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子供になったお母さん  作者: 柴田盟
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孤児の五人にお母さんの秘密がばれてしまった。

 僕達はバスケを思い切り楽しみ、空は黄昏時になって、僕達は今日の所は別れる事になった。


「亜希子ちゃんに純君に小百合ちゃん、明日も遊べる?」


「僕と小百合さんは良いけれど・・・」


 亜希子お母さんは翻訳の仕事があるんだよな。それを怠ると僕達は食べていけない。


「私は別に良いけれど」


 と亜希子お母さんが言う。


「ちょっとお母さん、翻訳の仕事は大丈夫なの?それを怠ったら僕達食べていけないよ」


 みんなに聞こえないように言う僕。


「大丈夫だよ。今回の仕事、もう完成間近だから、今日は本当に楽しかったね純君」


 そこで剛君が「大丈夫なの君達」


「ええ、私と純君と小百合ちゃんは大丈夫だよ」


 とお母さんは胸を張って言う。


「じゃあ、亜希子ちゃん明日こそはバスケ負けないからね」


「良いわよ。私はいつでも相手になってあげるからね」


「じゃあ、みんな施設に戻ろうぜ」


「施設ってあなた達どういう事?」


「私達はみんな孤児なんだ」


 と明が言う。


「そうだったの?じゃあ、あなた達ずいぶん辛い思いをしてきたんだね」


「そうでもないよ。俺達はみんな仲間だから」


 剛君が言う。


「亜希子ちゃんも純君のお姉さんだから、両親は居るんでしょ」


 麻美ちゃんが言う。


「まあ、入るけれども、私は純君を養っているから片親かな」


 するとあっ君が「えっ!!!!?亜希子ちゃん純君を養っているの!!!?」


 そこで僕が「ちょっとお母さん」と忠告したところ。


「今、純君、亜希子ちゃんの事をお母さんって言わなかった?」


 凛ちゃんが慌てた様子で言う。


「き、気のせいだよ。僕と亜希子お姉ちゃんは母子家庭で、色々と面倒な事もあるけれども・・・」


 言葉が続かない。


 すると小百合さんが「この亜希子ちゃんだけれども、何か知らないけれど、お母さん体系から子供の体型になったみたいなのよ」


「ちょっと小百合さん」


「別にばれたって構わないじゃない」


 みんな驚いていた。


「通りで、凄く大人びいた感じがしたんだよね」


 と麻美ちゃんが言う。


「これは面白い事を聞いちゃったな」


 と剛君が面白そうに言う。


「とにかく明日、また来いよ。それと純君のお母さんだからちゃんと仕事はしているの?」


 凛ちゃんが心配そうに言う。


「しているよ。私はこう見えても翻訳家何だから」


「翻訳家って何?」


 あっ君が言う。


「本当にあっ君は知識が足りないわね、翻訳家と言うのは外国の言葉を日本語に書き換える仕事の事よ」


 麻美ちゃんがエッヘンと言わんばかりに言っている。


「へえー」とあっ君。


「とにかく仕事が忙しくないときで良いから、亜希子ちゃんも遊びにおいでよ、いつか私達の施設長の光さんを紹介してあげるわ」


 麻美ちゃんが言う。


「それは楽しみにしているわ。とにかく今日は時間が時間だし、また明日会えるから、また明日ね」


 とお母さんは言って、僕と小百合さんは自転車で二人乗りして、お母さんはママチャリに乗って僕達の町へと帰って行った。


「小百合さん。あまり子供体系になってしまったお母さんの事を言うのはやめて欲しいと思うんだけれどもな」


「いや、あの子達結構感が鋭いからすぐに気づかれちゃうと思ってつい言っちゃった」


「言っちゃったじゃないよ」


 そこでお母さんが、「まあまあ二人とも、落ち着いて、それよりも今日は私の家でご飯を食べて行かない?」


「あー、それはありがたいんですけれども、私のお母さんがもう料理を作って待っていますので」


 と小百合さんは言っていたが、何か心無しに気まずい感じで話していた。


「そうか、小百合ちゃん家もお母さんの手料理が待っているのか。それは仕方がない。でもいつか、小百合ちゃん、家に泊まりに来なさいよ。そうすれば、私の自慢の料理を食べさせられる事が出来るから」


「そうですね。いつか泊まりに行きます。だって純君は私の恋人だから」


 露骨に恋人と言われると何か、照れてしまう。


「じゃあ、小百合さん。また明日」


「うん。また明日」


 そう言って小百合さんと同じ集合住宅の団地に到着すると、小百合さんは僕の後ろから降りていった。


「あの子達、本当に良い子だね」


「確かに良い子だけれども、お母さんが子供になったことをあまり人に言わない方が良いと思うんだけれども」


「別に私は構わないわよ。私が純君のお母さんで、今は子供体系になってしまった事を」


 このまま、人から人へお母さんの正体をばらしてしまったら大変な事になりそうな気がして気が気でなくなる。


 僕は部屋に戻り、宿題をやっていた。


 宿題と言っても漢字の書き取りだけれども、とにかくこれをこなして明日先生に提出しなければならない。


 宿題が終わると、何やら、台所から香ばしい匂いがしてきた。


 何だろうと思って台所に行くと、お母さんがオムライスを作っていた。


「何々?今日は僕の大好きなオムライス?」


「純君オムライス大好きだからね。それと野菜もちゃんと食べなさいよ」


 僕の嫌いなピーマンの肉詰めもあった。


「お母さん。僕ピーマン嫌いな事を知っているでしょ。どうしてピーマンなんて物を作るの?」


「四年生にもなってピーマンが食べられないなんて、恥ずかしいと思わないの?」


 確かにそうだ。僕はもう小学四年生だ。ピーマンを食べなければ小百合さんにからかわれてしまう。


 野菜はトマトとピーマンの肉詰めだけであり。僕は嫌いな物から口に入れていく。


 ピーマンを食べて、とにかくこの苦みが嫌なんだよな。だから、僕はピーマンの肉詰めを先に食べた。


「純君、良く食べられちたね」


 と拍手を送るお母さん。


 僕はそんな事をされるほどの子供じゃないことに怒りがこみ上げてきた。


「僕はもうそんな子供じゃないよ」


「純君は私の子供だよ。ピーマンをちゃんと食べられたご褒美にお母さんと一緒にお風呂に入れる券を上げちゃう」


「それってお母さんにとってのメリットだよね。僕はこれからは一人でお風呂に入るんだから」


「そんな純君・・・」


 悲しそうな顔をするお母さん。


「お母さんそれは卑怯だよ」


「純君はお母さんとお風呂に入ってくれないの?」


「分かったよ入るからそんな悲しそうな顔をしないでよ」


 今日は仕方なくお母さんとお風呂に入ることになってしまった。


 お母さんと一緒にお風呂に入ると本当にお母さんは子供の体型になってしまったんだよなってお母さんの体を見てつくづく思う。


 そして寝るときは、お母さんは一緒じゃなかった。


 これからお母さんは翻訳の仕事をしなければならないのだ。


「お母さん。こんな夜中に仕事?」


「うん、すぐに終わるから、純君は先に眠っていなさい」


 今日はお母さんは無理をして僕達に付いてきたのかな?


 本当は仕事に追われる毎日なのに僕と小百合さんと遊びたかったんだな。


 僕が眠ろうとすると、なぜかお母さんが気がかりで眠れなかった。


 僕はリビングの部屋を覗いてみると、お母さんはパソコンのキーボードの音を立てて仕事をしていた。


 お母さん、あまり無理をしないでね。


 僕はお母さんの力にはなれないけれど、僕が大人になったら、お母さんをうんと楽をさせてあげたいと思っている。


 その為には僕も勉強や人間関係などで色々と学ばなくてはならない。


 僕はお母さんには怒られてしまったが、いじめっ子の駒木根を泣かしてやったんだ。


 僕は弱虫なんかじゃない。強い男だと思っている。


 それと恋人である小百合さんや、今日も出会った、施設の子の五人組もいる。


 僕は一人なんかじゃない。


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