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子供になったお母さん  作者: 柴田盟
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弱い者いじめが一番嫌いな僕

 駒木根は以前ぶっ飛ばした駒木根の兄貴とその仲間を二人連れてきた。


 そこで中学生三人に敵わないと思った小百合さんと僕は逃げることにした。


 そうして、中学生の一人に見つかって僕と小百合さんは闘って勝つことになった。


 そしてもう一人の中学生が現れて僕達は対峙する事になりそうだ。


「お前等、竜平をのしたのかよ」


「ああ、のしたよ、お前もこんな奴みたいになりたいか?」


「おい、駒木根どこにいるんだよ。竜平の奴がやられちまったよ」


 と大声で駒木根の名前を叫んだ。


 しかし駒木根は現れず、


 僕と小百合さんはチャンスだと思って駒木根の仲間の三人の中の一人を顔面に拳を加えた。

 僕と小百合さんが相手では身が持たないはずだ。


 やはり中学生だからか、僕のワンパンではすぐには倒れなかったが致命傷までは持って行けた。


 相手が痛みに混乱しているときがチャンスだ。


 そして腹部に攻撃を加えて悶えている時がチャンスだ。


 僕と小百合さんは中学生一人に対して、ボコボコにしてやった。


「小学生だからと言って、三人も仲間を引き連れて来るなんて最低だよ」


「純君それぐらいにしておきな」


 小百合さんにそう言われて僕は我に返った。


 僕は弱い物いじめがこの世で一番大嫌いだ。


 こんな奴ぶっ飛ばしてやれば良いんだ。


 二度と僕達に逆らえないほどにしてやる。


 二人目をぶっ飛ばして駒木根の兄貴が現れた。


「駒木根君の兄貴だよね。二人ともやっつけてやったから、今度は君の番だよ」


 すると駒木根の兄貴は鉄パイプを持って、僕達に襲いかかってきた。


 武器を使うなんて最低だ。


 僕達は少林寺拳法で武器を使う相手の対処法を知っている。


 それは駒木根の兄貴が武器を振り落とす瞬間に前に出て、武器を持った手元を掴むそして丸め込み相手の体制を崩す。


 倒れ込んだ駒木根の兄貴に僕と小百合さんは、総攻撃をかける。


「武器を使うなんて最低ね」


「それに僕達は小学生だと知りながらの蛮行だろう、許せるはずがないよ」


「てめえ等、俺にこんな事をしてただで済むと思っているのか!?」


「それはこっちの台詞だよ」


 そう言って僕と小百合さんは駒木根の兄貴に対してぼっこぼこにしてやった。


「助けてくれよ。もうしないから」


 泣き落としに入っていたが、僕は許さなかった。


「この野郎、ぶっ飛ばしてやる」


「も、もう許してくれよ」


 泣いて謝っているが僕は許さなかった。


 そして小百合さんが、「純君それぐらいにしておきなよ」と言われて僕の頭は凄く血が上っていたが、小百合さんのおかげで頭を冷やすため、深呼吸をして気持ちを落ち着かせやめた。


 僕は許せない相手だと知ったら、許せなくて相手を殺すまでやめなかっただろう。


 小学生二人しかも一人は女性だと言うのに、僕達を相手に中学生三人を連れて来た駒木根の奴が許せない。


「駒木根の野郎、今度見つけたらただじゃ置かないからな」


 そう叫ぶと、何か視線を感じる。


 その視線の先を見てみると、駒木根が電信柱に隠れて僕達の事を見ていたみたいだ。


「そこにいるんだろ駒木根、てめえだけは絶対に許さないからな!!!」


 そう言って駒木根の奴のところに行こうとすると、駒木根は恐ろしくなったのか、どこかに逃げてしまった。


「待てよ、駒木根」


 その後を追うつもりでいたが、小百合さんが、


「純君、もうやめなよ。あんな奴、殴る価値もない男だよ」


 確かにそうだと思って、駒木根の兄貴の顔面を踏みつけた。


 しかしもう意識は無くて、声も出せない状態に陥っている。


「もうやめなよ純君、これ以上やったら、私達が犯罪者になってしまうよ」


 それもそうだな。と納得して僕達は中学生相手に三人ものしたことに優越感に浸りそうになっていた。


 駒木根が連れてきた三人組の男達は全員気絶している。


 本当に僕一人だったら、三人とも殺していたかもしれない。


「とにかく僕達は勝ったんだよな」


 と小百合さんに言うと、


「確かに勝ったけれども、とにかく純君、私がいなかったら、三人とも殺していたかもしれないよ」


 その通りだ。僕は頭に血が上って、奴らに対して本当に殺意を覚えた。


 でも小百合さんが僕に呼びかけてくれた事で我に返る事が出来た。


 これは本当にありがたいと思っている。


「小百合さん。今日は何をしようか?」


「とりあえず、純君、気持ちを整えなよ」


 そうだ。こんな血が上った感じでは、何をやるに対してもやる気が起きない。


 とりあえず、僕と小百合さんは家に帰り、小百合さんは家に学校の鞄を置いて、僕の家に戻る予定だ。


 そうして家に帰るとお母さんは洗濯物を片付けていた。


「あら純君お帰り」


 とそう言って洗濯物を中断して、僕の所に駆け寄って僕にキスをしたのだった。


「・・・」


「あら今日は嫌がらないのね。何かあったの?」


「お母さん。僕人を殺しそうになっちゃったよ」


「えっ、どういう事?」


 お母さんの目の色が変わった。


 そこでランドセルを置いた小百合さんが現れて、僕がお母さんに叱られていた所を目撃されるのであった。


「純君、お母さんはそんな事をさせるために少林寺拳法を習わせたつもりは無いよ」


 そう言ってお母さんは僕の頬を叩いたのだった。


「ちょっと待ってよ、亜希子お母さん。それには私も加担していたんだから」


「そうなの、じゃあ、小百合ちゃんにも教育が必要のようね」


「でも相手は中学生三人だったんですよ。それで同時に襲われて、私達は中学生三人は相手に出来ないと思って逃走したの。それからバラバラになった中学生を一人になったところで、私と純君は一人になったところを倒しに回ったの。あの時私達が手を出していなかったら大変な事になっていたよ」


「そうなの純君」


「そうだけれども、僕は小百合さんに呼びかけが無かったら、殺していたと思う」


 お母さんは「フー」とため息をついて、「とにかく、小百合ちゃんありがとね」


「お礼を言われる程の事はしていませんよ」


「それでもありがとう。そろそろ剛君達にバスケを教えに行かなくてはいけないんだ。純君覚悟していなさい」


 と言われて僕は今日は自宅謹慎を余儀なくされてしまった。


「自宅謹慎私も手伝うよ」


「手伝うことじゃないと思うよ。小百合さんはとにかく外に秘密の基地まで歩いて行きなよ」


「嫌よ。私も純君に加担していたんだから、私にも責任をとらせてよ」


「好きにすれば良いさ」


 そう言って僕は床に寝転んだ。


 すると小百合さんも同じように僕と一緒に寝転んだ。


「純君は喧嘩になると理性を無くしてしまうからね。私心配だよ」


 そんな事を言われると、僕は酷く心が落ち着かなくなってきた。


「ゴメンね純君。変な事を言って気分を悪くさせちゃって」


「そんな事は無いと思うよ」


「そうなの?」


「これで改めて思ったよ。僕は小百合さんの事が必要なんだって」


「私も純君の事が必要だと思っているよ」


「どんな所が」


「とにかく純君、ほおっておけないのよ」


「僕はそんなに弱い人間じゃ無いよ」


「私、最近思ったんだけれども、人間は誰でも弱いんだと思うよ」


「そうなの?」


「そうだよ。誰もが弱い人間だよ。でも駒木根の様な最低な人間は除いてよ」


「・・・」


「だから私がいて、純君がいて、剛君やあっ君に明に凛ちゃんに麻美ちゃんがいるんだと思うよ、それに亜希子お母さんがいるじゃ無い」


 そう思うと不思議な感覚に陥って来た。


 僕は一人じゃ無い。何て素晴らしい言葉なのだろうと。


 そうだ。僕は一人じゃ無い。だから恐れる物なんて何もないんだ。

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