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余談:マフラーと車両故障診断機obd2の今後

 今、アフターパーツメーカーの中でもマフラー製造を行っている企業が血相を抱えて取り組んでいることがある。


 2020年のEURO5規制における問題だ。

 2017年度を境にしてマフラー規制は一旦国外に合わせて緩くなった。


 しかし、2020年を境に再び世界全体で強化されることになっている。

 ただしそれは「騒音規制」よりも「マフラー自体の改造を事実上不可能とする」となる公算となっているからだ。


 一体何が起こるか。


 それは車両故障診断機によって発生するもの。


 今回、本編では騒音規制の取り締まりを書いた。

 だが正直言って、この内容やるべきかどうか迷ったものではある。


 しかし、この余談と合わせて読んで貰いたい。


 2020年を境に、マフラー改造は非常に難しくなる。


 この話を聞くと「やべえ!今から新車買わないと!」となるが、


 正直言えば純正のサウンドが強化された現在「むしろ2020年を境に新車にしたほうが警察から難癖つけられないから楽」というのが筆者の考え。


 何が予定かされているかについて細かく説明しよう。


 バイクについてはEURO3が適用されるにあたり、車両故障診断機obd2の搭載が事実上義務化された。


 これは「ウィンカーやその他含めたランプ類の異常」だとか「計器類の異常」だとか「マフラーの状況」「エンジンの状況」などを細かくセンサーで発見し、「車両が故障しているかしていないか」を判断するもの。


 実際には二輪では2014年か2015年ぐらいから発売された新車はみんなこのobd2が搭載されている。

 CB400シリーズも2014年に入って強化された。


 ただし、その中で本来搭載される予定があったものの見送られたセンサーがある。

 それが「排気音センサー」である。(排気ガスセンサーは搭載しているもののエラー動作しないのである意味ではここに含まれる)


 騒音についてはEURO4よりも日本の規制の方が厳しかったのでEURO4適用現在、騒音は緩和された。

 一方で排ガスはEURO4の方が厳しいので2017年に相次いでバイクの生産終了し、ホンダでは名車VTR250が死んだ。


 だがEURO4の規制はまだ1ステップに過ぎず、2年後に2ステップ目の段階へ。


 そのEURO5においては、「ただ規制をクリアすればいい」というのを良しとしない。

 常に「センサーで監視し、規定値をオーバーしたならばエラーとする」という機能が新たにobd2に搭載される。


 現在においても「ランプ切れ」などが起こるとエラーでエンジンがかからないのが現行の新規車種で見られる状態だが、このobd2の動きに関しては「ユーザー保護」の意味合いも持つ。


「なるべくなら車体がそれを理解して警察に捕まらないようにしたいよね」という考えにて搭載されている。


 だから実はバイクにおいては「obd2がエラーを吐いていない」状況での取り締まりは普通に不当だったりするのだが、現在においてはまだ見送られているマフラー関係の問題があるのでそこを突こうとしているのが公権力というわけだ。


 こいつは気づかないのに走行させないようにし、違反で捕まることを回避させようという考えから生まれたはずなんだが、「まだマフラーあるし」ってことなんだろう。


 まあ「違法改造も許さない」という意味合いももつというならば確かにマフラーが一番改造されやすいんだからERUO4から日本では独自適用させておけよとは思うのだが。


 その影響で現在、バイクの改造パーツが車検の無い250ccあたりまでだと豊富ながら250cc以上となるとまるでエンジン系のチューンアップパーツが無いのはodb2が250cc以上に装着が義務化された上で、250cc以下の規制がやや緩いからだったりする。


 緩いというか「突破しやすい」が正しいか?


 しかし近年、騒音問題は日本よりも世界各国で問題になった。

 まぁ原因は「ドゥカティ」と「ハーレー」と「ドゥカティ」と「ハーレー」と「ドゥカティ」が悪いんじゃないかと思うんだけど、それ以外にも「マフラー改造」という部分もピックアップされ、世界各国で問題視された。


 そこでEURO5においては「排気ガスと排気音の双方を常に監視」するようにするということになったのである。


 余談だが、排気ガスも監視するのは日本などはクリアしているが欧州のバイクは新品状態だと突破するが1万kmも走ると排ガスだだ漏れとかいう四輪分野でもやらかしたのが影響した。

 先に自動車側で実装した上で二輪にも派生というのが実態だ。


 あの欧州のディーゼルで大事件になったやつね。


 それで実は二輪についてもすでにマフラー部分については排気ガスセンサーが取り付けられている。

 だが実際にはここがエラーを起こして走行不能になるということはない。

 データ数値としては見てはいる。(車検のため)


 しかしEURO5以降は、この部分については新たに搭載される「排気音検知センサー」を含め、「エラーを起こしたら走行不能」とさせる。


 エンジンがかからない。


 例えば一部のホンダとヤマハの車両は予備含めてキーを2つもっていくとこのエラーを検知してエンジンがかからなくなる事があるのだが、これと同じ状況になる。


 エラーが起きている間にエンジンがかかっていた場合は、エンジンを止めた後にかからなくなるように設定されており、エンジンが突然停止することはない。


 純正で乗る者たちにとってはこう思う者もいることだろう「なら奥多摩とかで呼び止められることがなくなるんですね? ヤッター!」


 実際その通りである。

 obd2の拡張はこの手の「一部では非常に嫌悪感を持たれている」取締りへの対策として国交省が世界各国の状況も鑑みて日本国内でも義務化と強化を画策しているのだ。


 アレってヘイト集める割に最近じゃ大して点数稼げないから純正でも言いがかりつけてくるようになったからね。


 そのクレームは2010年代から認知されていて、EUROの状況に合わせて車体側で検知させて警察の点数稼ぎをスピード違反など元来の認められた権限内に収めてしまおうというのが国交省の考え。


 実際本気でそれを匂わす表明をしている。


 国交省にはもともとこの手の車検違反を取り締まる実行部隊がないが、それを警察に委託しつつ陸運局などと協力して行うというのに対しては以前から疑念を抱いていた。


 1年間にこの強制検査によってロスする健全なドライバーやライダーの時間が渋滞と並んで洒落にならない数値となっており、正直ハードウェア側でどうにかしたい思惑があるのだ。(確実に渋滞が発生するから)


 今は様々な電子データがビッグデータとして蓄積される現代。

 渋滞でロスする時間というのが具体的に計測できるようになってきていて、それが「経済にかなりの損失を生んでいる」ことがわかってきた。


 こういうのが大好きな欧州と欧米が実際にロスした経済的損失を証明したことが大きい。


 そうなると国交省は「円滑な国交」を目指して動く組織だけに腰を上げざるを得ない。


「無駄を省くとは何か」を考えると「時間のロスを省く」のが最も早いのは一般企業の業務改善において重要だが、渋滞やら何やらも広義で見て見れば当然同種の「無駄」であり、それを証明しうる説得力あるデータがバンバンでてきたというわけだ。


 日本人官僚的感覚だと「足止めさせたほうがガソリン代とかで儲かる」と思うかもしれないが、実際は「その足止めがコスト増加を発生させ、コスト圧縮が出来ないのでそれらが給与に影響し、デフレを誘発し経済的悪循環を生み、正しい意味でのインフレ循環を阻害している」ことがわかったからだ。(そのガソリン運ぶのも結局車で、ガソリン価格が上がる原因の1つになっている)


 2011年だったかな。

 国交省は主要な国道を改めて精査し、渋滞によるロスの数値が凄まじい地域を中心に改善策を行うというような事をしたのは。


 それに合わせて目立ってきたのが「警察の取り締まりによるロス」である。

 これ普通に渋滞発生している原因になってるからね。


 それは現政権にとっては「何も生まない負の要素」でしかなく、世界的にもその波に乗っている。


 実際、一度マフラー取締りを受けた人間ならあの渋滞と並ぶ時間の無駄遣いにはイライラしたことだろう。

 筆者が重量3kg軽量化できると聞いてもマフラー交換に躊躇する最大の理由がそこだ。


 一方、ヨシムラやモリワキといったマフラーメーカーとしては廃業の危機。

 そのため、現在二輪メーカーと積極的にコミュニケーションをとって新たな規制を突破できうる状況にもっていけるよう努力している。


 が、多分2020年は2007年、2017年に次ぐ混沌とした状況になることだろう。

 排気ガス排出量規制は一段落した一方、今後マフラーは排気音も重要となってくるのだ。


 排ガス放出量も常に監視されるということは、マフラーが錆び易くインナーマフラーが走行中によく脱落することで有名なカワサキなども厳しい状況となるだろう。


 というかなんであんなにカワサキはマフラー弱いん?

 スズキとホンダとヤマハを見習ってくれ。


 スズキはヨシムラと関係を深めるような様子があり、実際にエンジンサウンドに拘った新型はヨシムラが純正マフラー開発に関わっているらしいのだが、昔はヨシムラってスズキのチューンドマシンを販売してたりしてたんだよなぁ……今後はそういうのも厳しくなるのだろうか。


 ちなみに筆者は今のところ切符を切られたことは無いが、一度取り締まりで激怒したことがある。


 他の車は走行OKが出たのに埼玉県警が飲酒運転の検査を二輪に乗ってた時に何度も強要してきたことね。


 1度ならまだしも4回だ。


 二輪の飲酒運転率って原付除くと0に近いんだが。

 こんな飲酒したら確実にテクニカル自殺になるようなこと誰がするんだろう。


 普通は飲酒検査はスクーター以外の二輪は素通りなのになぜか長時間とめられた。


 引っかかってないが何度も強要されたからだ。


 無論激怒したのは言うまでも無い。


 普通は1度だろと。

 今の厳しい制度で2回も成功しておきながら何度も強要とか馬鹿じゃないの?


 私は酒飲まないんだが。


 予言しておく。

 OBD2が強化されて騒音規制の取締りが厳しくなったら今度は奴らは飲酒検査で引っ掛けようとしてくると。


 点数ノルマシステムいい加減変えたほうがいいんじゃないか。


 その時はアレか、以前免許にICチップ仕込んだ際に「飲酒運転検査義務化」とか公安委員会や国交省が検討してたけどガチでそうなるんかな。


 安全運転重視の人間からしたらそれで結構。

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