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011 マジ外道……


 周りから見れば徒労以外の何物でもない苦労した末に得た私のステータスなのだけれど、現状では労力に見合った効果が得られるかは分からない。

 けど取り敢えずはこれで主人公と同じ舞台に立てた訳だよね、これで一応は主人公と同様に理不尽な出来事から回避する術を得られるものと思いたい。

 いや、ここまで来たらもう効果が無きゃいけないよね物語的に。

 無駄な努力を無駄な努力のままに終わらせる。それが『ハピアン』と言えなくも無いけれどね。

 『ハピアン』マジ外道……。


 まあ今それは良いとして、いや全然良く無いけれど。


 ゲーム上で、ステータスの『れべる』は言わずもかな自分の強さを計るもので、このレベルで負けている相手に対して勝利を得られる事は無い。

 それは勉強然り喧嘩然り恋愛然り、だからレベルを上げられない主人公は乙女ゲーなのに攻略対象を落とせないんだよ。

 一応最後には結ばれるけれど、ストーリ上での甘味はほぼゼロ、チョコレートで表すならば一〇〇パーセントカカオ。

 いやコレただのカカオじゃん。

 苦いだけじゃん。

 私苦い物苦手なんだよね……特にコーヒーとかいう豆汁は何で摂取しようという人が居るのか理解出来ないよね、まあ牛乳を入れれば飲めなくも無いけど。

 牛乳九割、コーヒー一割の割合であればね、それでも苦いから好きとは言えない。



 閑話休題。


 レベルで負けていても勝利を得ることはあるにはあるけれど、それはあくまで設定上では起こらないこともなくも無いような気がしないでもないなぁ~っていう全く持って現実的じゃないんだよね。

 実際ゲーム上ではそんな奇跡が起こる事は無かった訳で、机上の空論だったのだけれど。

 いや、最後にはレベルを覆して結ばれてるから机上の空論じゃないのかな……?


 他のステータスは数字では無くアルファベットによって能力を知ることが出来る。

 最大がSSS+で、最低がF-。

 今の私が見た目だけの女であることはステータスを見ての通りなのだけれど、ちょっと泣きたくなるのを堪えた上で気になる事がある。

 確かゲーム上の主人公の『つよさ』は、『E』だった気がするのである。

 それは運動部に所属しない一般生徒も同様だ。

 ……幾ら私が例外だったとしても女子高生が四歳児以下の戦闘力だなんて、一般的な女の子にしても余りに弱すぎる気がする。


 まあ今それはいいかな。

 でもいずれは考えなきゃいけない問題ではある、と思うけど。


 次に『つよさ』、これは物理戦での能力値を表していて、レベルが高い事は絶対条件であるけれど、コレも高く無いと始まらない。

 ゲーム時代はコレを上げるのにかなり苦労させられるのだけれど、こっちではむしろこれ以外を上げる気も余りないし、当たり前のようにSSS+になって見せる!


 『かしこさ』は、主に知識や理解の向上によって上昇するもので、これは今の私がE+なのも四歳であるが故、むしろFでない分他の子より少し賢い位の筈。

 ……千壌土紫月としての記憶があってコレかって?


 大きくなってから本気だす。

 ちゃんと勉強もするからね、本当だよ?


 ちなみに普通の女子高生の『かしこさ』平均はDで、高校の授業程度で得られる学力ではD+程度でも周囲からは頭が良いようにみられて、極々稀に居るCの人が学年トップとかを取ったりするのである。

 評価判定はかなり厳しい。

 これはステータス全般に言えることだけれど『かしこさ』は群を抜いている。

 ちなみに『ハピアン』でのテストは全て自分で問題を解かなければならず、唯一勉強が得意の筈の主人公は最低でも80点は取らないと評価が落ちる。


 鬼畜だ……。

 でも雨ノ森クシェルに生まれた私にはもっと明確な鬼門が待ってるんだよ……本来の雨ノ森クシェルが毎回学年一位という現実がね……。

 勉強なんてあるから私は周囲にバーサーカーとか呼ばれるんだよ。

 何も考えずに暴れるゴリラ的な意味合いでね!



 最後に『びぼう』。

 見た目が良いか悪いか、以上。

 これに関しては私の値は雨ノ森クシェルさん流石って感じだけれど、今後は成長によって少し変動する位だと思う、プロポーションとかで。

 基準としては生徒の内のその大半がCとDに固まってる感じで主人公は確かC+、普通より少し可愛い女の子って感じかな。


 攻略対象の人達は最低でA。

 その辺は流石に、ね。一応は乙女ゲーの体で発売している訳ですし、デブとかハゲとかブスは流石に攻略しませんよ、流石にね。

 ていうか、そんなことしたら主人公のアブノーマル性が……普通設定が迷子になってしまう。

 ……まあモブとの結ばれエンドはあるんだけど。


 ちなみに、ゲームでは不規則な生活をしようものなら問答無用でデブになるしニキビ出来るしでちょっと可愛いだけのザ・普通な主人公のびぼうはガンガン下がったりした。

 下方修正はかなり適格にされるけど、上がる事はそうそうない。

 化粧や髪型や服装で一時的に上昇することはあったりもするけど、元の素材が基本だった気がする。


 まあ、これはどんな状況下でもそっか。



 スキル画面にある【??? 1/10】は、【??? 10/10】になればスキルが開放されますよって知らせるもので、どういう行動をすれば数値が上昇するのかとかは全然分からないけど、スキル入手フラグが立ってますよとは知らせてくれるのだ。

 その日の自分の行動と、達成回数からどんなスキルのフラグが立っているか予想出来る程度には私もやり込んだ。

 そして私の求めているスキルのフラグはもう既に、立っている。


 ただ、【致命的なバグ(バランスブレイカ―) 1/1】。コレに関しては私も分からない。

 ゲーム上に出て来た記憶は無いのだけれど。


 まあ、習得したスキルの詳細はスキル画面から見ることが出来るし、コレに関してはすぐ疑問を解消出来る。





 致命的なバグ(バランスブレイカ―) 1/1

 説明:中学三年生の(かなめ)ソラでない人物が『P★ain』を得た。

 効果:ga蛾がdgぴあhgΠぴg半kdg;伊sdhgds





 ……最早、ゲーム的矛盾が生まれたことを隠すこともされなくなっているのだけれどこれは良いのだろうか。

 要ソラというのは確か漫画版『ハピアン』における主人公の名前だった筈……友達が買ったのをチョロっと見せて貰っただけだから確実じゃないけれど、この場で個人名が出るとしたらまずそれで間違いないよね。

 これは豆知識というかどうでも良い情報だけれど、借りた漫画の本編をちゃんと見ずに後書きを見たところ、主人公のネーミングは作者がキングダムハートが好きだからその主人公の名前にしたとかふざけた理由があるとか、ないとか。

 私はロクサス派です。



 まあ、今それは良い。

 問題はその効果が文字化けしていてどんな現象が起こるか予期出来ないってこと。

 一応スキルを得てマイナスに繋がるってことは無かった筈……いや、正確には乙女ゲー敵にはマイナスなことはあったから不安なのだ。

 マイナスに繋がる事が無かった筈っていうのは、今の私が得てもマイナス要素がないってだけで。


 もしかしたらこのスキルが私にとって不利益を生むかもしれない。

 ふむぅ、早計だったかな。


 まあいいや。考えても仕方ないし。

 さて、無駄に長々しい会員登録とあんまり良い感じじゃないステータスも確認したことだし、パソコンに長い時間向かって目が悪くなったら嫌だから今はこれ位にしとこう。

 夜に、またログインして面倒臭いレポートを打たなきゃいけないけど……はぁ。


 兎に角、今は別の事をしよう。

 うん、まずは。


 木刀、作ろう。

主人公(仮)の名前は変更の可能性有。

あくまで、(仮)ということで。

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