれちゃったかな?とにかく君達は学校がつまらないと、それにいじめまがいの事もされているみたいだね。だったらようこそ、フリースクール英明塾に」


 そう言って豊川先生は僕達を歓迎してくれたみたいだ。

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