006 【本怖話】子供のポケットからなにかが!?
今回は、職場の昼休みに団地に住む主婦の派遣さんから聞いた――
夏休みの**“本当にあった怖い話”**です。
……勝手に『世にも奇妙な物語』っぽく脚色してお送りします。
◇
これは、夏の、暑い暑い日に、知人女性が本当に体験した、
小学4年生の次男に起こった、怖い、怖~い、話しです。
ここからは、タモリ風ナレーションでどうぞ。
子供というのは純粋で、大人には見えないものや聞こえないものが、
見えたり聞こえたりすることがあると聞きます。
それは夏休みに入って間もない、8月初めのことでした。
その日は、朝から30度を越えていて、とても暑く、
次男はいつもの友達5人で、近所の市民プールへ元気に出かけて行きました。
◇
ティロリ~ン♪ ティロリ~ン♪ ティロリ~ン♪
―――午前10時25分。
突然携帯に、メールが届いたことを知らせるアラームが鳴りました。
背面窓を覗くと、いつもこんな時間にメールなんてくれたことの無い、
プールに行ってる次男からでした。
「なんやろ?」やけに胸騒ぎがするんやけど……
「なんかあったんかな??」
わたしは、慌てて携帯のメールを開きました。
そこには次男からの、怖すぎるメッセージが……
『ママ、昨日の履いてたズボンのポケットに、
……虫を入れたままだった!!!』
ピィーーーー! ピィーーーー! ピィーーーー!
―――いま、そのズボンを回している洗濯機の、終了したアラームが部屋中に鳴り響きました。
その虫は、足が長くてジャンプする―――いや、これ以上はとても怖すぎていえません。
◇
タモリが、静かに微笑みながら……。
「日常の中にひそむ、小さなポケット。
そこに潜んでいたのは――ただの虫か、それとも……
あなたの家にも――今夜、忍び込む“何か”が、あるかもしれませんよ……」
◇
ゴォォォォォ……
デデデデン……デデデデン……デデデデン……
デデデデン……デデデデン……デデデデン……
デデデデン……デデデデン……デデデデン……
デデデデン……デデデデン……デデデデン……
……
ドォン……ドォン……ドォン……ドォン……
シュゥゥゥゥゥゥ……
――――シィィィィィン……
【了】




