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星屑のアーティファクト 〜かつて世界を救った小さな英雄達〜  作者: ゆるは
デバッグ・トゥ・ザ・フューチャー

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42話 ループ・エヴォループ

 炎を出す黒い生命体を破壊したポイントに向かうにつれて植物の大きさも次第に大きくなっていく。

 それに合わせて虫の種類も増え、大きさもとうとうN2達の半分くらいのものまで現れた。

 宇宙船から少し離れた場所にも、蟻やゾウムシ、よくわからない小さな羽虫のようなものがいた。

 最初に見かけた蟻なんかは、大きさ、色、形状も見たことがない種類を見かけるようになった。

 探索範囲を広げればより多くの虫の種類が確認できると思う。


 虫の出現に合わせて植物も変化していっているのだが、壺のようなものをぶら下げたこの植物もハエトリソウと同じ食虫植物の仲間らしい。

 N2が言うにはこの植物はウツボカヅラというらしいのだが、ハエトリソウと違って自ら動いて虫を取るのではなく、おびき寄せて虫を捕るタイプの植物だ。

 一般的なウツボカズラは、逃げにくいように作られた壺の中に消化液を貯めてその中に虫を入れておくことで栄養を吸収する。


 一番初めに見付けたウツボカズラは壺がいくつか枯れてしまっていた。

 壺の中を覗くと消化液の中で細長いミミズのような虫がうようよと泳いでいた。

 他の枯れてない壺にはミミズはいなかったので、枯れた原因はこのミミズにあるようだ。

 N2いわく虫が捕れないと枯れてしまうのはもちろんのこと、壺に入った虫が大きすぎても消化しきれず枯れてしまうらしい。


 同じ形の壺を持つウツボカズラが周囲に群生していたが、どの個体も少なくとも一つは壺が枯れていた。

 そう思ったのだが、全て健全な状態の壺を持つ個体をひとつ見付けた。

 たまたまかと思ったが、よくみるとそのウツボカズラは蟻に寄生されてた。


 このウツボカズラの壺の中にもミミズはいた。

 けれど、蟻達は壺の中へ飛び込み消化液の中を泳いで、そのミミズを捕まえ食べてしまった。

 蟻って泳げるんだっけ……。

 少し消化されて分からないが、大きめの虫が入った壺に蟻達が入っていき、食べかすを消化液の中にこぼしながらその虫を食べていたりもした。


 俺達が見ている限りでは、この蟻達はウツボカズラから降りてどこかへ食糧を探しに行くということはしなかった。

 もしかしたらウツボカズラの上で一生を終える蟻の種類なのかもしれない。


 先ほど見付けた植物の果実を育てていた蟻のような虫は植物を利用する立場であった。

 しかし、この蟻とウツボカズラの関係はお互いを補う共生のような関係だ。

 一見蟻達に寄生されているように見えたが、そうではなかったらしい。

 植物が虫の出現に合わせて進化し、虫たちもまた植物に合わせて進化している。


 そんな出来事がきっと星中で行われているんだ……!

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― 新着の感想 ―
[一言] 機械部品ばらまきながら自爆するモノを指して『生命体』って呼称するのに違和感を感じますが、機械をそう呼ぶのが自然なほどに日常生活に溶け込んでいるのならおかしくはないのかな、とも思います まぁ、…
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