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ドラゴンゾンビの対処法

現在、王位継承争いは第二王子のマリウス・ロードが抜け出た感じだ。

マリウス派と思われているアイヴィー・ロードバル。

また王太子である第一王子のパウロ・ロードの後ろ盾だったエバンビーク侯爵家は取り潰しになった。

今はパウロ派は完全に瓦解している。

ほっといておけば、そのうちパウロは廃嫡されるか暗殺されるだろう。

アイヴィーと私はサライドール公爵家と仲が良い。

アイヴィーはロード王国の軍と商業を掌握している。

サライドール公爵家はロード王国の穀倉地帯の南方が領地である。

アイヴィーとサライドール公爵家を味方につければ、まだ逆転の目があると王太子であるパウロ・ロードは考えている。

現在、頻繁にパウロから面会要請が来ている。

アイヴィーは無視しているけど…。




次の日もやっぱり王都ダンジョンだった。

悲しくなってくる。

アイヴィーは無慈悲だ。

それでも朝の吸血をされると何も言えなくなるんだけど。


今日は56階層からだ。いろいろな色のドラゴンが飛んでくる。

また飛べないが巨体の地龍が出現した。

地龍が突撃した時の迫力はなんとも言えない。

半べそをかきながらわたしは魔力球を撃ち込んでいった。

気がつくと60階層の試練の間の前に来た。

アイヴィーから60階層のボスはスカイドラゴンと呼ばれる蛇を大きくしたドラゴンと言われた。

体長は20mほどの長さで、丸太のような胴回り。

羽根があり、結構な速度で飛び回るそうだ。

落ち着いて魔力球を当てていけば問題ないそうだ。

それでも試練の間の扉を開けるのは緊張する。

意を決して私は扉を開けた。


スカイドラゴンは既に空を飛んでいる。

白色の鱗に少し青色の模様が入っている。

見ているだけならとても綺麗だ。

私は落ち着いてスカイドラゴンに魔力球を当てる。

魔力球はスピードがある為、狙いが狂っていなければ殆どが命中する。

一撃で地面に落ちるスカイドラゴン。

そのまま魔力球を連射する。

数発、撃ち込んだところでスカイドラゴンは息絶えていた。

それにしても魔力球って本当に強いわ。

これはどこまでもダンジョンを進んでいけそう。

宝箱を開けてから61階層の魔法石に魔力を登録した。


61階層からは各種ドラゴンが出現してくる。

出現頻度はそれほどでもないため、丁寧に倒していく。

今のところ、問題は生じていない。

いや頻繁に左胸を揉まれるのが問題と言えば問題だわ。

誰もいないけど……。

66階層まで進んだ。

魔法石に魔力を登録したところでアイヴィーが指示を出す。


「今日はこれで終わりだ。明日からは61階層から66階層を周回だ」


「なんで?これ以上進まないの?」


「これより先はドラゴンゾンビが出現するんだ。アイツら魔力球が効かなくてな。爆発させても復元するんだ。どこまでも追いかけてくるし、どうにもならん。何なら試してみるか?」


魔力球が効かないんだ。

爆発しても復元って。

66階層を少し進むと身体の肉が崩れたドラゴンゾンビがいた。

なかなかの見た目だ。

まずは魔力球を撃ち込む。

ドラゴンゾンビは骨と屍肉を撒き散らしながら爆散する。

数秒すると爆散した骨と屍肉が一つに集まり始めた。


「ほらな。こいつら倒すのは無理なんだ。他のドラゴンゾンビも集まってくるから、後は逃げるだけになるぞ」


私はアイヴィーの声を無視して、復元しかけているドラゴンゾンビに詠唱を始める。


【原初なる火、我の意志に従え!ファイアボール!】


久しぶりに詠唱するファイアーボールの呪文。

私の右手には1mを超える火の玉が出来上がる。

そのままファイアーボールはドラゴンゾンビに真っ直ぐぶち当たり爆炎が巻き上がる。

爆炎の後には消し炭だけが残された。


「なっ!?」


火には浄化の力があるもんね。

もしかしたらと思ったけど、ドラゴンゾンビに効いたわ。

得意気な顔をする私にアイヴィーは不機嫌顔だ。


「こんな単純な事に気が付かなかった自分に呆れているよ。エルシーの言う通りだな。明日からはダンジョンの奥に進んでみるか」


あ、しまった……。

私は自分で地獄の釜の蓋を開いてしまったのか?

 【世界征服のお手伝い】をお読みいただきありがとうございます。

 ここまでが2022/1月に執筆したものです。


 現在、【ジョージは魔法の使い方を間違っていた!?】の続きを書くか、【蒼炎の魔術師】の続編を書くか、【世界征服のお手伝い】の続きを書くか悩んでおります。


 今のところ、【蒼炎の魔術師】の続編を書く気持ちが強いですね。

 その次が【ジョージ】の続きです。

 最後が【世界征服のお手伝い】になります。


 【世界征服のお手伝い】はやっぱりptが伸びませんでした。

 評価ポイントだけで書く書かないを決めるわけではありませんが、執筆の優先順位を決めるファクターではあります。

 評価ポイントが伸びたら、【世界征服のお手伝い】を書くモチベーションが上がって、執筆の優先順位が上がるかもしれませんが、お約束はできそうもありません。


 【世界征服のお手伝い】は時間に余裕ができたら続きを書こうと思います。


 ここまでお読みいただきありがとうございました。

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