018 【ポエム】なんの足しにもなれずに生きていく
たやすく涙を流せる奴もいる。
たやすく傷つくことが出来る奴もいる。
どこで泣こうが傷つこうが、崩れ行く心のままに……。
けれども笑顔のままで、泣いているやつもいる。
避けられたかもしれない。
もっと臆病であったなら。
聞こえないフリをして、
すべてに背を向けて生きてこられたかもしれない。
さらけ出すのが怖かった。
中途半端が嫌いだった。
だから、後悔を犠牲にして、
怯えた心を仮面の下に隠してきた。
……それが、そんなに悪いことだったのか。
繰り返す過ちに、
慰めの言葉などいらない。
ただ――誰か。
誰か、俺に、照らす灯を翳してくれ。
天使の声はもう聞こえない。
叶わない夢ばかりを追いかけて、
群衆の中で、あのとき俺は――
叫んでしまった。
……
…………
『おれのオルフェーヴルは、
――どこ行ったぁぁぁぁぁ〜〜!!』
(2012年・天皇賞・春。1番人気オルフェーヴル、まさかの11着に沈む)
ああ、そぉーですか。そぉーですか。
ここまでの出費? ……言えません。
俺の灯は、今もパドックの風の中に……。
【今日の教訓】
・人生もレースも、当たるときもあれば吹っ飛ぶときもある。
・走るのが馬でも、賭けてるのは人間の情熱だ。
・そして――「なんの足しにもならない」ことほど、
実は、生きる足しになっていたりする。
【了】
※昔、ブログにアップしてたものです。




