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【本編完結・書籍化進行中】本当の娘が帰ってきたので養女の私は消えることにしました  作者: 佐藤真白


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77/80

あとがき

読者の皆様、この物語を最後までお読みいただき誠にありがとうございました。



皆様にとっておもしろいと思えるお話になっていれば幸いです。


私にとってこの作品は初めての長期連載であり、始めての連載完結作品で御座います。


月間の総合で一位になるなどという夢を見せてくれた思い出深い作品ともなりました。


スピカにとっての幸せは作者としては最大限叶えてあげられたかなと思っております。


この作品の主題は「愛」と「罪は償わなければならない」だと考えて書き上げた作品です。

そのメッセージが少しでも読者の皆様に届いていたのなら作者冥利に尽きます。



此処からすこし私語りをさせていただきます。

私、ネット小説は学生の頃に恋愛系を中心に風靡した世代で御座います。その頃にも少し書いていましたが恋愛方面はとんと疎くファンタジーばかり投稿していました。


しかし妄想を文字に起こす事は中々に当時の自分にはハードルが高く、幾つも妄想という名の構想ばかりが山積みになり完結させずにおりました。

俗に言う設定厨というやつですかね…



その癖が中々抜けず小説家になろうも、1話だけ書いて構想が膨らみすぎてどう書いていいかわからなくなり放置を繰り返していました…駄目ですね…

その都度恥ずかしくなりペンネームもコロコロ変えていました…


当作品も何人かのユーザーの方には説明させていただいたのですが、学生時代に友人と書いていた同人誌の真似事に載せた話がベースとなっています。

黒歴史ノートですね(笑)



ですので盗作、オマージュと言われた時には憤りばかりを感じたものです…



学生の頃から私自身の思想や文化的な価値観も変わり、当時の友人との再会をきっかけに昨年から構想を広げて執筆を始めました。


昔から小公女や落窪物語、山椒大夫などが好きだったので主人公に感情移入しやすかったのか他の物語よりも筆が進んだのです。


ドアマットヒロインなどの単語も全く知らず感想コメントで知って検索かけるくらいの素人の作品がこんなにも多くの人の目に触れるとは思っても見ませんでした。



さて、何故この物語の登場人物にその役を負わせたのかを少しご説明いたします。


まず何故兄達だったのか。


これは純粋に同性以上に異性兄弟の方が甘やかしてくれるだろうと思ったからです。

そして弟では主人公からの愛で甘やかされて話の展開が上手くまとまらないとの判断で兄達になりました。


最初は兄2人の予定でした。


最初に目を患っているアレク。

彼の存在が今回盗作を疑われた一番の原因では無いかと思っています。

初期構想ではスパダリかと言うくらいの兄として考えていたキャラです。目の疾患設定も最初にはありませんでした。

そんな彼にその設定を付けたのは、十数年前に身内で移植をしなければならない状況の人達が居た事がきっかけです。


当時移植手術が行われていた時の待合室に置いてあった小冊子。たしか、ドナーの親族達や移植患者さん達の話を記載しているものでした。その話の中で臓器移植後に臓器の記憶を宿した話が載っていました。

そこには感動的な内容が書いてありました。

私はそれに感化され、もし移植後の臓器によって意識が変わる物語が書けたら面白いと思い、今回登場させたのです。


かといって内臓系は重い疾患か生死の境を彷徨ったかになる…鼓膜の移植は聞いた事がないし…髄液の移植だと物語が進まないなどと考える中で互いの命に関わらず視覚的にも説明がつきやすそうな目に行き着いたのです。

見ただけの視覚的記憶が罪の意識を揺さぶるのは個人的には面白いのでは?と思って採用した次第です。


そして彼には罪を正面から受け止めて贖罪する役目を負わせました。


そのために柔軟な発想が出来る少し腹黒で芸術家気質と設定しました。

後は憧れの作家さんである氷室冴子先生の小説「銀の海、金の大地」からの影響もあります。



次にフレット。

彼は最初から甘やかすだけ甘やかすダメな兄として設定しました。そんな性格だときっと脳筋だろうと安直に粗忽者の末っ子体質に落ち着きました。


そして彼には罪を認めなかった者の役目を負わせました。


そして彼の最後は執筆当初から決めていたのであまり好きになれなかった子でもあります。


実は最後まで母親の浮気の子でエメンタールと血縁なかった設定と迷ったんですが、それではあんまりにも母親クズすぎるだろ…となりボツネタにしました。

彼の好きな人の一部を取り込みたいという奇行の発想の原点はエッセイにも書きましたので興味のある方は覗いてみて下さい。



そうなると疾患も無く家督を継ぐようなしっかり者も欲しいとなって生まれたのが長男カインです。


彼には最後にスピカの助けとなって貰いたいと思い魔道具の研究をさせるべく研究者気質としました。

現実私の仕事で関わりのある人達が研究職が多かったので自然とマッドサイエンティストな感じになってしまった子です。


ナチュラルにカイン的思考の人が身近に多いので感想で言われるまで気付きませんでした…


彼には妻という家族の中の他人と義妹を傷つける役目と直接的では無い贖罪と己が守るべき家族を最後には選ぶ役目を負わせました。

比重としては妻を傷付けるが作者的には大きくしたつもりです。



父親は思考誘導のせいでまともではなかったけれど父親としてはさほど元は悪くなかった普通の人として書いたつもりです。


贖罪も最もまともな人だったと思います。


母親は物語の都合上壊れかけた人、自分を守るのに必死な人として考えていました。


彼女にとってスピカを忘れる事は最大級の救いであり、罪であると考えています。



祖父母はそんな両親を教育しきれなかった罪悪感と導き手、そしてスピカの理解者であり家族として登場させました。


荒れた感情の波間に居る家族達の灯台としてのイメージです。

遠くてはっきりと家族達を分かってあげられていないけれど、見守っているし、心の支えになって光を指し示す様な人達であればと思いながら書きました。



スピカは優しい虐待、思考洗脳の風刺のつもりであそこまで自己犠牲の精神を貫かせました。

貴族では無くても親の刷り込みってあると思うんです。


名前は最初花や宝石、色などから取ろうかとも考えていたのですが、他の妄想設定で考えていた名前ばかりだったので、星座から取るのも詩的な気がすると思って付けました。設定の方が先に出来ていたので、結界の乙女から乙女座の一等星の名前を付けました。

スピカが決まると自然にステラも名前は決まりました。誰とも言われない星の総称を付けました。


年齢設定も少女とも女性とも取れない絶妙な思春期は王道だと思って設定いたしました。



ステラは…彼女の境遇こそが悪かった可哀想な子と思いながら作り出した子です。ですので最後の懺悔と救いまで書いてあげたいと思っていた子です。

強制奉仕はジルの独断です。教会のお偉いさん達は知ってたかも知れないけどね…

おかげで淫行の罪もプラスされて罪が重くなったという裏設定があります。



ジルはコメントにもありました通り、青髭ことジル・ド・レーをモデルにしております。

特に私の中では某ソーシャルゲームの「ジャンヌ!ジャンヌ!ジャンヌ〜!!!!」なキャスターをイメージして創作いたしました。


個人的に好きなゲームのためキャラの名前で悩んだらそこから引用させて頂きました。

彼ら歴史的偉人達ですし…


彼には政治的な巨悪。個人的な善意は時として悪意となる役目を負わせました。



アーサーは初期設定こんなに頑張るキャラではありませんでした。

作者が良い恋愛をあまりしてこなかったのもあって恋愛に関して上手く書けないことが今回判明しました…

そんな中でも最後は彼には頑張ってもらえたのではないかなと思います。

主人公のついでに彼にも幸せになってもらいたいと思います。

彼の幸せがきっと彼女の幸せでしょうから(笑)


最後のプロポーズの時の指輪のベースはスピカの愛馬であったユニコーンの角を加工した物との裏設定が御座います。


本編では語れませんでしたのでこの場をお借りして補足です。




とまぁ、私の中での設定を晒させて頂きました。


ご指摘にあったドラマも最終話を書き上げてから視聴致しました。

その感想や私の思いなどは活動報告に載せさせて頂きたいと思います。

ご興味のある方ははそちらを確認ください。


投稿の削除は現状では考えておりません。

勿論運営様からお話があれば従いたいと思います。


今回この作品を書き上げることが出来て色々と勉強になりました。

今まで書き上げられなかった自分に自信が持てました。


書きたい事が上手く書き上げられない葛藤や表現を読み取って頂けた時の歓喜などは筆舌に尽くしがたい物で御座います。


誤字脱字のご報告をいただきました皆様、ありがとうございます。


当方の拙い知識と表現から的確にご指摘頂けてとても勉強になりました。

日本人ですけど、日本語難しいですね(笑)

万年国語成績3だった私ですのでまた間違える事もあるかと存じますがその際にはまたお知らせ下さると有り難いです。



感想をいただいた多くのユーザー様、感想は全て読ませていただいております。

大変励みになりました。未だに返信出来ていない事が大変心苦しいのですが感謝の気持ちはいずれ届けたいと思いますので気長にお待ちいただければ幸いです。



作中、大筋ではお伝えしたい内容は書き上げられたとは思いますが、やはり経験値と地力が足らずきちんとこのお話をまとめられたか心配ではあります…


実際描きたかったエピソードとか設定とかは山ほどあるのに描ききれずにいたものも御座います。

ですので、本編は完結致しましたがスピンオフ的な話を少し考えております。

リクエストなどがあれば応えさせて頂きたいと思います。


気が向いたらの投稿になりますので本当に忘れた頃にになるかも知れませんが、またお目にかかれれば嬉しい限りです。


次回作は取り敢えず眠らせているタイトルと1話だけ投稿の中のから書こうと思っています。

女の子を書くのが楽しかったので女の子メインの水戸黄門的な勧善懲悪物…になる予定です。



またお会い出来る様に努力致します。


最後まで私の拙い文章の妄想劇にお付き合いいただき誠にありがとうございました。




佐藤真白





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― 新着の感想 ―
人物の印象が二転三転する、読みごたえあるお話でした。 書ききって下さりありがとうございます。 スピンオフ楽しみにしています。特にルナ、イチオシで。
完結お疲れ様でした。 家族の形が少し変わっても、今度はみんなで幸せになれるといいですね。 元お兄ちゃんは来世に向けて徳を積むようにw
>特に私の中では某ソーシャルゲームの「ジャンヌ!ジャンヌ!ジャンヌ〜!!!!」なキャスターをイメージして創作いたしました。 マジか……なんかガッカリ あんまりソシャゲが元ネタってのは知りたくなかったな
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