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35 復活

 元の世界に戻った所で、レオがサッと私のところに駆け寄ってきた。


「フィル! 無事だったんだね! 急に消えちゃったから、ダークエルフの女王に連れて行かれたのかと心配したよ… …あれ…? …フィルだよね?」


 駆け寄ってきたレオの言葉が徐々にしぼんでいく。


(どうしたんだ?)


と思ったが、記憶を取り戻した事で、今までとは雰囲気が違って見えるのだろうと納得した。


 そこで、先ほどどうして魔法陣が反応したのかを悟った。


『この魔法陣は私とお前が二人揃わないと反応しないように設定した。二人揃ったところでお前が魔法陣に触れると私が向こうの世界に行ってペンダントを見つけられるようになっている』 


『わかりました、陛下。…きっと、生まれ変わっても出会えますよね?』


『ああ、大丈夫だ』


 その会話を思い出し、改めてレオの顔を見る。


(ああ、やはり…)


 私はレオの両手を取ると、魔力を込めて流し込んだ。


「さあ、レオナール。思い出すがいい!」


「うわっ!」


 いきなり魔力を流し込まれたレオナールは、目を丸くしていたが、やがて以前の記憶を取り戻したようだ。


 先ほどとは顔つきが変わってきている。


 一旦、目を閉じたレオナールはゆっくりと目を開けると、私の前に跪いた。


「ありがとうございます、陛下。ようやく以前の記憶を取り戻せました」


 久しぶりに見るレオナールの顔に私は満足そうに頷いた。


「ああ。お互い無事に記憶を取り戻せて良かった。さて、これからどうするか…」


 私は玉座に腰を下ろした。


 そこから荒れ果てていた王宮が元の輝きを取り戻して行く。


「どうします? こちらから仕掛けますか?」


 レオナールが悪い顔をしてみせる。


 それを見て私も心を決めた。


「そうだな。私達にこんな対応をさせた償いをしてもらおうか?」


 私は勢いよく玉座から立ち上がった。






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