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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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至高の肌触り。

※11月より他作品との差別化を視野に入れ、作品タイトルを「転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る(悪の組織とは言っていない)」へと変更させて頂きますので何卒宜しくお願い致します。

しかし、全てを怪奇現象や天変地異うんぬんかんぬんと決めつけるのは余りにも早計すぎる。


こういうカードゲームや賭け事などは古今東西その感じた違和感は人間によるイカサマであると決まっているのである。


この場で人ならざる何らかの超常現象であると言う者はそう感じてしまった瞬間から狩られる者へと変わってしまうのだ。


そしてわたくしはそれをある程度イカサマなどは看破出来るだけの人生経験を積んでいる。


「さあどうぞ、ノア様」


わたくしの手札は残り二枚、最初にレオからジョーカーを引いてから一度もこのジョーカーはノア様へと移った事がない。


あのノア様の癖にである。


「ああ、それでは引かせて貰おうとするか、フラン。これで俺がジョーカー以外を引けばフランの負けだと言う事であるな。当初の賭けの内容、敗者のペナルティーをしっかりと行って貰うからなフラン」

「はいはい、分かりましたから早く引きなさいな」



そんなノア様の目の動きをわたくしは観察する。


そしてノア様の手がジョーカーでない手札へ迷い無く移動しようとしたその瞬間、わたくしは待ったをかける。


「あ、少し待って下さいまし。少し緊張してしまい心の準備が……」


前世と合わせて良い歳したわたくしが今更そんな事で緊張などしようはずが無いのだが、思いの外緊張してしまったなどと好きな人の頭一文字を言うと言う罰ゲームに恥じらいを見せる初心な女性を演じ、時間を稼ぐ。


「良いだろう、良いだろう。存分に心の準備をしてくれたまへ」

「ふー、はい。どうぞ……ですわ」

「それでは………痛いっ!?」


そして再度ノア様がジョーカーでない手札を迷い無く引こうとした瞬間、わたくしはトランプを持っていない右手で閉じた扇子を振るいノア様の手を弾く。


「イカサマ……ですわね」

「い、一体何の事かな……?フラン」

「ほう、すっとぼけるおつもりですか?ノア様」


そしてわたくしは扇子を広げて口元を隠し、視線をノア様から外す。


「そしてウルさん」

「すみませんお嬢様っ!!この罰は何なりとお受けいたしますっ!!」

「あっ!こらっ!?そこのメイドっ!折れるのが早過ぎるだろっ!?少しは粘りを見せないかっ!!………あっ」

「わたくしが説明するまでも無く自身で共犯であると認めてくれたみたいですみたいですわね、ノア様」


ノア様は咄嗟に口を紡ぐもそこまで喋ってしまってはもう後の祭りである。


やはり未だ未だ人生経験がお浅い事ですわね。


「くっ、……分かった。イカサマを見事に看破されたのだ。今回は俺の負けだ。しかし何故この俺様がイカサマをしていると分かったんだよフラン」

「それは、まず初めにノア様はイカサマに頼りすぎてわたくしの手札を引く際その全てに迷いが御座いませんでしたわ。そこで違和感を感じ取り、そして確信致しました」

「な、成る程………確かにそれは俺のミスだな。そこは今後悔い改め今回の事を教訓とし、今後は気をつけるとしよう」


そこは二度とイカサマをしないと言う事では無いのか?とは思うもののこんぐらい図太く強かな位の方が国を治める者の一族であるのならばある程度この国の未来は安心であろう。


「それで、イカサマの方法も看破しているのであろう?」

「勿論で御座いますわノア様。イカサマだと分かってもその証拠や手法を知らなければイカサマをされていると抗議する事など出来ようが御座いませんもの。すっとぼけられて終わりですわ」

「まぁそうであろう。因みにどの様なイカサマであるか、またどうやってイカサマを暴けたか後学の為にも教えて頂きたい」


そこはやはりノア様も皇族、それも第二王子である。


騙し騙されると言った事には感心が高いのであろう。


前のめりになりわたくしにまるで好きな事について教えを請う子供の様な表情で問うてくる。


「それはノア様の目線ですわ。目は口ほどに物を言うとは言いますが正にその通りですわね。ノア様はわたくしの手札を引く際必ずわたくしの後ろへ目線を送っておりましたわ。恐らくわたくしの側仕えであるウルとアイコンタクトを行なっていたのではなくて?それとわたくしの好きな人が気になったのでしょうけど、そんな事をしなくてもわたくしはウルの事が大好きでしてよ」

「ふ、フランお嬢様ぁぁあああああっ!私もですぅぅううううっ!」

「ふふ、ウルには主人に噛み付いた罰を与えなくてはいけませんわね。可愛がりの刑ですわっ!うりゃうりゃうりゃうりゃっ!」


そしてわたくしの大好き宣言で叱られる犬状態であったウルの感情が爆発してわたくしに飛びつく様に抱き着いて来たのでそのまま犬の様に可愛がる刑の執行で御座いますわ。


うりゃうりゃー。


やはりこのピンとした狼耳と尻尾はいつ触っても至高の肌触りですわねっ!普段耳や尻尾などは触られるのを嫌う節があるのでこの時ばかりは存分にこねくり回しに回して差し上げますので覚悟して下さいましっ!


「全く、流石フランだ。敵わないな」

「では、仕切り直しとしてもう一戦と行こうぜっ!」

「え?何水に流そうとしておりますのノア様。それと何関係ない風を装っておりますレオ様」


当然イカサマの罰をウルだけに受けさせるつもりはわたくしには毛頭無い。


イカサマをした、又は共犯者全員それ相応の罰は受けてもらいますわよ。

前回、前々回の誤字脱字を修正致しました^^


50話までのキャラクター設定ページへ新たに追記致しました^^


あらすじへ追記致しました^^

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