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抗う。

 夜になる前に両親が律の下へ駆けつけた。

 人工呼吸器は外されないままだったので上手くしゃべれなかったが、両親の声は完全に認識できた。


 そこで律は必死の思いで何が起こって、今どういう状態なのかを聞こうとした。


 動く右手で看護婦が用意してくれたホワイトボードに震える手で文字を書き、それを伝える。

 両親はその事を理解すると状況の説明をはじめた。


 まだやや意識が朦朧としていたため、話の全部を記憶できなかったが、要約するとこんな感じの話を律は聞くことが出来た。


・事故からすでに8ヶ月経過している。

・意識が回復する可能性は13%程度。

・ハルが先月亡くなった。


 まるで今さっきのように感じた出来事は先月の事だったのかと、律は困惑した。

 すでに18歳の猫。

 いつどうなるかわからない状態。


 ハルは急性腎不全によって律が意識を失ってからどんどん体調を崩し、

 両親も律とハル双方を介護するような状況で神経をすり減らしていたため、律の復活を大いに喜んだ。


 一方、律は寝ている間にハルに出会った事と、ハルが恐らく死んでいた事を両親が律に伝える前に伺っており、両親は驚いていた。


「ハルが救ってくれたのね……」


 母は涙を流しながらハルが命を分けてくれたと喜んだが、律にはポッカリと心の中に空洞が出来ていた。


(これでまた……約束を果たせなくなった……)


 律は愛車にハルを乗せる夢があった。

 どこかへでかけるというわけではなく、シートに寝て欲しい。


 そういう事が大好きな猫だったので、自分だけの車にハルを乗せるのが目標の1つでもあった。

 愛車となるべき車を失い、長年連れ添った大切な家族の1つを失い、それでもまだ生きている自分。


 人によってはそれで生きる意志というものを失うかもしれないが、律にはまだ己に掲げた目標を達成していない。


 だからこそ心の中に空洞が出来ても、その魂は燃え上がっていた。


 生きてもう一度車に乗り、旅に出る。

 それが最後であり、その先でハルや母方の祖父が出迎えてくれる状況だったとしてもそれでいい。


 誰が何を反対しようと「乗ると決めたら乗る」

 鋼の意志のようなものが律の心の中に宿っていた。



 ~~~~~~~~~~

 人工呼吸器は5日後に外された。

 栄養を送るためのチューブなども外され、律はまともに喋ることが出来るようになった。


 それによってようやく自分におかれた状況がわかってきた。


 鏡を見ると律の額には大きな傷が出来ていた。

 体力的に整形など不可能という事から放置されていたが整形で消すことは可能と言われる。


 しびれていた左腕は不思議なことに復活していたが、事故直後は医者より「切断する事になるかもしれない」と両親が言われたほど酷い状況だったという。


 意識が戻った律の状況を見た医者はまるで後遺症が無く手が動いていることに大変驚いていた。


「綺麗に処置はしたつもりだが、すぐさまこんなにまともに動くなんて、これまでの医者としての人生において経験したことがないよ。マヒはないのかい?」


「意識が戻った当初は痺れてましたが、左手を体で潰して欠陥が微妙に塞がれていたからのようです。今は普通に動きます……ただ握力は……」


「無理もない。今そうやってベッドから半身起こせているだけで奇跡のようなものだからね」


 医者は律に対して丁寧に状況を説明し、律の体はおおよそ治っているが後遺症などの危険性は未だにあることを伝える。


 それからの律は周囲の目を疑うほどの回復を見せた。

 数日後には松葉杖などで辛うじて歩けるようになる。


 リハビリはもうしばらくしてからという医者の呼びかけもあったが、「やらせてください」という律の強くハッキリとした意思に「状況を見ながらやれるだけやってみよう」と同調した。


 しかし、いい事ばかりではなかった。


 ~~~~~~~~~~~

 リハビリに励みだして3日後。

 その様子から事故の状況について伝えてもいいだろうと、父が雑誌や新聞を律に持って見舞いにきてくれたが、そこに書かれていた状況に律はショックを受けた。


「精神疾患による暴走運転……しかも……車は自賠責保険にしか加入せず……」


「律、お前の治療費はお前にかけてある医療保険と、お前の会社が保険会社を説得してくれた労災を含めた保険料で賄われている。加害者からは何も受け取っていない……加害者は何も資産的なものを持っていない……」


 神妙な顔をする父は複雑な感情を滲ませていた。

 というのも、加害者と律の境遇はあまりにも似ていたからだった。


 雑誌には加害者についての記事が書かれていたが、幼い頃に両親が他界し、その後、父方の祖父母に養われるもネグレクトにより施設預かり。


 幼い頃から車が好きで仕方なく、車で生計を立てようと考えトラックドライバーとなるも、勤めていた会社の保証人になってしまい会社が夜逃げ。


 元々給料も良いものではなく、文字通り最悪のブラック企業は彼に殆ど物を与えない代わりに、精気をすするごとく何もかも奪おうとしていた。


 その結果全て失いそうになった加害者は、差し押さえされかけた会社のトラックを強奪して暴走。

 当人は「死ぬ気だった」と主張し、東京湾に飛び込む最中、律に激突していたのだった。

 年齢は律より若かった。


 事件後、律は少しの間、時の人となっていた。

 両者の境遇が好き勝手に書かれ、その上でマスコミは「日本社会の弱者かつ被害者」として祭り上げた。


 特に両者共に「車が好きで仕方なかった」という事から起きた悲劇は、マスコミにとってはいくらでも日本国や日本政府を批判する材料になる。


 若者を食い物にする運送業の実態などと、なぜか律の勤めていた会社も含めて全体が批判される状況となっていた。


「植物状態の人間がまるで何かを語ったように書いてある……頭がイカれてるとしか思えない」


 律は機嫌が悪くなり、バサッと雑誌をベッドの机に叩きつけた。


「私はあえて、≪これ以上、息子について語るな!≫ ということ以外何も言わなかったよ……口を開けば何を書くかわからん。だが、加害者は律を轢いた後にそのままフラフラ500m近く進んで民衆の中に突っ込んで恐ろしい被害を出した。だからこんなにも事件が大々的に報道されたんだ」


「ふぅん」


 律はあまり関心がなさそうな態度をとる。

 まだ自分が事故に遭遇したのだという現実を受け止めきれていなかった。


「その時に親戚の……宗像ムナカタさんを覚えているかい?」


「ああ、警察官の人でしょう」


 宗像ムナカタ 敏明トシアキ

 現在山梨県警刑事二課に所属する警察官。

 元交通機動隊で白バイ隊員でもあり、機動隊にも所属したことがあるエリート。


 本人曰く「表向き言えない立場の職にもなった」ということで特殊事件捜査係になっていた可能性もある。


 律の父方の祖父にあたる人間の娘で、律の父、勉の妹の夫であった。

 同い年のためか勉は宗像と意気投合し、個人的な交流もある。


 律へは口癖のように「何か困ったらすぐに電話してくれ」と言いつけていた。


「あの方がいろいろとアドバイスなどをしてくれた。 おかげで私と夢も随分精神的に楽になれたよ……」


「そう……それで他に死傷者は?」


 新聞に記載がなかったので律は恐る恐る確かめようとした。

 もし仮に自分以外の被害者に死者がいるとなると今後生きる上で負担になるような気がしたからだ。


「ある意味でお前が防いだようなものだ。激突したショックで大きく減速したのと、激突した際の騒音で周囲は気づいて重傷者を出したとはいえケガ人だけ、一番重い症状だったのはお前だ」


「そっか……」


「最初は無免許による危険運転だとか、てんかん症状によるものだとか、とにかくあることないこと騒がれたが、結果的には精神疾患……という事になっている。運転中にまともな意識はあったようだが――」


「もういいよ。そこはどうでもいい」


 常日頃マスコミという存在が気に入らなかった律は、父の話に反吐が出るような思いになり、話を遮った。


「つまり、医療費だけで他は何もないんでしょ?」


「ああ……お前も詳しいと思うが」


 律の頭の中に自賠責保険がよぎる。

 当然車を購入しようとしていた男だけにきちんとした知識は備わっていた。


 自賠責保険。

 実はこれは殆ど役に立たない代物である。

 律に対しては最低限120万円支払われる予定だが、こんなものは医療費に何の足しにもならない。


 自賠責保険の最大4000万というのは「後遺障害」が認定できた場合である。

 しかもこの後遺障害というのに穴がある。


 律の「意識不明」という昏睡状況が長期に続くのは「後遺障害」扱いとならない。


 一見すると「要介護の第1級2号なのでは?」と思うかもしれないが、この条件となる「遷延性意識障害」というはCTスキャンや脳波を読み取って初めて認定されるもの。


 律は脳に特段大きな異常は無かった。


 また、余談だが「遷延性意識障害」というものは認定までにやや時間がかかる。

 死亡という条件がある以上、自賠責保険は「結果が出るまで待つ」のである。


 例えば「自力呼吸も不可能で脳が深刻なダメージを追い、脳死に近い状態」といった際の認定が難しいのでこういう事になるわけだ。


 ここで死亡とさせるかそれとも僅かな可能性にかけるかで状況が変わってくる。


 仮に律が左腕を切断していた場合は3000万円が自賠責保険より支払われていたが、後遺症があるのかも含めて算定できる状態ではなかったので律は前述する状況から処分保留となっていた。


 即金で支払われた手術料と入院費は、両親が律のために加入した医療保険と、律が勤めていた会社による労災含めた保険のみ。


 自分が事故を起こしたわけではないのに、まるで自分が起こした事故のようである。

 だからこそ任意保険の重要性が世に訴えられるわけだ。


 これまでにかかった医療費はどう考えてもマイナスで実費を消費していた。

 仮に裁判で争ったとしても加害者側はまともな資産も無く、あるのは若さだけであり返済見込みは無かった。


 もしここで両親がいなかったならば、人工呼吸器などが取り外されてすでに死んでいたかもしれないと思うと律は血の気が引いた。


「ん? そうだ。聞きたいことがあったんだけど、青だったよね? 信号」


 気持ちを切り替えようとした律はふと思い立ち、父親に確認を求める。


 あの事故のとき、自分が赤信号を進んでいたのではないかという疑念が心の中にあった。

 もしそうならば二度と車に乗らないと誓うというぐらい、安全運転を心がけていたし、青信号である確信があった。


「ドライブレコーダーの映像を見たが、ちゃんと青だったよ。左右確認した死角あたりにトラックがいたようだが、後ろのドライバーからは見えていたらしい」


「そうか……その人にお礼を言わなければ」


 律は窓の外を見つめる。


「会社員の人だが、現場で指揮をとってお前にAEDを使ったりいろいろしてくれたそうだ。お前が生きているのはその人のおかげだが、名前も名乗らずにそのまま去ってしまったよ」


「そっか……そんなヒーローが今の日本にもいるんだ……」


 律は別にそんな存在を求めていたわけではなかったが、そんな存在が日本にもいたと思うとまだまだこの国は捨てたものではないなと思いつつ、今度その人と同じ状況に遭遇したらその人に負けないようにと心に刻んだ。



 ~~~~~~~~~~~~


 2ヵ月後。

 普通に歩けるようにまで回復した律は未だに後遺症などの症状は出ていなかったが、体には多くの傷が刻まれていた。


 そのまま退院を果たす。


 両親はそれを整形で消すべきと主張したが、律はあえて自らへの戒めも込め、そのままにした。


 両親はとりあえずしばらく休めと律に主張し、律もそれに従い、10ヶ月ぶりに事業契約を結んでいた配送会社に向かい、契約を解消したようとした。


 その際、営業用の車を1台、台無しにしてしまったことを謝罪したが、


 社長も営業部長も荷積みの親父さんもみんな律の生還を喜び、


「またいつでも戻って来い」と休業に近い形で契約を凍結させた。


 そして数日ほど経ち――


 ~~~~~~~~~~~~~~~


「うぅ……だめだ……車に……乗り、たい!」


 毎日をゆっくり過ごしながらリハビリを続けていた律はひましにその思いが強くなっていた。


 足掻くようにしてどうにかならないかネットで調べるもどうにもならず、部屋中を歩き回って自分を抑えようと努める。


 そんなことをしながら頭の中で計算する。


(無理して買ってみるか? 中古で)


 だが貯蓄状況などを鑑みてもそれは容易なことではない。


 そもそも律は車を手に入れようとしてきたらなんか不思議な力に阻まれるがごとく妨害される。

 今回の事故もそれに関係しているように感じた。


「もう……駄目なのかな……」


 ベッドに寝転んだ律は窓に映る夕日を見ながら目を腕で覆う。


 そんな律が諦めかけたその日の夜の出来事だった、夢の中で不思議な出会いを果たしたのだ。



 ~~~~~~~~~~~


 周囲は湾岸線沿い。

 それも暗く、夜であることは明らかな状態。


(東京? 横浜? 神戸?)


 律は首をかしげる。

 どこかの湾岸線沿いの工業地帯の片隅のような場所であった。

 大昔の刑事ドラマなどでよく舞台となる場所である。


 あたりには ブオンブオオオンと、どう考えても車のエンジン音と排気音ではない音と、謎の明るい光。

 明かりはバイクのライト類と、周囲のビルか工場とみられるものと思われた。


 赤、青、緑、とてもカラフルな光が大量に溢れている。


「暴走……族?」


 目を凝らしてみると、暗がりに無数の二輪が存在し、それらには人が跨り、けたたましいばかりのサウンドを響かせている。


「よぉ……」


 気づくとその中から一人、何者かがこちらに近づきつつ話しかけていた。

 声の方向を向くと60代近くと見られるおっさんである。


 体格は良く、年齢不相応な感じの格好。

 革ジャンにジーンズというまさにライダーという風貌であった。


「車に乗りてぇんだって? おめえ」


 まるで現実世界のようなぐらいリアルな夢。

 そんな夢で謎の一度も出会った事がないようなオッサンに話しかけられている。


 タバコを吹かしながら潮風に革ジャンをなびかせていた。


「え……えぇ……何の御用でしょう?」


「おめえ、楽して車に乗りてぇのか、移動できるだけの車という名の別の代物に乗りてぇのか、どっちだ?」


「え?」


 唐突な発言を律の脳内コンピューターは処理できずポカンとする。

 肩から力が抜け、変な体制となった。


「今のおめえでも乗れるモンがある。俺の後ろにあるヤツな。こいつはバブってんだ。CB250Tホーク。ホンダの名車で、俺の相棒」


 オッサンはトントンと燃料タンクに描かれた翼のエンブレムを指差した。


 しかしその見た目はなんというか、擬似アメリカンみたいなスタイルにカスタムされており、明らかにその道の暴走族を彷彿とされて身の毛のよだつデザイン。


 そんな者の同属になりたくない律は――


「自分トヨタがいいんですが」


 二輪になどその時点でまるで興味がなかった律はホンダごとバイクを否定した。


「トヨタはいつか手に入るだろうよ。でもな、若ぇうちに乗ることは無理だ。お前の状況じゃな。だが、二輪のトヨタことカワサキなら今すぐ乗れるぜ?」


 律は頭がどうにかなりそうだった。

 あまりに予想外の発言に額に手を当てる。


 どちらかが頭がイカれている。そうでなければ出てこないメーカー名であるなどと律は考えていた。


 カワサキといえばネット上にて「カワサキか……」などのネタに代表される不具合満載でオイルが漏れるのが普通とされるバイクというのが律の中での認識。


 律の中でバイクといえばホンダだったはずであるし、目の前にいるオッサンも翼のエンブレムのついたバイクを愛車と呼称している。


「ほ…ホンダでは?」


「とっくにそんな時代終わっちまったよ。お前らがホンダ、ホンダと語っているほどホンダはもう凄くねえ。でも律、お前それ知らねぇかったろ?」


「何で俺の名を……」


 律はおっさんが自身の名を知っていることに驚いた。

 急いで頭の中を整理し、自身の親戚か知り合いにこのような男がいなかった確認するが、記憶にない。


 事故で記憶が吹き飛んだ気がしなくもなかったが、周囲から異常な点は指摘されていなかった。


「お前の中でバイクつったらなんだ?」


「それは……ナビとか付けられないし、走行中にまともに音楽は聴けないし……ABSとかの安全装備も――」


「んなーーーはっはっはっはっはっ」


 律の言葉にオッサンは目を手で覆い隠し大笑いする。

 先ほどまで吸っていたタバコを落としたことにすら気づいていない様子であった。


 何も知らないとばかりの大笑いであり、周囲のライダー達も一様にそれに合わせて笑っていた。


「そんなの5年前ぐらいにとっくに終わった時代だ。調べてみるがいい。いいか、本当に車が欲しいならもう一度考え直せ。そしてタイヤを2つ捨てろ。タイヤを2つ捨てるだけでお前は全てを手に入れられる」


「ライダーになれ……と」


「そうだ。生まれ変わったんだお前は。ライダーに転生したようなもんなんだ。いいか、ライダーっつーのはな、ツッパって、ツッパって、とにかく世の中に反抗せんばかりに抗うヤツを言うが、それって今のお前じゃねぇか。俺ぁよ……お前みたいな根性あるヤツが10年以上も燻っていた事を知って悲しくなっちまったぜ……まあお前が欲しい環境が整ったのはここ5年ぐれーだから、お前が大学卒業するまでのバイクは確かに酷かったんだがよぉーーーはっはっはっ」


 律の肩をおっさんが叩く。

 別に強制している様子ではなかった。


「いいか、探せ。自分で。今のバイクと、今のライダーのあり方を。俺とお前らは違う……お前らはみんな車向きの性格かもしれねぇ……だが、今のバイクなら、最新のバイクとツールならお前らを満足させられる……いいか、オートバイってのはよ……お前らみたいにどこかに行きたいが苦しくて仕方ないようなヤツに、最後に微笑んでくれる女神だ……それ忘れるんじゃねぇぞ!」


 そう言うとオッサンは足元に落ちたタバコに気づいて踏みつけて火を消すと、

 バブに跨り、周囲の仲間と見られる者達と共にどこかへ向かっていった。


 律は最後の言葉が気になった。

「お前ら」という言葉である。


 まるで自分を通して今のどこかへ行きたい者達に語りかけているようだった。


「バイクは……抗う……抗って乗る……ライダー……」


 独り言のように夢の中でつぶやいているといつの間にか眠気が覚めてくる。

 朝が来ていたようだった。



 ~~~~~~~~~~


 翌日、すぐさまベッドから起き上がった律は奮起する。


「バイクについて調べなくては――」


 それが音羽律という男がライダーとして歩み始めた瞬間であった。


 次回「500kmのライダー」

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