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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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気のせい

タイトルを変更させて頂きました。

そもそもレオに関しましてはシャルロッテさんの事が好きな訳ですし、考え過ぎですわね。


「では仕切り直しと行きますわよ」


そして今一度肉や野菜達を焼き始める。


少し離れた場所にある椅子に座り、備え付けのテーブルを使って側仕えが持ってきてくれたお肉達を食べるのも良いのですけれども、やはりバーベキューと言えばこうして立ちながら自ら育てた肉や野菜を食べるという方法こそが一番美味しく感じられるというものであろう。


そしてこのソーセージに関しましては前世の物と比べても遜色が無い、むしろ前世の物よりも美味しく思えるほど絶品である為先程からわたくしはソーセージ奉行とかし始めている。


コレに関してはわたくしが悪いのでは無くてソーセージが美味し過ぎるのが悪いのですわ。


そんなとき、シャルロッテさんが意を決した様な表情でわたくしの所まで来る。


その表情はまるで死地に向かう戦士の如き、並々ならぬ決意を感じられる。


「ふ、フラン様っ!先程の騒ぎでフォークを落としてしまいましたので、あのっ、フラン様のお箸とやらで食べさせては頂けないでしょうかっ!?」

「あら、でしたら水魔法で汚れを洗い流して………何でそんな悲しそうな顔をしているのですか」


ははぁーん、ですわ。シャルロッテさんはこのお箸という食器でお肉を食べてみたいのですわね。


「成る程、それならそうと初めから仰って頂ければよろしいですのに」

「え?へ?」

「このお箸を使ってみたいのですよね。このお箸は非常に難しいモノでございます為初めて扱う場合はまず上手く扱えませんわ。ですので、わたくしがサポートさせて頂きましてよ」

「いや、あのっ」

「大丈夫です。わたくし分かっておりますから。まずお箸お箸の持ち方ですがペンを持つように一本持って頂きまして、その下にもう一本通して、これは薬指の上に置きます。そう、そうですわ。そして上のお箸だけを動かす………、そう、上手に出来ておりますわ。え?わたくしの様に綺麗にカッコよく扱えない?それは練習あるのみでしてよ。初めてにしては上手く動かせておりますのでスジは良いですよ。では次はこのお肉をさっきの要領で挟んで……上手ですわねっ」

「い、今まで食べたお肉の中でも一番美味しかったですっ!!」

「あらそう?お世辞でも嬉しいですわ。ありがとう御座います」


ふむ、やはりお世辞と言えど前世の物を、わたくしの第二の故郷の文化を体験して喜んで頂くと言うのは、こう、何というか嬉しいものですわね。


途中ボソッと「フラン様と間接キス……」と聞こえた様な気がしたのだが気のせいでしょう。


そもそもわたくしとシャルロッテさんは同性ですしね。


あ、このハムもなかなか美味ですわね。


「フラン様っ!!次は私にお箸の使い方を教え下さいっ!」


そして今度はミシェル様が箸の使い方を教えて欲しいと手を上げてくる。


その頬は若干朱に染まっているのはきっと気のせいでしょう。


「分かりましたわ、ミシェル様。こうして、あーして……っと。ふふ、お上手ですわね」

「ふ、フラン様の教え方が上手なのです!」

「あらあら、お世辞を言っても何も出ないですわよ」

「あぁ、念願のフラン様との間接キス……」


んん?


いやいやいや、ですから気のせいですわ。


ホント、幾ら何でもミシェル様から間接キスなどと言う言葉が聞こえた等、その様な言葉をミシェル様が言う筈が御座いませんわ。


欲求不満でおかしくなってしまい、遂に幻聴等を聞く様になってしまったのでしょうか?


それはそれ我ながら怖いですわね。


まあ、恐らくわたくしの勘違いでしょう。


それと、先程からウルの耳と尻尾が不機嫌そうにピクピクと動いているのは何でなのか全くと言って良いほど見当がつかないのですけれども。


あ、穴熊のお肉って意外と美味しいのですわね。


肉の中でも一番美味しいと言われる事もあるのも納得ですわ。


これならばウルの機嫌も治りますわね。


「ウル、あーん」

「え!へ?え?お、お嬢様っ!?」

「ほら、食べさせて上げますので口を開きなさい。はい、あーん」

「あ、あーん」

「美味しい?」

「おっ、美味しい………ですっ!も、もう死んでも良いかも、です」

「大袈裟過ぎですわよっ。ふふ、でも死んじゃダメですからね。わたくし、ウルが死んじゃったら泣きますわよ」


全く、ウルが死んだら本当に泣いちゃいますからねっ!!


あ、こちらのお肉も美味しいですわね。


あぁ、そしてやはりソーセージは何本食べても美味しいですわねっ!!


「ふ、フラン様っ!!」

「はいリリアナ様。お箸の使い方ですわね?」

「はっ、はいっ!そうですっ!!」


もうここまで来れば皆まで言わなくても分かるというものである。


しかし、なぜ皆様わたくしが物を食べてから手を上げて来るのでしょうか。


うんうん、リリアナ様もお上手でしてよ。


そしてソーセージをもう一本、あぁ、もう今日は体重の事等気にしませんわっ!食欲のままに食べさせて頂きましてよっ!


「ふ、フランっ!あのだな……」

「「「レオ様はダメです」」」

誤字脱字報告ありがとう御座いますっ!!


本当に、本当にありがとう御座いますっ!!

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