022 ハリー・ポッターと股間の秘密
――最近、強烈な暑さが過ぎたのもあって、色々な事が気になる。
高市さんに、ドジャーズの由伸とか……。
そして俺の脳は今日も、“しょうもない角度”で世界を覗いていた。
で、今さらながら気づいたんだ。
あの名作、『ハリー・ポッター』に――
最大の物理的矛盾があるってことに。
◆ 杖より危険な「棒」問題
あの魔法の杖――空飛ぶほうきだ。
重力とか空気抵抗とか、そういう問題は、
まあ、魔法だから許そう。
けど、魔法でもひとつだけ、構造的にアウトがある。
みんな当たり前の顔して、ほうきにまたがってるけど、
アレ、絶対痛いだろ。
飛ぶたびに、そこに体重が掛かかる。
そして加速するたびに、そこが摩擦れる。
もうね、ファンタジーじゃなくて――ファンタ痛イズムだよ。
◆ ケツ痛は青春の証
俺には分かる。
なぜなら――俺も一度、似たような体験をしたからだ。
15年くらい前、勢いでロードバイクを買った。
ステンレスフレーム、軽量設計、15万円。
当時の俺は“風になる男”になる予定だった。
だが、走り出して10分で悟った。
足が痛いとか、腕が疲れるとかじゃない。
「風になる前に――もう、ケツが砕ける」
あの細くて尖ったサドル、
座るたびに、なんかの尊厳を削ってくる。
3日目には、サドルを見るだけで条件反射的に身体が避けた。
もはや魔法生物。
――乗ると痛いし、降りても痛い。
ケツが、熱い風呂を避ける。
結果、バイクはマンションの駐輪場で化石化。
俺は、“風になれなかった男”になった。
◆ ハリーの股間には、勇気が宿っていた
でも、考えてみれば――
ホグワーツの男子全員が、毎日のようにそれに乗って空を飛んでるわけでしょ?
全体重が股間に――そりゃ強くなるわな。
勇者以前に、まず人体が鍛えられてる。
クィディッチの練習なんて、
「精神力+局部耐久テスト」だ。
ハーマイオニーが惚れた理由も分かる。
あれだけ空で耐えてたら、そりゃ“丈夫な英雄”だ。
俺も、アマゾンで“ほうき飛行初心者セット”が出たら買うわ。
……まあ、3分で後悔する未来が見えるけどな。
◆ 今日の教訓
・ホウキに乗るのは、魔法よりも痛覚を消耗する。
・ロードバイクも空も、最初に壊れるのは心とケツ(股)。
・ハリー・ポッターが真の勇者なのは、
ヴォルデモートじゃなく――棒に勝った**棒(男)**だからだ。
……俺も、そろそろ人生のサドル調整しよ。
痛くない方向で、生きたい。
そしてどうせなら、座布団くらい――
人生もケツも、ふかふかのサドルがいい。
【了】




