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かつて最強と呼ばれた男は前世の知識と共にTSお嬢様を満喫するようで  作者: 赤木林檎
第2章 低学年編

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第59話 これからまた学校で

お読みいただきありがとうございます。


前後半などをつなげました。

「ハンカチよし、教科書よし、ノートよし、制服よし!」

「ステラ様、いつの間にやら襟元が乱れています」

「それも含めて良しですわ」

「いいわけないでしょうが」「うゃあぁぁ」


 自分の部屋でいつものように朝のチェックを済ませ、私は早速、車へと向かう。


「それではお母様、学校へ行ってきますわ」


 道中、いつもと同じようにお母様にしっかり挨拶も交わしていく。何はともあれ、「行ってきます」と「ただいま」は大事なので。


「何度も言っていますが、寄り道して帰ってはいけませんわよ」

「え、えぇもちろん。ねぇアルカ」

「帰りは私がしっかり迎えに行きますので、寄り道など万に一つもございません」

「それならいいのだけど、最近は色々と荒れておりますからね」「ですね」


 挨拶は大事だけれども、今日ばかりはそれに触れられるのはご法度だ。私の顔は毒舌メイド曰く、すこぶる分かりやすい、とのことなので、ボロが出る前にさっさと車に走っていくことにしましょう。


 私が車へと座り、少し遅れて今日の送り当番のメイドがやってくる。それから車はトコトコと前に進み出す。


 そう、前へ、前へ。


 心の重荷を置いてきたからだろうか、今日はいつもより心なしか気持ちが軽かった。


――――――――


「あ、ステラちゃん」


 校門にてメメと遭遇する。別にたまたまとかそういうのではなく、これは必然の出来事だ。


 ええ、なにせ私、待ち伏せしていましたので。


 メメの前に立ち塞がる。今日こそは……というより、今日やっと、私は決心したのだ。


 そう、友達を切り捨てるような、そんな強引なお嬢様計画は、私にとっていいとは言えない。


 だから、少し私はお嬢様計画を少し休むことにした。最低限は意識しつつ、されど躓いて傷ついてまでも強引に進もうともはしないように。


「ごきげんよう、メメさん」

「うん、おはよう。……ええっとね」


 それを踏まえ、彼女を待ち伏せしていた理由は単純だ。お嬢様計画に伴い、彼女に誤解を生んだままだったからである。


 それは私にとってとても都合が悪い。論理とかは関係なく、単純に仲直りしたいし、やっぱりお話ししたい。

 誤解を生んで仲が悪いまま、どんどん離れていくのはやっぱり気が引ける。


 もっとも、誤解というと彼女が誤った考え方をしているかのような言い草だが、そんなことはなくむしろ私が大体悪いのだが。


 というわけで……少し勇気を出して――


「ごめんなさい!」

「ええ!?」


 声を荒げた。



 ええ、私がね。



 メメに先に謝られ、びっくりを隠せなかったのである。



 思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。メメが不思議そうにこちらを見ている。


 私が先に謝られるとは。そう思いながらメメを眺めていると、私が続きを待っていると思ったのだろうか、彼女は続けて話しだした。


「みんながね、みんなっていうのはクラスのみんなで、あ、みんないい友達なんだけど、それでね……」

「わかりました、いやわからないですけど。ひとまずとりあえず、まずは落ち着いてくださいませ」

「みっくんとあっくんが……」

「あわわわ」


 彼女につられて私も思わず焦ってしまう。だめだ、焦りは焦りを生んでしまうのだ。どうにかして焦り連鎖を断ち切らなければ。


 仕方がない、あれを使うか。


 いでよ、私の本気の脳みそ!!! ちなみに代償は私の顔がしかめっ面になること。


 というわけで、私は奥の手としてとっておいた小学一年生専用お言葉フィルターを全開にして、どうにかこうにか彼女の言葉を翻訳した。


「――ろぷ――こむ――な――――ばん――なむ――。だからごめんなさい」


 さて、翻訳完了、頑張った私。

 つまりだ、メメが言いたいことは、「最近周りの影響もあってステラちゃんにそっけない態度をとっててごめんなさい」、ということだ。頑張った私。


 ただ、そうは言われても、これに関してメメは悪くない。彼女は妥当な行動をしたまでだ。だから私は彼女の言葉を否定しなければいけない。


「いいえ、メメさんはちっとも悪くありませんの。ついでにあなたのクラスのみんなも。謝るのはむしろ私の方ですわ。ごめんなさい」

「でもでもね……」

「だから私が悪いの! もう! 悪いのは私なの! 怒りますわよ、ふん!!」

「もう怒ってるよぉ」「怒ってないもん」


 謝りつつ怒りつつ、いやどうして怒っているの私。


 だからといってだ。悪くないメメに謝られるのはどうしても腑に落ちないので、強引に謝り通す。これは私のプライドみたいなものだろう。


「メメさんにも、周りの人たちにも勘違いさせたのは私。そんな言葉を使ったのは私なのだから私が悪いの。だからまず、ごめんなさい」

「うんわかった。いいよー」「軽い……」


 そしてこれまでの長いギグシャグ期間が嘘のように軽く許されるのであった。ありがとうなのか??


 はあ、まったく。


 メメとのやりとりはいつも想定外の連続だ。


 今日だって先に謝られるとも思ってなかったし、ここまで軽く許されるとも思ってなかった。正直、拍子抜けという気持ちである。


「まあでも、ありがとうございますわ」


 ともあれ、それがあなたのいいところかもしれませんわね。少し出した勇気が勿体無いけれども……


「……あ! もう一つ、お願いがあるのだけれど」

「わたしもねぇ、お願いしたいこと、あるよ!!」


 そうだ、余った勇気は再利用しましょう。ちょっとこれをいうのは恥ずかしいから、先ほどの勇気を使いましてっと。


「不思議とおんなじことを考えている気がするわ」「だね」


 これまでのことは謝った。幸いにも許してもらえた。だからこれからのこと。


「「これからも仲良く」」

「しようね」「してくださるかしら」


 これからはまた、仲良く。



 改めまして、どうぞよろしくお願いしますね、メメさん。


 恥ずかしがりつつ、私は彼女の差し出した手を取って、そして私たちは二人でまた歩き出した。




――――――――



「じゃまたね」

「ええ、また放課後にね」


 放課後に遊ぶ約束を取り付けて、廊下にてメメと別れる。


 さて、教室へ向かいつつ、これからどうしようかと考えることにした。とくに、教室での立ち振る舞いだとか。


 ガラガラリ。


 教室のドアを開けて席に座った。常に人気者の私だ、いつものように周りに人がやってきて。


「ごきげんよ――」

「ところでね、ステラ様が昨日の放課後にお外でA組の方々と遊んでいたという噂を聞いたのですが、本当なの?」


 ほんと、君たちそういう話好きですわよね。まったくもう!!!


お読みいただきありがとうございます。


もし面白いと感じてくださいましたら、是非ともブックマーク、そして下にある「☆☆☆☆☆」をクリックして応援していただけると嬉しいです。

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